140 / 207
新たな挑戦へ
140.
しおりを挟む
アイザックがとても心配してくれている。
事情を聞かれたので話をしようとしたら声が出なかった。
どうしよう。
考えていたら話したくないならと言ってくれたが声が出ない事に気づいて欲しい。
喉を押さえて訴えていると漸く理解してもらえた。
アイザック曰く、明日になっても声が出ないならお医者さんを呼ぶという。
恐らくアイザックの実家の主治医だと思うんだけど男の人に触られると思うと身体が震え出した。
アイザックが様子に気づいてくれて嫌かと聞いてくれたので紙に書いて説明しようと思い貸してもらった。
夢の事を説明しようとして書くのに戸惑った。
いくらアイザックといえども説明しづらい。
そうだ。マリアント様なら診てもらっても大丈夫だ。
マリアント様を呼んで欲しいと伝えたら了承してくれた。
色々不安でアイザックから離れられず帰ってきたハナにも随分心配された。
なんでこんな事になったのだろう。
色々不安になりながらアイザックの部屋で今日は寝かせてもらう事になった。
翌朝、起きると既にアイザックはおらず続き部屋の方に行くとソファに座っているのが見えた。
「…よう」
少し声が出た。
「おはようククル。少しだけど声が出てるな」
それからリビングに向かい朝食を食べる。
昨日に比べたら幾分かは食べれた様に思うけどまだそこまでの食欲はない。
食後のお茶を飲んでるとマリアント様とマーサスが訪ねてきてくれた。
「二人とも朝からすまない」
「あら、構わないのよ。ククルちゃん、おはよう」
「おう、気にするな」
「…よう…ます」
途切れ途切れに挨拶する。
「あら、少しだけど声が出たのね。とりあえず貴女のお部屋へいきましょうか」
マリアント様に手を引かれながら自室に向かう。
当たり前の様について来ていた男二人は当然の様に部屋には入れなかった。
「女の子の診察覗くのかしら」
アイザックの部屋で待機しているとの事でハナがお茶を置いていってはくれたが部屋にはマリアント様と二人きりになった。
「さて、ひと通り身体を見るからベットに横になってくれるかしら」
言われた通りにする。
マリアント様の独特の診察方法で掌から魔力をあてて頭からつま先まで診察された。
「特に異常は無さそうね。何か精神的な事かしら」
優しく聞いてくれたので話したいと、聞いて欲しいと思ったら自然と声がでた。
「あのね、ビックリするかもしれないけど私には他の世界で生きていた記憶があるの」
そこからは前世の記憶がある事を説明し、夢にみた記憶の部分を話した。
話している内にまた怖くなって身体が震え出したがマリアント様が優しく抱きしめてくれる。
「そう、そんな事があったのね。それで男の医者に来られるのが嫌で私を呼んでくれたんだ。この事はアイザックは知っているのね」
今回の夢の事以外は知っていると答えた。
ネル様の事はなんとなく伏せておきたかったので伝えてない。
「嫌な記憶が蘇ってしまった弊害の様ね。コレについてはアイザックには説明するの?」
「心配かけたのでちゃんと伝えておかないとダメかなとは思っている」
「そうね。話辛いかもしれないけどしっかり伝えて守って貰う方が良いでしょうね」
マーサスにはマリアント様から後で説明してくれるとの事なのでお任せし、アイザックには私から伝える事になった。
「実はね、私の祖母の母が貴女と同じで前世の記憶持ちだっのよ。今は亡くなってしまったから直接合わせてはあげれないけど」
私以外にも転生した人がいたとはビックリした。
だから他には話を漏らさないから安心してと言われた。
その後、マリアント様はアイザックと少し話をして帰ったようだ。
アイザックが部屋に入ってきた。
「ククル、調子はどうだい?」
心配して様子を見に来てくれたので先程マリアント様に話した事をアイザックにも伝えた。
マリアント様に前世の記憶がある事、ネル様の事は伝えない事、祖母の母の事、ゆっくり一つづつ説明した。
「はぁ、成る程な。とりあえず今は落ち着いたのか?」
「うん、とりあえず大丈夫。いつも心配かけてごめんなさい」
「それは別に構わない。とりあえず暫くは家でゆっくりしたらどうだろ?ルーズベルト公爵への期日まで特に予定もないし、な。」
「そうするね。多分、このまま落ち着きそうだし期日までゆっくり考えながら休養するよ」
それから数日、好きな様に過ごしていたら完全にリフレッシュ出来たのかすっかり元通りに戻った。
「アイザック、明日はおじいちゃんのところついて来てね。」
「了解。返事が決まったなら先に聞いてもよいか」
「うん。とりあえずおじいちゃんの話は受けようと思うの。まだまだアイザックに助けてもらわなきゃ無理だけど折角なら自分の街を作って見ても良いかなって。」
「そうか。どうせならとことんやって見るのも良いかもな」
翌日、おじいちゃんに返事をしに訪ねた。
「そうか。ありがとうな。細かい事は今からだから少しづつ決めたら良い。早速陛下にお伺いをたてるから正式に決まったらまた、連絡をするのでそれで良いかい」
「大丈夫。よろしくお願いします」
おじいちゃんから連絡が来るまで特に何もない。
暫くは普通に学校に通いながら研究に没頭したのだった。
事情を聞かれたので話をしようとしたら声が出なかった。
どうしよう。
考えていたら話したくないならと言ってくれたが声が出ない事に気づいて欲しい。
喉を押さえて訴えていると漸く理解してもらえた。
アイザック曰く、明日になっても声が出ないならお医者さんを呼ぶという。
恐らくアイザックの実家の主治医だと思うんだけど男の人に触られると思うと身体が震え出した。
アイザックが様子に気づいてくれて嫌かと聞いてくれたので紙に書いて説明しようと思い貸してもらった。
夢の事を説明しようとして書くのに戸惑った。
いくらアイザックといえども説明しづらい。
そうだ。マリアント様なら診てもらっても大丈夫だ。
マリアント様を呼んで欲しいと伝えたら了承してくれた。
色々不安でアイザックから離れられず帰ってきたハナにも随分心配された。
なんでこんな事になったのだろう。
色々不安になりながらアイザックの部屋で今日は寝かせてもらう事になった。
翌朝、起きると既にアイザックはおらず続き部屋の方に行くとソファに座っているのが見えた。
「…よう」
少し声が出た。
「おはようククル。少しだけど声が出てるな」
それからリビングに向かい朝食を食べる。
昨日に比べたら幾分かは食べれた様に思うけどまだそこまでの食欲はない。
食後のお茶を飲んでるとマリアント様とマーサスが訪ねてきてくれた。
「二人とも朝からすまない」
「あら、構わないのよ。ククルちゃん、おはよう」
「おう、気にするな」
「…よう…ます」
途切れ途切れに挨拶する。
「あら、少しだけど声が出たのね。とりあえず貴女のお部屋へいきましょうか」
マリアント様に手を引かれながら自室に向かう。
当たり前の様について来ていた男二人は当然の様に部屋には入れなかった。
「女の子の診察覗くのかしら」
アイザックの部屋で待機しているとの事でハナがお茶を置いていってはくれたが部屋にはマリアント様と二人きりになった。
「さて、ひと通り身体を見るからベットに横になってくれるかしら」
言われた通りにする。
マリアント様の独特の診察方法で掌から魔力をあてて頭からつま先まで診察された。
「特に異常は無さそうね。何か精神的な事かしら」
優しく聞いてくれたので話したいと、聞いて欲しいと思ったら自然と声がでた。
「あのね、ビックリするかもしれないけど私には他の世界で生きていた記憶があるの」
そこからは前世の記憶がある事を説明し、夢にみた記憶の部分を話した。
話している内にまた怖くなって身体が震え出したがマリアント様が優しく抱きしめてくれる。
「そう、そんな事があったのね。それで男の医者に来られるのが嫌で私を呼んでくれたんだ。この事はアイザックは知っているのね」
今回の夢の事以外は知っていると答えた。
ネル様の事はなんとなく伏せておきたかったので伝えてない。
「嫌な記憶が蘇ってしまった弊害の様ね。コレについてはアイザックには説明するの?」
「心配かけたのでちゃんと伝えておかないとダメかなとは思っている」
「そうね。話辛いかもしれないけどしっかり伝えて守って貰う方が良いでしょうね」
マーサスにはマリアント様から後で説明してくれるとの事なのでお任せし、アイザックには私から伝える事になった。
「実はね、私の祖母の母が貴女と同じで前世の記憶持ちだっのよ。今は亡くなってしまったから直接合わせてはあげれないけど」
私以外にも転生した人がいたとはビックリした。
だから他には話を漏らさないから安心してと言われた。
その後、マリアント様はアイザックと少し話をして帰ったようだ。
アイザックが部屋に入ってきた。
「ククル、調子はどうだい?」
心配して様子を見に来てくれたので先程マリアント様に話した事をアイザックにも伝えた。
マリアント様に前世の記憶がある事、ネル様の事は伝えない事、祖母の母の事、ゆっくり一つづつ説明した。
「はぁ、成る程な。とりあえず今は落ち着いたのか?」
「うん、とりあえず大丈夫。いつも心配かけてごめんなさい」
「それは別に構わない。とりあえず暫くは家でゆっくりしたらどうだろ?ルーズベルト公爵への期日まで特に予定もないし、な。」
「そうするね。多分、このまま落ち着きそうだし期日までゆっくり考えながら休養するよ」
それから数日、好きな様に過ごしていたら完全にリフレッシュ出来たのかすっかり元通りに戻った。
「アイザック、明日はおじいちゃんのところついて来てね。」
「了解。返事が決まったなら先に聞いてもよいか」
「うん。とりあえずおじいちゃんの話は受けようと思うの。まだまだアイザックに助けてもらわなきゃ無理だけど折角なら自分の街を作って見ても良いかなって。」
「そうか。どうせならとことんやって見るのも良いかもな」
翌日、おじいちゃんに返事をしに訪ねた。
「そうか。ありがとうな。細かい事は今からだから少しづつ決めたら良い。早速陛下にお伺いをたてるから正式に決まったらまた、連絡をするのでそれで良いかい」
「大丈夫。よろしくお願いします」
おじいちゃんから連絡が来るまで特に何もない。
暫くは普通に学校に通いながら研究に没頭したのだった。
321
あなたにおすすめの小説
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~
結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』
『小さいな』
『…やっと…逢えた』
『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』
『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』
地球とは別の世界、異世界“パレス”。
ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。
しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。
神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。
その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。
しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。
原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。
その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。
生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。
初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。
阿鼻叫喚のパレスの神界。
次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。
これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。
家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待!
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
小説家になろう様でも連載中です。
第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます!
よろしくお願い致します( . .)"
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~
あかる
ファンタジー
私、異世界から転生してきたみたい?
とある田舎町にダンジョンが出来、そこに入った美優は、かつて魔法学校で教師をしていた自分を思い出した。
犬と猫、それと鶏のペットと一緒にダンジョンと、世界の謎に挑みます!
転生したら神だった。どうすんの?
埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの?
人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。
異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
農家の四男に転生したルイ。
そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。
農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。
十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。
家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。
ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる!
見切り発車。不定期更新。
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる