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番外編
とある王太子の運命
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ルードヴィヒ・クライス・シュテルンリヒトはシュテルンリヒト王国の王太子である。
ルードヴィヒが王太子として立てられたのは五歳のときで、七つ上の兄であるヴィルヘルムの二次性がオメガであると判明したからだった。
憧れだった優秀な兄はオメガであるというだけで廃嫡され、離宮へと移された。
幼いルードヴィヒにとって、それはとても不思議な出来事でどうしてオメガだと王にはなれないのだろう、と思ったのだ。同時に、兄が廃嫡されたとして、自分もオメガだったならどうするのだろうか、と。
「やぁ、ヴァイツェン。今日は池の中にいるのか?」
まだ新緑の季節のことだった。
王立シュテルンリヒト魔法学園。その裏庭にある小さな池で、ルードヴィヒは学友を見つけた。
池といっても特に生物を飼っているわけではない。隣にある薬草園では育てられない水生の薬草を育てるためだけにあるその池で、学友――アデル・ヴァイツェンは膝下までを水につけて佇んでいた。
日射しは温かく、麗らかな陽気を感じるとはいえ、シュテルンリヒト王国は大陸の北に位置している。この時期まだ水は冷たく、とてもではないが水遊びをするような気温ではない。
不思議に思って声をかけると、アデルは微かに眉を寄せた後にっこりと微笑んだ。薄紅の髪が風に揺れて、緑の瞳が弧を描く。
「こんにちは、王太子殿下。こんなところで奇遇ですね。今日は少し暑いので池で涼んでいました」
そう言ってアデルはざぶざぶと池のほとりに戻ってくる。手には濡れた教科書を大切そうに持っていた。
「うっかり落としてしまって」
ルードヴィヒの視線に気が付いたのか、アデルが聞かれる前に答えた。
教科書はすっかり水に濡れて、水滴を滴らせていた。あれは確か明日の一時限目に使用する魔法学概論の教科書だ。明日までに乾くだろうか。
ふとそう思ってルードヴィヒは手を差し出した。アデルはそんなルードヴィヒを見て今度は隠すことなく眉を寄せた。
「何か?」
「教科書を乾かそうかと思って」
「は?」
不思議そうなアデルには構わず、ルードヴィヒは教科書を手に取った。呆気にとられたアデルからの抵抗はなくて、文句を言われないうちに、と短く詠唱を唱える。
するとルードヴィヒの手のひら――否、手に持った教科書を中心にして小さな風が巻き起こる。
火と風の属性魔法を合わせたその魔法は、物体を乾燥させる魔法だ。
教科書の頁が一枚ずつばらばらと捲られて、その水気を飛ばしていく。ものの数秒でびしょ濡れだった教科書が乾いていく様子を、アデルは可愛らしい瞳をまんまるに見開いて見つめていた。
「こういう生活魔法は見たことがないのか?」
素直なアデルの反応が嬉しくて、訊ねればアデルは素直に頷いた。
この国では魔法は基本的に貴族のものだ。平民は初等学校で文字の読み書きや基本的な魔力の扱い方を学ぶだけで、それ以上のことを学ぶ機会がないのだ。魔力は持っていても使い方が分からない。
そもそも平民の魔力は少なく、そう大きな魔法を使うことも出来ない。だからこそ、王侯貴族は彼らを従え、守るのだ。
それでも例外はあって、それがこのアデル・ヴァイツェンだった。
王都のスラム街出身の、規格外の魔力を持つ少年。特待生として学園に入学した彼は、その容姿や二次性も相まって、おそらく王太子である自分と同じくらいの有名人だ。
――平民でオメガの特待生。魔法属性を六つも持った女神の愛し子。
素晴らしい才能を持つそのオメガはしかし、学園に入学するまで魔法の基礎さえ学ぶことが出来なかったらしい。貴族にとってごく一般的な生活魔法でさえ知らないと言った彼は、ルードヴィヒが持つ乾いた教科書を信じられないものを見る目で見ていた。
「乾いたぞ」
「……ありがとうございます」
小さく礼を述べて、アデルは唇を噛む。
何か言いたげに瞬きを繰り返していたが、結局そのまま口を噤んでしまった。
そして素早く頭を下げて、池の縁に置いていた鞄を掴んだ。逃げるように駆けていく、その後ろ姿にルードヴィヒは苦笑する。
――相変わらず嫌われている。
アデルが警戒する子猫のような態度をとるのは、別にルードヴィヒに限ったことではない。
彼は周囲の生徒――それもルードヴィヒのようなアルファ性の生徒には、だいたい距離を取って早々に逃げてしまうのだ。
愛らしい容姿とは裏腹に性格がきつく、とっつきにくい。
それが特待生アデル・ヴァイツェンが学園に入学してからの二か月で得た周囲からの評価だった。
もちろん、王太子であるルードヴィヒが近寄り話しかければ、最低限の礼儀を返してくれるし、取ってつけたような笑顔を返してくれる。しかし、それはひどく距離を感じるものだった。
そんなルードヴィヒとアデルであったが、それでも初対面のときよりも会話が続くようになったと思う。最初はもう、本当にひどいものだったのだから。
あれは初めて授業を受けた日のことだった。
放課後、ルードヴィヒは学園の裏庭をひとりで歩いていた。
何か目的があったわけではない。そのときのルードヴィヒはただ「ひとりで歩く」という行為をしてみたかったのだ。
生まれたときから王宮で人に囲まれる暮らしをしていたルードヴィヒであったが、五歳で王太子となってからはさらに多くの人間が常にそばに侍っていた。護衛騎士や侍従、使用人や侍女たち。数えだせばきりがないほどの大人たちに囲まれて、息苦しいと思う暇すらなかったし、それが当たり前だと教えられていた。
しかし、学園には侍従や護衛騎士は連れてくることが出来ない。
それはどれだけ高位の貴族や王族にも覆せない決まりで、学園に自由に出入りできるのは生徒と教師のみだった。
だからこそ、兄のときは同じ年頃の騎士候補生たちが兄の護衛となったし、そのために特別に集められたのだ。もちろん、王太子であるルードヴィヒでも特例とはならず、ルードヴィヒは学園で一人の生徒として他の大勢と同じように扱われている。
心配性の母はたいそうそのことを気にしていたけれど、ルードヴィヒとしては学園がこれほどまでに自由な気分になれる場所とは思ってもいなかった。
お目付け役のアロイスや護衛を兼ねたゲオルグとライナルトは、もちろんいつもルードヴィヒのそばに控えていた。とはいえ、幼い頃からの友人たちである。
融通の利かない王宮の騎士や侍従たちとは違い、ある程度の願いは叶えてくれる。
だからこそルードヴィヒは、供のひとりも連れずに己だけで裏庭を散歩することが出来たのだ。それが例え、絶対に安全だと言われている学園の中だけだったとしても、ルードヴィヒには十分だった。
学園の広々とした裏庭には、授業や研究で使う薬草園や魔獣の飼育小屋があった。
ところどころに植えられた木々は春らしく若葉が生い茂り、瑞々しく輝いていた。
硝子で覆われた温室を覗き込み、そばにある池を泳ぐ魚を眺めた。
このときのルードヴィヒはとても自由だった。
だから少し、浮かれていたのかもしれない。
生まれて初めての自由に高揚する気分のまま、気の向くままに歩いていたときだ。木の上から誰かが落ちて――否、降りて来た。
柔らかそうな薄紅の髪に若葉のように輝く緑色の瞳。
目を瞠るほど可愛らしい容姿をした彼は、黒いローブについたいくつもの葉を面倒くさそうに払いながら顔を上げてルードヴィヒの方を見た。
大きな緑の瞳がルードヴィヒを捉えて、微かに見開かれた。おそらく、彼はこの場に自分以外の誰かがいたことに驚いたのだろう。
それはルードヴィヒだって同じだった。こんなひと気のない場所に人がいたことにも驚いたし、木の上から降りて来たことにも驚いた。
しかし、それとは関係なしに雷に打たれたような衝撃を受けたのだ。
こんなに心惹かれる人間がこの世に存在しているとは思わなかった。
呆けたように見つめ続けるルードヴィヒを、目の前の彼はどう思ったのだろうか。不思議そうに相手もこちらを見返してきて、絡んだ視線がただ嬉しいと思った。
同時に、鼻腔を擽ったのは甘く優しい花のような香りだった。
その匂いを嗅いだ瞬間、ルードヴィヒはかつて大好きだった兄が囚われていた美しい離宮を思い出した。オメガである兄を守るために与えられた黄金の鳥籠。そこには、兄の世話をするために多くのオメガたちが集められていた。
彼からはあの離宮にいた侍従たちとよく似た芳しい香りがした。――アルファを魅了するオメガのフェロモンだ。
そのことに思い至って、ルードヴィヒは目の前の彼がオメガであることを理解した。
そして、分かってしまったのだ。
――彼が、自分の運命だ。
この世界には運命の番という概念がある。
それはアルファとオメガにだけ与えられた、女神が定めた自らの唯一。魂の片割れ。
出会えばひと目で恋に落ち、激しくお互いを求めあうという。
ルードヴィヒは特に現実主義というわけではないが、かといって運命に憧れるほど純粋な立場でもなかった。
だから、絵空事のように語られるそんな夢物語を信じているわけではなかった。
そもそもこの広い世界にいるらしいたったひとりだ。出会えるとも思っていなかったし、出会ったところで自分は王太子だ。立派な婚約者もいるのだから、運命の番と結婚することなんて出来ない。
それなのに、出会ってしまった。
ルードヴィヒが王太子として立てられたのは五歳のときで、七つ上の兄であるヴィルヘルムの二次性がオメガであると判明したからだった。
憧れだった優秀な兄はオメガであるというだけで廃嫡され、離宮へと移された。
幼いルードヴィヒにとって、それはとても不思議な出来事でどうしてオメガだと王にはなれないのだろう、と思ったのだ。同時に、兄が廃嫡されたとして、自分もオメガだったならどうするのだろうか、と。
「やぁ、ヴァイツェン。今日は池の中にいるのか?」
まだ新緑の季節のことだった。
王立シュテルンリヒト魔法学園。その裏庭にある小さな池で、ルードヴィヒは学友を見つけた。
池といっても特に生物を飼っているわけではない。隣にある薬草園では育てられない水生の薬草を育てるためだけにあるその池で、学友――アデル・ヴァイツェンは膝下までを水につけて佇んでいた。
日射しは温かく、麗らかな陽気を感じるとはいえ、シュテルンリヒト王国は大陸の北に位置している。この時期まだ水は冷たく、とてもではないが水遊びをするような気温ではない。
不思議に思って声をかけると、アデルは微かに眉を寄せた後にっこりと微笑んだ。薄紅の髪が風に揺れて、緑の瞳が弧を描く。
「こんにちは、王太子殿下。こんなところで奇遇ですね。今日は少し暑いので池で涼んでいました」
そう言ってアデルはざぶざぶと池のほとりに戻ってくる。手には濡れた教科書を大切そうに持っていた。
「うっかり落としてしまって」
ルードヴィヒの視線に気が付いたのか、アデルが聞かれる前に答えた。
教科書はすっかり水に濡れて、水滴を滴らせていた。あれは確か明日の一時限目に使用する魔法学概論の教科書だ。明日までに乾くだろうか。
ふとそう思ってルードヴィヒは手を差し出した。アデルはそんなルードヴィヒを見て今度は隠すことなく眉を寄せた。
「何か?」
「教科書を乾かそうかと思って」
「は?」
不思議そうなアデルには構わず、ルードヴィヒは教科書を手に取った。呆気にとられたアデルからの抵抗はなくて、文句を言われないうちに、と短く詠唱を唱える。
するとルードヴィヒの手のひら――否、手に持った教科書を中心にして小さな風が巻き起こる。
火と風の属性魔法を合わせたその魔法は、物体を乾燥させる魔法だ。
教科書の頁が一枚ずつばらばらと捲られて、その水気を飛ばしていく。ものの数秒でびしょ濡れだった教科書が乾いていく様子を、アデルは可愛らしい瞳をまんまるに見開いて見つめていた。
「こういう生活魔法は見たことがないのか?」
素直なアデルの反応が嬉しくて、訊ねればアデルは素直に頷いた。
この国では魔法は基本的に貴族のものだ。平民は初等学校で文字の読み書きや基本的な魔力の扱い方を学ぶだけで、それ以上のことを学ぶ機会がないのだ。魔力は持っていても使い方が分からない。
そもそも平民の魔力は少なく、そう大きな魔法を使うことも出来ない。だからこそ、王侯貴族は彼らを従え、守るのだ。
それでも例外はあって、それがこのアデル・ヴァイツェンだった。
王都のスラム街出身の、規格外の魔力を持つ少年。特待生として学園に入学した彼は、その容姿や二次性も相まって、おそらく王太子である自分と同じくらいの有名人だ。
――平民でオメガの特待生。魔法属性を六つも持った女神の愛し子。
素晴らしい才能を持つそのオメガはしかし、学園に入学するまで魔法の基礎さえ学ぶことが出来なかったらしい。貴族にとってごく一般的な生活魔法でさえ知らないと言った彼は、ルードヴィヒが持つ乾いた教科書を信じられないものを見る目で見ていた。
「乾いたぞ」
「……ありがとうございます」
小さく礼を述べて、アデルは唇を噛む。
何か言いたげに瞬きを繰り返していたが、結局そのまま口を噤んでしまった。
そして素早く頭を下げて、池の縁に置いていた鞄を掴んだ。逃げるように駆けていく、その後ろ姿にルードヴィヒは苦笑する。
――相変わらず嫌われている。
アデルが警戒する子猫のような態度をとるのは、別にルードヴィヒに限ったことではない。
彼は周囲の生徒――それもルードヴィヒのようなアルファ性の生徒には、だいたい距離を取って早々に逃げてしまうのだ。
愛らしい容姿とは裏腹に性格がきつく、とっつきにくい。
それが特待生アデル・ヴァイツェンが学園に入学してからの二か月で得た周囲からの評価だった。
もちろん、王太子であるルードヴィヒが近寄り話しかければ、最低限の礼儀を返してくれるし、取ってつけたような笑顔を返してくれる。しかし、それはひどく距離を感じるものだった。
そんなルードヴィヒとアデルであったが、それでも初対面のときよりも会話が続くようになったと思う。最初はもう、本当にひどいものだったのだから。
あれは初めて授業を受けた日のことだった。
放課後、ルードヴィヒは学園の裏庭をひとりで歩いていた。
何か目的があったわけではない。そのときのルードヴィヒはただ「ひとりで歩く」という行為をしてみたかったのだ。
生まれたときから王宮で人に囲まれる暮らしをしていたルードヴィヒであったが、五歳で王太子となってからはさらに多くの人間が常にそばに侍っていた。護衛騎士や侍従、使用人や侍女たち。数えだせばきりがないほどの大人たちに囲まれて、息苦しいと思う暇すらなかったし、それが当たり前だと教えられていた。
しかし、学園には侍従や護衛騎士は連れてくることが出来ない。
それはどれだけ高位の貴族や王族にも覆せない決まりで、学園に自由に出入りできるのは生徒と教師のみだった。
だからこそ、兄のときは同じ年頃の騎士候補生たちが兄の護衛となったし、そのために特別に集められたのだ。もちろん、王太子であるルードヴィヒでも特例とはならず、ルードヴィヒは学園で一人の生徒として他の大勢と同じように扱われている。
心配性の母はたいそうそのことを気にしていたけれど、ルードヴィヒとしては学園がこれほどまでに自由な気分になれる場所とは思ってもいなかった。
お目付け役のアロイスや護衛を兼ねたゲオルグとライナルトは、もちろんいつもルードヴィヒのそばに控えていた。とはいえ、幼い頃からの友人たちである。
融通の利かない王宮の騎士や侍従たちとは違い、ある程度の願いは叶えてくれる。
だからこそルードヴィヒは、供のひとりも連れずに己だけで裏庭を散歩することが出来たのだ。それが例え、絶対に安全だと言われている学園の中だけだったとしても、ルードヴィヒには十分だった。
学園の広々とした裏庭には、授業や研究で使う薬草園や魔獣の飼育小屋があった。
ところどころに植えられた木々は春らしく若葉が生い茂り、瑞々しく輝いていた。
硝子で覆われた温室を覗き込み、そばにある池を泳ぐ魚を眺めた。
このときのルードヴィヒはとても自由だった。
だから少し、浮かれていたのかもしれない。
生まれて初めての自由に高揚する気分のまま、気の向くままに歩いていたときだ。木の上から誰かが落ちて――否、降りて来た。
柔らかそうな薄紅の髪に若葉のように輝く緑色の瞳。
目を瞠るほど可愛らしい容姿をした彼は、黒いローブについたいくつもの葉を面倒くさそうに払いながら顔を上げてルードヴィヒの方を見た。
大きな緑の瞳がルードヴィヒを捉えて、微かに見開かれた。おそらく、彼はこの場に自分以外の誰かがいたことに驚いたのだろう。
それはルードヴィヒだって同じだった。こんなひと気のない場所に人がいたことにも驚いたし、木の上から降りて来たことにも驚いた。
しかし、それとは関係なしに雷に打たれたような衝撃を受けたのだ。
こんなに心惹かれる人間がこの世に存在しているとは思わなかった。
呆けたように見つめ続けるルードヴィヒを、目の前の彼はどう思ったのだろうか。不思議そうに相手もこちらを見返してきて、絡んだ視線がただ嬉しいと思った。
同時に、鼻腔を擽ったのは甘く優しい花のような香りだった。
その匂いを嗅いだ瞬間、ルードヴィヒはかつて大好きだった兄が囚われていた美しい離宮を思い出した。オメガである兄を守るために与えられた黄金の鳥籠。そこには、兄の世話をするために多くのオメガたちが集められていた。
彼からはあの離宮にいた侍従たちとよく似た芳しい香りがした。――アルファを魅了するオメガのフェロモンだ。
そのことに思い至って、ルードヴィヒは目の前の彼がオメガであることを理解した。
そして、分かってしまったのだ。
――彼が、自分の運命だ。
この世界には運命の番という概念がある。
それはアルファとオメガにだけ与えられた、女神が定めた自らの唯一。魂の片割れ。
出会えばひと目で恋に落ち、激しくお互いを求めあうという。
ルードヴィヒは特に現実主義というわけではないが、かといって運命に憧れるほど純粋な立場でもなかった。
だから、絵空事のように語られるそんな夢物語を信じているわけではなかった。
そもそもこの広い世界にいるらしいたったひとりだ。出会えるとも思っていなかったし、出会ったところで自分は王太子だ。立派な婚約者もいるのだから、運命の番と結婚することなんて出来ない。
それなのに、出会ってしまった。
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