俺はヒーローなんかじゃない

ここクマ

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俺は君のヒーローだ。

4 2人の仲

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クラスの人が集まってくると、先生が入ってきた。

「おはようございまーすと。おぉ、全員揃ってるな。初めまして、今日からこのクラスの担任になる田中たなか太狼たろうだ。」

 そう言って田中先生はカツカツと綺麗な黒板に大きな字で名前を書く。

「テンプレートな名前だが、漢字で書くときは気を付けろよ、タロウのロウはおおかみだからなー」

 それから、田中先生は今日のスケジュールが書いてあるプリントをテキパキと配って説明をしてくれる。

「この後、9時30分から入学式を体育館で行う。体育館へは廊下で名前順になってから行くから勝手に行かない様に。座席はプリントの裏に書いてあるから見ておく事。戻ってきたら自己紹介と明日の諸連絡をして解散だ。トイレ等に行きたい人は20分に教室へ集まるから、それまでに済ましておく事。以上。時間を守って、自由にして良いぞー。」

「田中先生って、良い先生っぽいね。」

 ツンツンと、俺の背中を押して幸太が耳元で言った。

「…あぁ。」

「…真木ちゃん、なんの話?」

 虎が俺の声に反応して振り向いた。

「…良い人だと…。」

「あ、先生?」

「ん。」

「確かにそうだね」

 虎がニコッと笑った。

(天使っ!)

「おー、なんだ窓際はもう仲良いな。」

 田中先生が、机の近くに来た。

「はい、僕と真木ちゃんは家が近所で幼馴染なので。」

「はい!俺は優翔と小学校からずっとクラス同じなんです!」

 虎と幸太が同じタイミングで言った。

「んー、先生は聖徳太子にはなれないみたいだ。とりあえず、間に挟まれてるのが真木優翔だと言うことはわかった。えー、なんだ。真木、頑張れな。」

「……はい。」

 20分になって廊下に並んだ。

「座席真木ちゃんの隣だったね」

「あぁ。」

「優翔と隣じゃないなんて…」


 幸太はちょうど俺と違う列になっていて、どんよりしていた。
 少し可哀想になって少し背の高い頭をポンと撫でた。

「…ん。」

「優翔ぉ~。」

「たかが、入学式の座席如きに煩いよ。」

「んな!お前だって如きによろこんでたじゃねぇーか!」

 2人が睨み合っていると、田中先生の喝が入った。

「おいそこの2人騒ぐなー!」

 2人は睨み合いを続けながらも田中先生にやる気のない返事をした。

(…虎がこんなに言い合いをするなんて、幸太と合わないのか…?)

 何だかんだ言いつつも、幸太とは小学校からずっと一緒で癪だが結構仲がいい奴だ。それに、虎自体もこんなに誰かと言い合いをする様な奴では無かった。

 少しの引っ掛かりを覚えながら俺は入学式へ向かった。
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