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79.三人で一緒に
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アデルジェスは、不意に気づいたことがある。
エアイールの話では、エアイールが売られてきたばかりの時点でミゼアスはすでに五花で、白花の第一位でもあったようだ。
ミゼアスがエアイールよりも年上だというのは聞いていた。だがそれもせいぜい一つか二つ程度だろうとアデルジェスは思っていた。
ところが、今の話では一つや二つの年齢差ではなさそうだ。
「あの……エアイールの年齢って、いくつ?」
「わたくしですか? 十六歳です」
あっさりとエアイールは答える。
「じゃあ……ミゼアスって、いくつ……?」
おそるおそる問いを投げかけると、エアイールがきょとんとした顔をする。
「ご存知ないのですか?」
「う……うん……推定十七歳と勝手に思っていたけれど……」
及び腰でぼそぼそと言うと、エアイールが吹き出した。
「十七歳……十七歳ですか……まあ、極端にはずしているわけではありませんよ。むしろ、あの外見からよくそこまで上に考えたものだと感心してもよいくらいです」
エアイールは思わせぶりな言い方をする。
「面白い話を教えてさしあげましょうか。実は、ミゼアスには去勢しているという噂が未だにつきまとっているのですよ」
「はい!?」
アデルジェスは思わず間抜けな声をあげてしまう。
「そうすれば成長が止まるという話があるでしょう? 実際はそこまで単純でもないらしいですが。恐ろしいのは、未だに結構上の四花あたりでも信じている連中がいるということです」
「あ……」
そういえば、フェリスが以前ミゼアスのことを『男として欠陥品』と言っていたのをアデルジェスは思い出す。もしかしてこのことを言っていたのだろうか。
「さすがに五花の間では嘘だと知られていますけれどね。もちろんアデルジェスさんは真実をご存知でしょう?」
からかうようなエアイールの言葉に、アデルジェスは顔を赤くする。
すでに何度も肌を重ねているのだ。当然アデルジェスはミゼアスに男の証が存在することも、機能的に問題がないことも知っている。
「ただ、わたくしも実際に見たことがあるわけではないのですよね。そうですね……よろしければ、三人で一緒に……というのはいかがですか?」
「ええっ!?」
あだっぽい流し目を送ってるエアイールに、アデルジェスの心臓が跳ね上がる。あたふたとしてしまい、何か言い返すこともできない。
「ふふ……冗談ですよ。第一、ミゼアスが許すとは思えません。……残りわずかな時間、お二人で存分に楽しんでください」
エアイールの話では、エアイールが売られてきたばかりの時点でミゼアスはすでに五花で、白花の第一位でもあったようだ。
ミゼアスがエアイールよりも年上だというのは聞いていた。だがそれもせいぜい一つか二つ程度だろうとアデルジェスは思っていた。
ところが、今の話では一つや二つの年齢差ではなさそうだ。
「あの……エアイールの年齢って、いくつ?」
「わたくしですか? 十六歳です」
あっさりとエアイールは答える。
「じゃあ……ミゼアスって、いくつ……?」
おそるおそる問いを投げかけると、エアイールがきょとんとした顔をする。
「ご存知ないのですか?」
「う……うん……推定十七歳と勝手に思っていたけれど……」
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エアイールは思わせぶりな言い方をする。
「面白い話を教えてさしあげましょうか。実は、ミゼアスには去勢しているという噂が未だにつきまとっているのですよ」
「はい!?」
アデルジェスは思わず間抜けな声をあげてしまう。
「そうすれば成長が止まるという話があるでしょう? 実際はそこまで単純でもないらしいですが。恐ろしいのは、未だに結構上の四花あたりでも信じている連中がいるということです」
「あ……」
そういえば、フェリスが以前ミゼアスのことを『男として欠陥品』と言っていたのをアデルジェスは思い出す。もしかしてこのことを言っていたのだろうか。
「さすがに五花の間では嘘だと知られていますけれどね。もちろんアデルジェスさんは真実をご存知でしょう?」
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すでに何度も肌を重ねているのだ。当然アデルジェスはミゼアスに男の証が存在することも、機能的に問題がないことも知っている。
「ただ、わたくしも実際に見たことがあるわけではないのですよね。そうですね……よろしければ、三人で一緒に……というのはいかがですか?」
「ええっ!?」
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