転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん

文字の大きさ
15 / 207
旅立ち

15.

しおりを挟む
ふふふんっ。
今日はご機嫌に薬の調合だ。アイザックはくれぐれも魔力量に気をつける様言いつけて今日は出かけている。
1人ご機嫌に作業をすすめる。
腹痛の薬、頭痛の薬、痛み止め、風邪薬と順番に作った。
どうやら一回分の材料で15個が基準みたいだ。
今日新たに4種類と昨日作った熱覚ましの合計5種類が完成した。
続いてポーションを作成する。
こちらは結構な魔力量を使うので慎重に一種類ずつ作っていった。
3種類目を作り終わったところで身体のダルさを感じたので製作を終了する。
「これ以上やったらまたアイザックに怒られそうだわ」
一人ぶつぶつ言いながら道具を片付けているとアイザックが帰って来た。
「何か言ったか」
「うわぁ、ビックリした。おかえり。なんでも無いよ」
ドキドキしながら今日の出来栄えを説明する。
「随分沢山作ったな。明日はまた、薬屋か?」
「とりあえず一度見てもらいたいかな。後はギルドにもいきたいな」
明日の予定を話すると了承してくれた。
アイザックの方はと尋ねると昔の馴染みにあっていたらしく依頼に誘われたとか。事情を軽く説明し、明日返事をする事になったらしい。
「ククル、依頼はどうする?」
「判断はアイザックに任せるよ。私ではわかんない」
結局、私も一緒にとの条件付きにする事にしたみたいだ。明日、夕食を一緒に食べに行くからついてこいと言われた。

翌日、先ずは薬屋に行く。
こないだ同様、出来栄えを確認してもらいオッケーを貰った。ついでに買取してくれるとの事で手元に少しづつ残して買い取ってもらう。
次にギルドに向かった。受付でサブマスを呼んでもらうと笑顔で迎えられた。
「いらっしゃい。彼方で伺いますね」
小部屋に通されてお茶を勧められる。
お菓子も頂いたのでポーションを出してから食べ始めた。
「あら、また可愛らしい従魔が増えたわね」
目敏くモコを見つけると次々に鑑定を終わらしていく。
「終わったわよ。良いできね。ククルちゃんは一度にどれくらい作れるのかしら」
モコに手をのばしながらサラさんに聞いてくるのでモコを差し出して昨日調合した数を伝える。
「思ったよりも魔力量が多そうね。一度ステータス確認してみたら」
言われたのでステータスを開いてみる。

名前ククル
冒険者ギルド ランクC
パーティ 黒銀
冒険者ギルド登録調合師
年齢5
レベル1→20
HP150→400
MP450→3500
体力15→30
魔力75→125
知力80→103
俊敏50→62
運 70→95
属性 全属性
スキル 無限収納 テイム 料理 マップ 調合(中級) 鑑定(極) 薬師(初級)
従魔 プル(ミニスライム)
   シルバー(バトルホース)
   シッコク(バトルホース)
   ガル(ホワイトパンサー)
   モコ(リス魔獣)
所持金 10760540G
称号 小さな救世主

色々上がっていた。
これは高いのか低いのかもよくわからない。悩んでいるとアイザックの声がした
「何か分からないのか」
仕方が無いのでアイザックにも見てもらった。私が見せたいと思うと見せれる様だ。
「、、、」
アイザックにしては珍しく呆けている。
「レベルは年の割には高いと思うぞ。俺のを見せてやる」

名前アイザック・ワグリアナ
冒険者ギルド ランクA
パーティ 黒銀
年齢23
レベル78
HP2752
MP575
体力128
魔力81
知力117
俊敏135
運 88
属性 水属性 火属性 風属性 
スキル 剣術 気配察知 俊敏 料理 収納(大) マップ 鑑定(中)
所持金 31529640G
称号 孤独狼 ククルの保護者

称号がツッコミどころ満載だがとりあえずそれは置いといてもHPと体力、俊敏がすごい。呆けてしまった。
「俺のよりもククルの魔力がどうなってるのか良くわかるだろ」
確かに異常な位魔力が高い。
「ククルちゃん、もし差し支えなければ魔力について教えてもらえるかしら」
サラさんの申し出をアイザックに確認すると頷いたので答えた。
「MPが3500の魔力が125です」
「成る程ね。でもその割にはポーションを作れる数が少ないわね。ちょっと見てあげるわ。材料は待ち合わせてる?」
「はい、持ってます」
「じゃあ、一度なんでも良いから作ってみて」
私は言われた通りポーションを調合した。
「随分魔力の使い方に無駄が多いわね。誰かに習ったの?」
「いえ、独学です。そんなに無駄が多いですか?」
「本来なら今の10%位の魔力量で同じ質のものが出来るはずよ。一度私の調合を見せてあげるわね」
サラさんの作業を見せて貰うと身体が勝手に覚えてくれたのがわかる。
「もう一度見てもらえますか」
再度サラさんに調合を見てもらった。仕上がった物を鑑定してくれる。
「あら、一度で覚えるなんて流石ね。上出来よ。後は回数をこなせば物に出来るわ」
ちょっと魔力の使い方を見せて貰うだけでこんなにも簡単に習得出来るのが自分でもすごいと思う
「わかりました。ありがとうございます」
「でも、こんな簡単に習得できる人は中々いないわ。貴女の特異体質なのかも知れないけれどくれぐれも他所では注意が必要よ。気をつけなさいね」
ありがたいお言葉にお礼を言って買取のお金をカードに入れてもらいギルドを後にした。
宿に戻って先に夕食を済ませて部屋に移動した。
「さて、ククル先ずは先程のステータスの話だな」
やっぱりか。あれから特に何も言わないから気付かないフリをしていたがそうはいかない様だ。
「はい、なんでしょう」
「魔力も規格外だが俺が気になったのは知力だな。普通の5歳児なら大体35から高くても50までだ。それから無限収納に鑑定の極だ。まず収納は無限になる事はない。スキルを極まで上げるとなるとかなりの経験が必要だ。別に全部話せとは言わないがもしもの事を考えて隠蔽は必要だと思うぞ。やり方はわかるか」
分からないと答えると説明してくれた。とりあえず、自分よりレベルが高くて同じ鑑定(極)だとステータスを覗かれる可能性がある為隠蔽はしておいた方が良いとの事。隠蔽を破るのはかなり難しいのと破ろうとすると判るらしいのでかけておく方が良いと教えられた。
特に深くは追及してこないのが有難いが何もかも隠したままもこの先どうかなと考える。
私は5歳までの記憶は一切ない事、実は前世の記憶が多少はある事、遠い親戚がいる事、それについては殆ど手掛かりがない事など支障のない程度に話した。
「そうか。どうする。親戚は探すか。前世の記憶とはどの程度のものなんだ」
「親戚については何かのついでにもし居たのなら考えます。一応家紋の様な物はわかっているのですが今は考えたく無いので。で前世の記憶ですが38歳で死んだ事は覚えてます。ただ、ぼやっとしかわかってないというかなんというか」
「成る程。だから知力が高いのかもな。時々前世の記憶もちは生まれる事があるらしく一定の年齢までは知力が高めになるらしい。これでなんとなく違和感を覚えいたのがしっくりいったな。後、俺のステータスをみて気付いたはずだが見ての通り貴族籍を所有している。正直特に役にも立たないし普段は隠蔽してるか周りからはこっちが言わない限り気付かれる事もない。ククルも家紋がと言うことは恐らく貴族籍があるはずだがそれも今は良いのだな。まぁ、この話はこれくらいにしておくか」
まだ、聞きたいことがあるとは思うけどここは知らないで通してくれる様だ。ありがたい反応に感謝する。
結局のところ明日から特にかわるでもなく今まで通りに過ごすからとの事だ。
つくづくありがたいと感じたのだった。
しおりを挟む
感想 133

あなたにおすすめの小説

憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~

あかる
ファンタジー
私、異世界から転生してきたみたい? とある田舎町にダンジョンが出来、そこに入った美優は、かつて魔法学校で教師をしていた自分を思い出した。 犬と猫、それと鶏のペットと一緒にダンジョンと、世界の謎に挑みます!

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり? 異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました! 完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~

結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』 『小さいな』 『…やっと…逢えた』 『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』 『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』 地球とは別の世界、異世界“パレス”。 ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。 しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。 神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。 その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。 しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。 原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。 その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。 生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。 初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。 阿鼻叫喚のパレスの神界。 次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。 これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。 家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待! *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈ 小説家になろう様でも連載中です。 第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます! よろしくお願い致します( . .)" *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈

1歳児天使の異世界生活!

春爛漫
ファンタジー
 夫に先立たれ、女手一つで子供を育て上げた皇 幸子。病気にかかり死んでしまうが、天使が迎えに来てくれて天界へ行くも、最高神の創造神様が一方的にまくしたてて、サチ・スメラギとして異世界アラタカラに創造神の使徒(天使)として送られてしまう。1歳の子供の身体になり、それなりに人に溶け込もうと頑張るお話。 ※心は大人のなんちゃって幼児なので、あたたかい目で見守っていてください。

転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~ 

志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。 けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。 そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。 ‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。 「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。

10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)

犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。 意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。 彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。 そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。 これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。 ○○○ 旧版を基に再編集しています。 第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。 旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。 この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

処理中です...