寵愛を受けた"元"公爵令嬢は、帝国で本当の幸せを掴む

天音 翔

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1章

神罰(傷つけた張本人達 前編)

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 「やったぞ!やっと、あの忌々しい奴を消すことが出来た!
 これで、お前達と幸せに暮らせるな。」
 ソフィアの元父親は、自分の愛する妾(本人曰く正妻)と子ども達と笑っていた。

 「えぇ!そうですわね!」
 女は、笑みを浮かべた。

 「「「お父様、お母様!!」」」
 子ども達も、嬉しいそうに笑っていた。



 「へぇ~誰のことが忌々しいのかなぁ?」
 どこからともなく声が元父親にかけられた。

 「それは、ブスな元嫁が産んだソフィアに決まってるだろ。
 あんな気色悪いのが娘だなんてありえないだろ(笑) 
思い出すだけで、反吐が出る。
 あいつなんかどっかで野垂れ死ねばいいんだ。」
 
 「そうよ!そうよ!
 あれが私の娘だなんてありえないわ。気味が悪いわ。」

 「そうだよ!あんなのが俺の妹とか、やめてほしいね。」

 「そうですわ!あんなのが妹だなんて、嫌ですわ。」
  
 「そうだよ!あんなのが姉なんて嫌だ。(※この言葉遣いですが女児です)」

 彼らは、どこからともなく聞こえた声に、不信感を抱かずにこたえた。
 そして、自分達が、何をしでかしたのか、まだ、気づいていなかった。

 「ふ~ん。そう。まだ、言うんだぁ~。途中で気づくかと思ったのに。やっぱりクズだね、魂が凄く汚い。(オェェ ー)
 さて、ここまでくれば、私が誰か分かるよねぇ?ねぇ?」 
 アトゥールは、笑っていた。
 そう、不気味に.....

 「「え!?え!?ま、まさか神様!?で、ですか?」」
 元父親と女は、ありえないと、驚いていた。
 3人の子どもは、呆然としていて、さすが、血の繋がりがあるだけは、あるなぁとアトゥールは関心した。(嫌な意味で)

 「そうだよ。いまさら気づくなんてさっすがぁ~。私の娘のことを忌み子と言うだけあるね~。さぁ、今までの怨返しをさせてもらうよ(黒い笑み)。」

 「え!恩返しですか?ありがとうございます!!」

 「え!恩返しですの?何か貰えるのでしょうか?(ワクワク)」

 「え!お父様、お母様、神様から何か貰えるの?じゃあ、ドレスとアクセサリーがほしい!」

 「私は、お金が欲しいですわ!」

 「俺は、誰よりも強い力が欲しいぞ!」

 この人達は、何を言っているのでしょうね。
 怨返し=恩返しだから何が貰える、と考えているみたいですよ?

 「フッハハハハハハハハハ~~
 はぁ?お前らは、バカなのか?
 俺が、最愛の娘を精神まで苦しめられ、最愛の妻を殺されて、はい、そうですかと、許すと思ったのか?

 なめられたものだよな。俺の怒りは、もう二度と消えないんだよ!!!!

 お前らのせいで、もう少しで神界に戻ってこれるはずだったティアラは死んだんだ!!
 魂でも残っていれば、また、生まれてこれたかもしれないのに!!

 俺は、100000年間もティアラを探し続けたんだ!!
 なのに、見つからないんだ!
 せっかく、見つけたと思えば、必ずお前らのような汚い魂を持つものに殺されている!!
 これで何度目かと.....もう、どうやってもティアラは、見つからないと思った!!諦めようかと思った!!
 だが、この時代でやっと、やっとティアラを見つけたんだ、神界に戻るための力を少しずつあげていたのに、なのに!
 お前らが、全て、全てを無に返したんだ!
 
 これが、最後のチャンスかもしれなかったのに!!

 どうせ、人間はまた探せば、また探せばって言うんだ! 
 そんなティアラの命は軽いものじゃないんだよ!!生まれ変わるだけで、それだけで魂は傷を負うんだよ!

 私の力でも魂だけは、なおせないんだよ!
 もしかしたら、ティアラはもう一度生まれ変わるかもしれない。でも、その分ティアラの魂が傷を負う、つまり寿命が縮むんだよ!

 たとえ、俺が、見つけられたとしても、時間がなければダメなんだよ!

 それなのに、お前らは、なんだ?
 恩返ししてあげるといえば、金、力、服が欲しいだと?
 ふざけるな!図々しいんだよ!!!!

 復讐だよ!復讐!!
 そんなのもわかんないのかよ!
 
 お前らには、お前らがソフィアに味わせた、苦痛を倍にして返してやる。
 
 泣いても、謝ってもいまさら無駄だからね。

 そしたら、いい所に連れて行ってやるよ。

あ!そうだ。 
 大丈夫だよ 、簡単には、死なせないから。

 ソフィアとティアラ(メアリー)が、苦しんだ分、いや、それ以上苦しむといい。
  
 じゃあ、狂気の国の王デリアラ頼むよ。 
 その部下たちも、よろしくね。」
 アトゥールは、この世界にあるファリス王国の王を呼んだ。

 「ティアラ様と、ソフィアちゃんを傷つけたのはこいつらか?
 いいねぇ~やりがいがあるなぁ。
 さぁ、じ~っくり痛めつけてあげるからな。
 
さぁ、第1部隊、こいつらを縛って。

 アルは、こっちに座ってろよ?
 久しぶりの仕事だから、俺達も嬉しいんだよ。お前の力になれるねらな。
 だが、今回は俺も譲れねぇんだよ。
 こいつらに、ソフィアちゃんを傷つけたことを後悔させないといけないんでね。」

 ファリス王国は別名、狂気の国とも呼ばれている。
 彼らは狂気的なことを好み、恐ろしい見た目をしているから。

 アトゥールが、この世界のゴミを排除するために彼らに頼んでいたため、いつの間にかそのように定着した。

 (ちなみに、ファリス王国の王であるデリアラは、アトゥールの元直属の部下だったので今でも、アルと呼んで、仲良くしているほどである。
 デリアラの部下も相当アトゥールのことを崇拝しているうえに、ソフィアを敬愛していて、ソフィアが精神的に傷つけられたと知り、国民達は復讐に燃えている。)

 「「さぁて、復讐(神罰)の始まりといきますか!!」」
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