継母ができました。弟もできました。弟は父の子ではなくクズ国王の子らしいですが気にしないでください( ´_ゝ`)

第４章 テオドアール領

第90話 テオドアール領

リアナはどこに出しても恥ずかしくない娘だったが、

テオドアール家は王家ともつながる、

歴史も古い、由緒ある家柄だ。

そんな格式が高い家に、

複雑な事情を背負ったリアナが嫁いでうまくやっていけるか不安だった。

また、テオドアール辺境伯は、

リアナと結婚したら、

産まれた子は実子としてくれるそうだ。

テオドアール辺境伯には、

一人娘で、エレンと言う名前の女の子がおり、

父親の再婚を喜んでいるということだった。

しかしリアナは手紙でその子のことを気にしていた。

リアナの父親と弟のレオンも、

その子に迷惑をかけるのではないかと心配した。

まだ幼いから何もわからず、

ただ母親ができることを喜んでいるのかもしれないが、

いずれ血の繋がらないリアナやキョウダイを疎ましく思うようになるかもしれない。

リアナや父弟の不安はつきなかったが、

とにかくテオドアール辺境伯と会って話してみて、

その結果でまた考えようということになった。

リアナの父親とレオンは、

テオドアール辺境領の手前の町で一泊し、

身なりを整えてからテオドアール家の屋敷に行き、

テオドアール辺境伯と話し合った後、

テオドアール家に一泊し、

翌日はテオドアール辺境伯が用意してくれた、

平民のための学校の近くの新しい住まいに案内してもらうことになっていた。

その後はテオドアール家に連泊してもいいし、

新しい住まいにはひととおり生活に必要なものは揃っており、

すぐにでも暮らせるようにしてあるそうで、

様子次第でそちらに住んでもよいとのことだった。

いずれにせよ、

テオドアール辺境領で、

レオンは留学の準備を、

父親は住まいや学校の様子を確認し、

順次王都の男爵家からこちらに居を移したらどうかとのことだった。

いくらテオドアール辺境伯が正妃様と親しくても、

テオドアール辺境伯には何の罪も責任もないのに、

自分達によくしてくれた。

至れり尽くせりな対応に、

二人はすでに申し訳ない気持ちでいっぱいだった。