高校デビューを果たした幼馴染みが俺を裏切り、親友に全てを奪われるまで

みっちゃん

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中章 高校生編 ~変化~

第22話 周りの変化

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サユ「サトル君、もう朝だよ?起きてーーー!!!」ボスンッ

サトル「グボァ!?」ゴフッ

朝、唐突にサユに起こされる、サトルの
ベットは丁度窓際なので、サユが窓を開けて
そこからダイブするように叩き起こす

サトル「…お前、なんでこんな起こし方をするんだ?」ゴホゴホ

唐突に起こされたので意識がまだ少し朦朧としている中、体全体の痛みを感じながら
原因の張本人に質問する

サユ「だって今日から入学式でしょ?
サトル君、ずっと不健康な生活をしていたから起きれているかなぁって?」

さも当たり前のように話してくるサユを見て少し呆れながら時計を見せる

サトル「それだったらこの時間に起こすな、…まだ3時じゃねぇか」

因みに午前である

サユ「だって、今日とても緊張するから、
ドキドキであまり寝付けなくて…」

サトル「それで?」

サユ「やっと寝付けたけど、起きた時間が…」

サトル「この時間…だと?」

サユ「…はい」こくん

そう答えると、サトルはハアとため息をついて、そして…

サトル「んじゃ、早く寝ろよ」おやすみ💤

布団被ってもう一眠りをする

サユ「待って待って待って待って待って」ガシッ

サトル「んだよぉ?まだ起きるには早いだろ?」むく

サユ「いや、だから私、眠れない」

サトル「でも、俺は、眠い」

サユ「…………」

サトル「…………」

サユ「………一緒に寝よ?」

サトル「おやすみ」ガバ

サユ「うりゃあ」ガバ

またサトルが寝ようとすると、サユがそれを妨害する、どうしても寝かせたくないようだ。

それからもサトルは寝ようとするが、
そのたびにサユに邪魔される、それを数分間繰り返して…

サトル「…目が覚めた」

サユ「…そっか」

サトル「仕方ねぇから付き合うよ」

サユ「デートする?」

サトル「この時間にか?」

サユ「…やめておく」

この前親にこっ酷く叱られたばっかの2人、
勝手に夜外出などすれば、どうなることやら

サトル「高校生にもなって、親が恐ろしいとはな」

サユ「いや、高校生になっても恐ろしい存在のママ達がやばいと思うよ」

サトル「まぁ、そうだよなぁ」

サユ「パパ達より怖いからねぇ」

いくつになっても勝てる気がしない2人であった

——————————————————————
それからは、昔の話や、親達にバレないようにこっそりゲームして遊んでいた

こうやって遊ぶのも久しぶりな感じで気がつけば夜が明けていた

サユ「それじゃあ、私、部屋に戻るから」

サトル「おお、んじゃあまた数時間後にな」

サユ「うん」

そう言ってサユは窓から自分の部屋に戻っていった。

——————————————————————
数時間後

サトル「よ、数時間ぶり」

サユ「…眠い」

サトル達は玄関前で待ち合わせて、歩き始めた

サトル「眠いって…お前さっき眠くないって言ってたじゃないか?」

サユ「…緊張が少しほぐれて、急に眠気が来たの…」ふぁー…

あくびをしながら、目を擦るサユ
自分の前だと見してくれるこのだらけきった姿に少し優越感を感じながら新しい通学路を歩く

サトル(…やっぱり、改めて見るとすごく可愛いな)

これが自分の彼女だと思うと嬉しくて自慢したくなるが、そうすると後々めんどくさいことになるのでやめておく

そんな事を考えながら歩いていると不意に
後ろから声をかけられる

チサト「おっす!」

サトル「おわ!?」ビク

サユ「チサトちゃん!?」

チサト「よ、サトル、サユ、元気にしてたか?」

サトル「………おかげさまで」

サユ「びっくりして目が覚めた」

チサト「そか、それは良かった」

そう言ってサトルの隣に並ぶ

サトル「お前ってここの近くだっけ?」

一緒に歩きながら、ふと思った事を口にする
中学の時は校門前で別れていたので、チサトが何処に住んでいるか知らないのだ。

チサト「…んー、まぁ…そうだな」

サユ「?」

チサト「んまぁ、別に良いだろ?高校生からはよろしくな!」

サトル「ん…あ…ああ…」

話をはぐらかされたが、これ以上追及する事はないだろう、彼女にだって言えないことぐらいはあるはずだ。

それをやたら無闇に聞くのは失礼だ
そう思ったサトルは、別の話題に話を変えて話を逸らす

サユもそれが理解していたのか、掘り返すこともなく、楽しく話をしていた

——————————————————————
校門前

流石は地元の高校、顔見知りも多い
そんな事を思いながら歩いていると、ふと
違和感に気づく

サトル「なんか、みんなの視線が俺たちに向いてないか?」

サユ「…私もそう思う」

チサト「あたしもだ、どうなってんだ?」

中学の時にはなかった事なので3人とも驚く
……

しかし、その違和感にもすぐに気づく

サトル「ああ、成る程」

サユ「ん?何か気がついたの?」

まだ理解できていないサユはサトルに聞く
サトルは彼女の事を見ながら答える

サトル「皆んな、俺たちじゃなくて
サユ、お前のことを見ているんだ」

チサト「ああ、成る程」

サユ「いや、成る程じゃなくて、もっと簡単に教えてよ」

この説明で、チサトは理解できたが、
当の本人が理解できておらず、さらに説明を求める

サトル「お前が可愛すぎてみんな見てんだよ、気づけ」

サユ「え…/////」かぁぁぁぁぁ

サトルにそう言われて、顔が真っ赤になる

サユ「か…可愛いって…そ…そんなわけないじゃん」

自覚がないのか、それともただ恥ずかしいだけなのか、サユはそれを否定する
しかし可愛いは事実で、実際に周りにいる人たちはサユの可愛さに惹かれてこちらを見ているのだ

そんな状況の中、自分の彼女が注目を集めている優越感に浸っているサトルだったが
流石にこのままずっと見られているのも嫌なのでサユとチサトに早く行くように合図する

それに気づいたのか2人は頷いて早々と移動を始めた

——————————————————————
クラス

入学式が始まるまでの間に自分達の新しい
クラスを探す、すると運が良いのか3人とも同じクラスだった

サトル「本当、運が良いのか、天の悪戯か…だな」

サユ「別に良いじゃん、私は嬉しいよ」

チサト「あたしもだ、こっちの方が安心するしな」

そう言って3人はサトルの机の前に集まる
最早これも恒例になっている

サトル「でも…この視線は1日じゃ慣れないな…」

チサト「…そうだな、これじゃあまるで
動物園の動物の気分だ…」

サユ「…猿?」

チサト「…あ?」ガシッ

サユ「いだだだだだ!!!!」ペシペシ

いつもの如く、サユにアイアンクローを喰らわしていると、不意に1人の男が声を掛けてきた

???「君、彼女になんて酷いことをするんだい?」

チサト「あ?」

その男は自分の髪の毛をたくし上げながら
チサトの手をどかす

???「大丈夫かい?怪我は大丈夫?」

そう言うと男はサユの手を必要以上に触る

サトル(なんなんだ、此奴、人の彼女に
ベタベタ触って)イライラ

サユ「も…もう大丈夫ですから…あ…あの…は…離し…て…」

サユはそう言って離そうするが、男はずっと触り続ける

サトル「…良い加減にしろよ?」ガシッ

???「な…なんなんだ!君は!は…離したまえ!」バッ

サトルが男の手に触ると男は血相を変えて振り払う

サトル「彼女が嫌がってんだろ?やめろよ」

初対面の人間に対する態度ではないが、相手も同じ様な事をしたのだ、別に問題はないだろう

???「…………」ギロッ

チサト「あ?」ギロッ

しかし男はサトルを無視してチサトを睨む
そしてそのままその場から去ってしまった

チサト「…なんなんだ?彼奴…」

サトル「…さあな、大丈夫か?サユ…
サユ?」

サユ「…え?あ…うん!大丈夫!」

サトル「そ…そっか…」

そう言ってサユはサトル達に顔を向けて応えていたが、サトルとチサトが話している時になると、あの男を見つめていた。

——————————————————————
誤字脱字がございましたら是非よろしくお願いします🥺
質問等も有れば是非コメントをください。


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