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1章 新しい家族
25話 婚約者とお昼
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僕が庭で準備していると執事が呼びに来た。急いで戻るとルルが僕の方をチラッと見てから父様達に挨拶をした。
「フォール家の皆さま、この度公爵への昇格おめでとうございます。
これからも是非国のため多くの功績を残して欲しくおもいます。」
そう王女として挨拶をして頭を下げた。そして顔をあげるといつものように僕に近づいてきて.....
「どーして城に来てくださらないの!
てっきり来ると思っていたから楽しみにしていましたのに....」
怒られた。
いや、あまりにも態度の変化がありすぎるのだが....
「い、いや....だって.....」
「だって.....じゃありませんの!」
僕は来いと言われていないし待ってるなんて知らなかった。理不尽だ。でも、ルルを悲しませてしまったなら悪いな...
「ごめんね、ルル。
僕が呼ばれているわけじゃないし父様の帰りを家族と待つべきだと思ったんだ。
でも、僕はこうしてルルが来てくれたことが嬉しいよ。」
そう言いながらルルの頭を撫でた。
頭を撫でたからか少し落ち着いてくれた。こうして頭を撫でていると何だか.....
「し、仕方ないですね...今回は許します。
でも....今度は城に来てくださね!」
上目遣いに少し照れながらそう言うルルはスゴく可愛かった....
「じゃあ、今からあそぼ!」
「はい!私は庭に行きたいです。」
すっかり機嫌の良くなったルルを連れて庭に向かった。
最近、ルルは花壇がお気に入りらしく、よく見ては自分の好きな花を植えたいと言って次来た時に種を持ってくる。しかもその種を自分で蒔こうとするのは流石に困る。
王様にバレたら怒られるよ。と言っても次の時に「お父様から許可はいただいてきました。」と言われ結局僕が折れることになる。王様も止めてくれるとありがたいのだけど.....
ルルは今も楽しそうに花壇を見てる。
僕の花壇がルルの好きな花ばかりになってきた。綺麗だから構わないけど。
しばらく花を見て満足したのか「お茶にしましょう。」と言って椅子に座った。僕も椅子に座ったらリュナとシェナが紅茶とお菓子を持ってきた。
紅茶を飲んでいるとルルが「私がよくこの家に来てるからかお父様が来たそうにしてたわ。」と呟いたから思わずむせそうになった。
(王様って忙しいんじゃないの!)
心の中で来ないで欲しいと思ったのは仕方ないと思う。
ボク、ワルクナイ.....
「どうしたの?」
僕が何も言わないのを心配そうに見ていたけど「気にしないで」と笑って言うと素直に頷いてくれた。
「そういえば、もうすぐ学院の入学式ね。」
「そうだね。何かあるの?」
突然の話題に驚いたがルルの不安そうな声に思わず聴き返してしまった。
「あのね、心配ごとというか....不安があるの」
「どんなこと?僕が出来ることなら力になるよ!」
本気で思った。好きな人が不安になっているなら助けるしかない。
ルルは不安なことを話し出した。
「ありがとう....
あのね、学院では必ず.....絶対に髪色を変えてほしいの!
公爵家の次男というだけでも女の人が寄って来るのに白髪だと知れたら....
私との婚約発表までに変な噂が立つと困るの。」
......ルルの不安要素は僕にあったみたい。
確かにルルや王様には髪色を隠してないから忘れていたけど僕の髪色は珍しいのだった。
「わかったよ。約束する。
ごめんね、不安にさせてしまって。」
僕の言葉を聞いて安心したルルと他愛のない話をしてルルは帰って行った。
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「フォール家の皆さま、この度公爵への昇格おめでとうございます。
これからも是非国のため多くの功績を残して欲しくおもいます。」
そう王女として挨拶をして頭を下げた。そして顔をあげるといつものように僕に近づいてきて.....
「どーして城に来てくださらないの!
てっきり来ると思っていたから楽しみにしていましたのに....」
怒られた。
いや、あまりにも態度の変化がありすぎるのだが....
「い、いや....だって.....」
「だって.....じゃありませんの!」
僕は来いと言われていないし待ってるなんて知らなかった。理不尽だ。でも、ルルを悲しませてしまったなら悪いな...
「ごめんね、ルル。
僕が呼ばれているわけじゃないし父様の帰りを家族と待つべきだと思ったんだ。
でも、僕はこうしてルルが来てくれたことが嬉しいよ。」
そう言いながらルルの頭を撫でた。
頭を撫でたからか少し落ち着いてくれた。こうして頭を撫でていると何だか.....
「し、仕方ないですね...今回は許します。
でも....今度は城に来てくださね!」
上目遣いに少し照れながらそう言うルルはスゴく可愛かった....
「じゃあ、今からあそぼ!」
「はい!私は庭に行きたいです。」
すっかり機嫌の良くなったルルを連れて庭に向かった。
最近、ルルは花壇がお気に入りらしく、よく見ては自分の好きな花を植えたいと言って次来た時に種を持ってくる。しかもその種を自分で蒔こうとするのは流石に困る。
王様にバレたら怒られるよ。と言っても次の時に「お父様から許可はいただいてきました。」と言われ結局僕が折れることになる。王様も止めてくれるとありがたいのだけど.....
ルルは今も楽しそうに花壇を見てる。
僕の花壇がルルの好きな花ばかりになってきた。綺麗だから構わないけど。
しばらく花を見て満足したのか「お茶にしましょう。」と言って椅子に座った。僕も椅子に座ったらリュナとシェナが紅茶とお菓子を持ってきた。
紅茶を飲んでいるとルルが「私がよくこの家に来てるからかお父様が来たそうにしてたわ。」と呟いたから思わずむせそうになった。
(王様って忙しいんじゃないの!)
心の中で来ないで欲しいと思ったのは仕方ないと思う。
ボク、ワルクナイ.....
「どうしたの?」
僕が何も言わないのを心配そうに見ていたけど「気にしないで」と笑って言うと素直に頷いてくれた。
「そういえば、もうすぐ学院の入学式ね。」
「そうだね。何かあるの?」
突然の話題に驚いたがルルの不安そうな声に思わず聴き返してしまった。
「あのね、心配ごとというか....不安があるの」
「どんなこと?僕が出来ることなら力になるよ!」
本気で思った。好きな人が不安になっているなら助けるしかない。
ルルは不安なことを話し出した。
「ありがとう....
あのね、学院では必ず.....絶対に髪色を変えてほしいの!
公爵家の次男というだけでも女の人が寄って来るのに白髪だと知れたら....
私との婚約発表までに変な噂が立つと困るの。」
......ルルの不安要素は僕にあったみたい。
確かにルルや王様には髪色を隠してないから忘れていたけど僕の髪色は珍しいのだった。
「わかったよ。約束する。
ごめんね、不安にさせてしまって。」
僕の言葉を聞いて安心したルルと他愛のない話をしてルルは帰って行った。
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