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1章
真実(前2)
しおりを挟むアトゥールのその一言で、場の空気が絶対零度の雰囲気を纏っていた。
「私とティアラが出会ったのはおよそ1000000年前.........
あの時は、まだティアラは見習い神だった。
ティアラは、全知の神と全能の神の娘でもあったから、その年の見習い神の中でも、1番才能を持っていた.........
いや、天性の才能だったと言えばいいのだろうか.....
その時の私は、あんなに幼いのに凄い才能を持っていて、未来が楽しみだというのが率直な気持ちだった。
だが、それは近くで見ているうちに日に日に違うものになっていった.........
〝私の伴侶になって欲しい、側にいて欲しい〟
会えば、会うほど気持ちは強くなっていったんだ。
彼女の才能は凄まじいもので、多くの神が目につけていた。
でも私は、ティアラを誰にも渡したくはなかった。
どうしても嫌だった.....
本能が渡してはいけないと、叫んでいたんだ。」
「アトゥール様、それはどうしてですか?」
現全知全能の神であるアルテスが、尋ねた。
するとアトゥールは、意を決したように話し始めた。
「今の時代には、あまり伝えられて居ないだろうが、私達神には定められた〝番〟を持つものが、時にいるんだ。
それが、主神である私であった。
今まで〝番〟を見つけたものを他に4人だけ知っている。
神達は、何人か知ってると思うけど〝太陽の神 アマテラスと月の女神 ルナシー〟と〝光を司るの神 ルシファーと闇を司る神 ガブリエル〟だよ。
けど、1000000年経っても、この4人しか見つからないほど珍しいんだ。
相手が神として幼かったり、自分が幼かったりすると見つからない。
実際に会わなければわからないし、自分に〝番〟がいるかも、いないかもわからない。
相手が、神か、人間か、動物か、植物か、精霊か、妖精か、同姓か、異性か、なんてわからないんだ。
実際に会わない限りね.......
だから、他の神達に変な期待を抱かせないように私が、言い伝えられないように仕向けた。
でも、ソフィアは無事に会えたみたいだね。エドワード君という〝番〟にね...
これを、ティアラはわかってたのかな.....
ティアラは、これからも私の側にいてくれる思ってた.....
でもあの日、あの時........あのろくでもない神達によって私達の未来は奪われたんだ。 」
場の空気は、再び凍りついた。
だが、2人の神が意を決して発言した.......
「「それは.....100001年前にあった前魔法の神と前剣武の神が起こした事件....
いや、反乱ですか?」 」
そう。発言した2人は、“現魔法の神 マティアス”と“現剣武の神 オーディン”であった。
アトゥールは、小さく頷いた。
「そうだよ。あの時、あいつらの起こした反乱のせいでティアラとソフィアを失うことになったんだよ。
あの日の出来事は、今でも忘れることができない......
私が...私が...!!!!!きちんと止められていたら....ティアラは...ティアラは、きっと....きっと!!!!!」
アトゥールは、涙を流しながら強く拳を握りしめた。
その拳からは、血が“ポタリ ポタリ”と床へとたれ、真っ白い床の上に紅い花を咲かせていた.....
ーーーーーーーーーー
更新が、遅くなりすみません。
すみません!お伝えしてませんでしたね......
作者は、まだ学生なので学校が始まるまでの課題などあり、これからも更新が遅くなる時(更新ができない時)があるかも知れません....
ですが、優しく見守ってくださるとありがたいです.........
これからも、よろしくお願いいたします。(*^^*)
天音 翔
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