転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん

文字の大きさ
14 / 207
旅立ち

14.

しおりを挟む
この街に来て5日目、今日は防具屋に行く日だ。
朝少しゆっくり目でご飯をすませ、アイザックと防具屋に向かった。
「おはようございます」
「おぅ、来たか。こっちで着てみてくれ」
どうやら防具は出来ているみたいで早速装備してみた。
上はベストで手は指先のない長めの手袋。膝下ブーツに細身のパンツを用意してくれていた。
「サイズの微調整は必要ない。自動調整を付与しといたぞ。パンツはある程度身長が伸びたら作り直しだな。」
ベスト、手袋、ブーツはお揃いの皮で出来ていておしゃれだ。
着こなし方によっては性別も見分けにくい。
「ありがとうございます。とても動きやすいです。」
「後はお前らお揃いのマントを仕立てておいたから」
2枚のマントを渡されて2人で羽織ってみた。
「そのマントには魔法ダメージ軽減を付与してあるから」
良いものが手に入ってほくほくだ。
その後支払いを済ませ余った素材を引き取る。
上機嫌で店を出た。
「ククル、一応の目的は達成したがどうする。次の街に向かうかもう暫く滞在するか」
少し思案して答えを出した。
「もう少しこの街にいてこないだから採取している素材の調合にチャレンジしたいかな。」
「じゃあそうするか。」
とりたてて急ぐわけでもないので暫くここに滞在することにした。
翌日、とりあえず調合してみる。
まずはいつものポーションだ。こないだ教えて貰った通り一気に魔力を注いだ。
仕上がったのを鑑定してみるとSランクが2本、Aランクが3本仕上がった。
調子に乗って4種類とも調合したら魔力が減りすぎてフラフラする。
そのままベットに倒れ込んだら隣で武器の手入れをしていたアイザックがビックリした。
「どうした」
慌てて寄ってきたので恐らく魔力切れだと答えたら怒られた。
ほんとにすっからかんになると意識を失ったり下手したら昏睡してしまうそうだ。
次からは十分に注意する様にこってり怒られたが途中で寝てしまった。

お腹が空いて目が覚めた。
「大丈夫か」
「うん、ご心配おかけしました」
どうやらもうすぐ夕食の時間らしい。結構な時間寝ていた様だ。
身支度を整えて食堂にむかう。
いつも通りアイザックに注文してもらい食べたい分だけ取り分けた。

部屋に戻ってお風呂を済ませたが結構たっぷり寝たせいで頭はスッキリしている。
アイザックが風呂に入ったので調合の本を引っ張りだして薬の調合に挑戦してみた。
まずは熱覚ました。
本に書かれた材料を鍋に入れて行く。
風魔法で細かく刻んで魔力水を注ぎ青汁を作るイメージで風魔法で混ぜた。
できた液体を布で濾して魔力を注ぐ。
光に包まれて暫くすると中身が見えた。小指の先位の大きさの丸薬が15個出来上がった。
「あら、成功かな」
器の中で転がしながら眺めているとアイザックが風呂から出てきた。
「今日倒れたところなのに何やってんだ」
また、怒られそうなので慌てて仕上がったものをみせる。
「これ、熱覚ましたなんだけどちゃんとできてるみたい」
「、、、あまり無理はしない様に。これはどうする?」
「明日一度薬屋にみてもらおうかと」
「そうだな。ポーションは他には売れないが薬なら大丈夫だ。明日はまず薬屋に行ってみるか」
言いながらもベットに押し込まれそうになったので慌てて広げていた物を片付ける。
「とりあえず今日は寝ること。じゃ無いと道具を全部没収するぞ」
それは困るので寝る事にした。
ガルとモコも一緒にベットに入ってくる。
モフモフを触りながら眠りについた。
翌日、朝食を済ませて薬屋に向かった。
こないだ依頼を受けた店だ。
「おはようございます。ちょっと見てもらいたい物があるのですが」
「あら、こないだの冒険者ね。何かしら」
カウンターに丸薬を出して作った経緯を説明する。
女性は話を聞き終わるとゆっくり薬の鑑定を始めた。
「みた感じだと品質も問題ないし確かに貴女の制作に間違いないわ。」
「ほんとですか。ありがとうございます。作ってみたもののちゃんと出来てるか心配だったんです」
「あら、これが初めてなのね。そうだ、よかったら買取ましょうか。今の時期もうすぐ寒くなるから需要が増えるのよね」
いつでも買取してくれる事、他の街でも薬師のいないところでは買取してくれる事、売るなら冒険者ギルドより商業ギルドの方が良い事を教えてもらった。
しおりを挟む
感想 133

あなたにおすすめの小説

憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり? 異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました! 完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~

結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』 『小さいな』 『…やっと…逢えた』 『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』 『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』 地球とは別の世界、異世界“パレス”。 ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。 しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。 神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。 その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。 しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。 原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。 その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。 生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。 初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。 阿鼻叫喚のパレスの神界。 次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。 これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。 家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待! *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈ 小説家になろう様でも連載中です。 第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます! よろしくお願い致します( . .)" *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈

転生したら神だった。どうすんの?

埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの? 人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。

裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~

あかる
ファンタジー
私、異世界から転生してきたみたい? とある田舎町にダンジョンが出来、そこに入った美優は、かつて魔法学校で教師をしていた自分を思い出した。 犬と猫、それと鶏のペットと一緒にダンジョンと、世界の謎に挑みます!

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

異世界着ぐるみ転生

こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生 どこにでもいる、普通のOLだった。 会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。 ある日気が付くと、森の中だった。 誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ! 自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。 幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り! 冒険者?そんな怖い事はしません! 目指せ、自給自足! *小説家になろう様でも掲載中です

公爵令嬢やめて15年、噂の森でスローライフしてたら最強になりました!〜レベルカンストなので冒険に出る準備、なんて思ったけどハプニングだらけ〜

咲月ねむと
ファンタジー
息苦しい貴族社会から逃げ出して15年。 元公爵令嬢の私、リーナは「魔物の森」の奥で、相棒のもふもふフェンリルと気ままなスローライフを満喫していた。 そんなある日、ひょんなことから自分のレベルがカンストしていることに気づいてしまう。 ​「せっかくだし、冒険に出てみようかしら?」 ​軽い気持ちで始めた“冒険の準備”は、しかし、初日からハプニングの連続! 金策のために採った薬草は、国宝級の秘薬で鑑定士が気絶。 街でチンピラに絡まれれば、無自覚な威圧で撃退し、 初仕事では天災級の魔法でギルドの備品を物理的に破壊! 気づけばいきなり最高ランクの「Sランク冒険者」に認定され、 ボロボロの城壁を「日曜大工のノリ」で修理したら、神々しすぎる城塞が爆誕してしまった。 ​本人はいたって平和に、堅実に、お金を稼ぎたいだけなのに、規格外の生活魔法は今日も今日とて大暴走! ついには帝国の精鋭部隊に追われる亡国の王子様まで保護してしまい、私の「冒険の準備」は、いつの間にか世界の運命を左右する壮大な旅へと変わってしまって……!? ​これは、最強の力を持ってしまったおっとり元令嬢が、その力に全く気づかないまま、周囲に勘違いと畏怖と伝説を振りまいていく、勘違いスローライフ・コメディ! 本人はいつでも、至って真面目にお掃除とお料理をしたいだけなんです。信じてください!

処理中です...