寵愛を受けた"元"公爵令嬢は、帝国で本当の幸せを掴む

天音 翔

文字の大きさ
32 / 67
1章

神罰への序章(前)

しおりを挟む

 アトゥールは、ソフィアの額にキスを落とし頭撫でると、皇太子であるエドワードに託し、1度神界に戻った。

 「上位神、精霊王、上位精霊、妖精王。主神である私、アトゥールの元へ今すぐ集まれ。一時も遅れることを許さん。」

 今、アトゥールが纏っている雰囲気は、先ほどソフィア達に向けていた優しい雰囲気とは異なり、怒りを抑えて、すぐにでも神罰を下しに行きそうなほど恐ろしい雰囲気だった。

 すぐに、神界の執務室へと、上位神、精霊王、上位精霊、妖精王が現れた。
 すると、アトゥールは彼らでも恐れるような黒い笑みを浮かべた。

 「君らは、もう聞いていると思うがソフィアがライラット王国によって心に深い傷を負わされた。
 表面上の傷は私が癒したが、心までは、私でも癒すことは出来ない。
 しかも、国家全体でソフィアを傷つけたらしい。」

 それを聞くと、先ほどまで余裕の笑みを浮かべていた彼らも、黒い笑みを浮かべはじめた。

  「ソフィアは、12年間も傷つけたそうだから、私達からお返ししなきゃねぇ?
 そうだなぁ、サクッと終わりにしちゃ怒りがおさまらないから、ジワジワとやってあげようかなぁ~?
 君たちは、どう思う?」
 主神は、この場にいる者達に尋ねた。

 すると、上位神達が次々に案を出しはじめた。

 「実の父親とか言うクズは、ソフィアと同じ目に遭わせてるのはどうでしょうか?」

 「お前忘れてるぞ。あと、妾?だか知らないがそいつと、その3人の子どもだろ?」

 「主神様、そいつらソフィアと同じ目に遭わせた後、〝アソコ〟に送るのはどうでしょう?」

  その案を聞いたアトゥールは、黒い笑みを浮かべ 
 「それはいいな!!
 よし、ではまずソフィアを傷つけた張本人達は右目をソフィアを傷つけたものと同じもので、潰してえぐり、両足を動かせなくするために手っとり早い腱を切り声は.....魔法で封じるっと、そして〝アソコ〟に送るということで、決定だな。」

 その場にいた全員が頷いた。

 「では次だ。ライラット王国についてだがどうしようか?
 あの国はなくても誰も困ることはないから、とっとと消滅させちゃいたい所なんだけど.....人口だけはいるからなぁ、必要ない人間を有効活用出来ないかな?」

  アトゥールは黒い笑みで、再び彼らに尋ねた。
 
しおりを挟む
感想 169

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件

三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。 ※アルファポリスのみの公開です。

半竜皇女〜父は竜人族の皇帝でした!?〜

侑子
恋愛
 小さな村のはずれにあるボロ小屋で、母と二人、貧しく暮らすキアラ。  父がいなくても以前はそこそこ幸せに暮らしていたのだが、横暴な領主から愛人になれと迫られた美しい母がそれを拒否したため、仕事をクビになり、家も追い出されてしまったのだ。  まだ九歳だけれど、人一倍力持ちで頑丈なキアラは、体の弱い母を支えるために森で狩りや採集に励む中、不思議で可愛い魔獣に出会う。  クロと名付けてともに暮らしを良くするために奮闘するが、まるで言葉がわかるかのような行動を見せるクロには、なんだか秘密があるようだ。  その上キアラ自身にも、なにやら出生に秘密があったようで……? ※二章からは、十四歳になった皇女キアラのお話です。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜

美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?

【完結】転生したら悪役継母でした

入魚ひえん@発売中◆巻き戻り冤罪令嬢◆
恋愛
聖女を優先する夫に避けられていたアルージュ。 その夜、夫が初めて寝室にやってきて命じたのは「聖女の隠し子を匿え」という理不尽なものだった。 しかも隠し子は、夫と同じ髪の色。 絶望するアルージュはよろめいて鏡にぶつかり、前世に読んだウェブ小説の悪妻に転生していることを思い出す。 記憶を取り戻すと、七年間も苦しんだ夫への愛は綺麗さっぱり消えた。 夫に奪われていたもの、不正の事実を着々と精算していく。 ◆愛されない悪妻が前世を思い出して転身したら、可愛い継子や最強の旦那様ができて、転生前の知識でスイーツやグルメ、家電を再現していく、異世界転生ファンタジー!◆ *旧題:転生したら悪妻でした

処理中です...