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第8章 継母と継子

第217話 半端ない

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ベンジャミンは幼い頃、姉のバルバラの方と仲がよかったので、バルバラの婚約者候補になっていた。

しかしバルバラがとんだ脳筋として育ってしまい、ベンジャミンもバルバラもお互い男友達のようにしか思えず、結局婚約には至らなかった。

アンジュとベンジャミンの縁談が持ち上がったとき、ベンジャミンの方は、ずっとアンジュを好きだったので非常に喜んだのだが、アンジュの方には長年片想いの相手が別にいたのだった。

しかし、アンジュの片想いは実らず、結局アンジュはベンジャミンと結婚したが、結婚式の日に失神してから一週間心労から寝込み続けた。

そんな理由もありベンジャミンとアンジュは結婚したものの、お互いぎくしゃくしたまま現在に至る。





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~







「……ベンジャミン、そんなにとーさまがリアナ様と再婚したのがうれしいの??( ´_ゝ`)??」








嬉しそうな顔で祝いの品の説明を再開したベンジャミンにエレンが聞いた。

ちなみにゼノはうるさいし、『ただでさえややこしい事態になっているのに、これ以上こいつをここにおいておくと事態はさらに悪化する』と的確な判断をしたヨハンに強制退場させられたので、応接間はつかの間の平安を取り戻していた。




「ん?!

そりゃあ、友人が結婚するときいたら誰だって嬉しいだろ!!?

お前もずっと母親とキョウダイが欲しいと言っていたしな!!

よかったな!エレン!!

俺も嬉しいぞ!!」









「…………そうだね( ´_ゝ`)

…………ベンジャミン、まさかとは思うけど、『ウィルが再婚すればアンジュもやっとウィルを諦められる』とか思ってないよね?( ´_ゝ`)?」









「ブフッ!!!?

え、エレン、お前、な、なんで、それ、しって!!!?」









「やっぱり!( ´_ゝ`)!

やれやれ( ´_ゝ`)

ベンジャミン、とーさまがリアナ様と再婚するからって、別にアンジュが『ウィル様もう嫌い!ベンジャミン様大好き!』って言う訳じゃないんだよ?( ´_ゝ`)?

それなのになんでそんなに喜んでいるのさ?( ´_ゝ`)?」







「グハッ!!!!!」






ベンジャミンはまたしても胸を押さえて倒れこんだ。







「さすがエレン様~~~~

エレン様の真実の刃の切れ味半端ないです~~~~」











バークレーはそう言って、一応従者らしく倒れたベンジャミンの背中を撫でてあげた。









ベンジャミンの妻、アンジュの長年の片想いの相手はよりにもよって、めんどくさいことにエレンの父親、ウィル・テオドアールそのひとであった。
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