さよなら、私を搾取した伯爵家。価値のなくなった私を救ったのは、千年分の執念を抱えた王太子様でした。

「その女の涙には、もう何の価値もない。銅貨一枚分の価値すらもな」

希少な魔法石を産む『道具』として、十年もの間、暗い牢獄で搾取され続けた少女シェリル。
そんな彼女を、度重なる虐待の日々から救い出したのは、冷酷非情と名高い王太子・セラフだった。

たとえ全てを敵に回してでも、あの日の約束を果たす為に――。

初めて知る穏やかな日々。
けれど、己の涙が招いた惨状を知るシェリルは、自責の念に焼かれる。

こんな私が、幸せになっていいわけがない。

優しくされるほど罪悪感は深まり、彼女は独り静かに命を絶とうとするが――。

搾取され続けた孤独な少女と、彼女を救う為だけに運命さえも作り変えてきた者たち。
涙の価値が消えた時、千年を超えた切なくも狂おしい永久の恋物語が始まる――。
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