【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断

Hinaki

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終章   エルネスティーネ、彼女の選んだ決断と未来

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『姉様、嬉しい!!』

「リーゼ」

『もうずっと、本当に何時までも妾と一緒にいてくれるのですね』

「……うん、一緒だよ。だからもう泣かないで」

 リーゼは自身の手で涙を拭うと、パッと無邪気で明るい春の陽だまりの様な笑顔で私に笑いかけたの。
 またもう片方の手は私の手としっかりと繋がれている。
 9歳の私より一回り小さいその手を愛おしく思う。
 
 こうして幼い姿へと変わったとは言え、これまでのリーゼの罪がなかった事にはならない。

 けれどこれからはその罪を一緒に償っていこう。
 どんな形で罪を償えるのか何て今の私にはわからない。

 そしてリーゼが崩壊したと言うイルメントルートとリーゼが生まれた神界は今どの様になっているのか、本当に消滅してしまったのかも確認しなければいけないと思う。
 それらを確認した後何が出来るかをリーゼと二人で考え実行するのもいいかも……ね。

「行こうかリーゼ」
『はいっ、姉様』


 後ろ髪を引かれないと言えば嘘になる。
 
 お父様お母様、アルお兄様にテア、王陛下と王妃様に四人のお兄様達。
 アンネもルート、皆何も言わずに去ってしまう私を許して欲しいとは言わない。

 本音を言えば今も皆から離れたくはない。

 でも同じくらいリーゼを突き放す事も出来ない、の。


 抑々全ての元凶はリーゼではなく、イルメントルートの好奇心が始まり。

 神がこの世界への干渉をしてしまった事こそが元凶だったと言ってもいい。

 イルメントルートが干渉しなければ。
 またこの世界へ入らなければオズとも出逢わなかった。
 そしてリーゼに絶望を与えなかったのかもしれない。
 その結果リーゼにより多くの無辜の命を失わなかったでしょ。
 コリンナとアーデルトラウトもリーゼに喰われる事もなかったと思う。

 だから私とリーゼはこの世界よりいなくならなければいけない。
 私はイルメントルートの魂と力を受け継ぎし者。
 
 それにこの世界はもう神の力を必要としてはいない。
 
 ゆっくりでいい。
 この世界の生きとし生ける物達でこの世界の未来を築いていってね。

 
 私は最後にジーク様へ視線を向け……!?

「……っ、……くな。エ、ル!!」

 嘘。

 ゆっくりと私達の方へ顔と視線を向けられるジーク様。
 
「行く、な。俺を置いて、行かない、でく、れ」

 生きていた!!
 生きていてくれたのねジーク様!!

 良かった。
 生きていてくれて良かった。
 でも私は……。
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