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サイドストーリー2
亨の場合 4 ☆
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3本の指で掻き回されていたそこから指が抜かれ別のモノの存在をアナルの表面で感じた時、僕は小さく息を飲んだ。
「覚え、て……ろよ」
キッと長野を睨むと痛そうに長野が顔を歪めた。
「憎んでもいいから、忘れないで」
コイツ、本当に僕のことが好きなんじゃ……。
「ひっ……あぁっああっ」
この下手くそ!!
一気に腰を進められ痛みで力が入りそうになる体を必死に宥めた。精神統一、これは修行だ。痛くない、痛くない、呪文のように唱える。
「くそっ」
動きが止まった瞬間、そんな言葉が口をついた。
「大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫じゃねぇよ」
「すみません、でも、俺、嬉しい」
「お前……」
初めてケツを掘られた。でも掘られたショックも痛みも通り越して、いや痛いけど、こんな状況で嬉しいと言った長野に呆れた。
「亨さんの中にいる。繋がってる……」
長野がゆっくりと腰を動かす。引いて貫いて、何度も僕の中に入ることで繋がっていることを何度も確認しているみたいだ。
「亨さん、好きです、好き」
ああ、もうっ、コイツ、セックスが下手くそ過ぎるっ!!
たまにじわっとした気持ち良さのようなものが微かに上がってくるが、それはまぐれ当たりのようなもので気持ち良くなるには程遠い。
「好きです、本当に、好き」
仕事は出来て頭もいい。でもコイツ、恋愛偏差値低っ。ああっ、もうっ。
僕は足で長野を蹴り倒すと長野に跨った。
「お前、セックスが下手すぎ。僕が教えてやるよ」
どうせヤるなら気持ちいい方が良い。
「僕の体、支えてろよ」
長野の首に手を回したままゆっくりと腰を沈める。
「くっ……はぁ」
自分が初めての子とヤる時みたいにゆっくり、ゆっくり腰を進めて全部を飲み込んだところで長野に抱きついてキスをした。唇を重ねて舌を侵入させれば長野の舌にぶつかった。長野の頬の内側を撫で、上顎を擦り舌を引っ込めれば追ってきた長野の舌が同じ動きをする。
あ、気持ち良くなってきた、いい感じ。
ぴちゃっと濡れた音が痺れをもたらすのを感じながら僕は腰を前後に動かし始めた。
「ん……んん……んっ」
何度も顔の角度を変えてキスをしながら自分の良いところに長野のモノを当てる。下腹部に少し熱が戻ってきた。
「後ろ、から……して。めちゃくちゃ、に、気持ち良くして……くれる、んだろ?」
「そんな煽り方っ……」
たまらない、というように長野が呟いて僕を四つん這いにする。
「ここ、お口をヒクヒクさせて早く来てってしてるみたい……嬉しい」
「あっ……バカ、ゆっくり、あぁっ、もっと……右」
「右?」
僕の声に素直に従う長野。少しポイントをずらしただけで、言いようのない痺れが脳内を突き抜けた。
「あっ、あぁっ、そこ、もっと」
やべぇ、気持ちい……い。
長野の大きなストロークに体が押され不安定な体勢で自身を支えていた僕はシーツに顔を押し付けた。お尻を高く上げて長野に突かれるたびに体を揺らし、何度も何度も電気が走る。
「あ、あ……あ、あ……きもち……い」
「いやらしくて綺麗……」
うっとりとしたため息のような声。
「惚けてねぇで、もっと、もっと気持ち……よく、しろよ」
伸ばした手をハッとしたように長野が掴んだ。
「が、頑張ります」
これが28歳の男……か……。僕は色々な意味でゲッソリしながら快楽に身を落としていった。
翌朝。あちこち筋肉痛になった体を何とか動かして焦げ臭い匂いのする方へ向かうと、魚焼きグリルの前で立ち尽くす長野がいた。
「何してんの?」
「あ、亨さん、おはようございます」
小難しい顔をした長野が僕を見て「体は大丈夫ですか?」と聞いた。
「なんとか」
怪我をしない様にとちゃんと力を抜いて頑張った俺のおかげだけどな。
「朝食をと思って魚を焼いたんですけど焦がしちゃって」
「ちょっと焦げたくらい平気だろ」
長野の背後からグリルを覗くとそこにはもはや魚らしい色は微塵もなく真っ黒一色になった魚がいた。
「……魚は諦めよう」
「そうですね……」
その日長野が作ってくれたのは、出汁の入っていないうすーい味噌汁にべちょべちょのご飯、焦げた魚、茹で過ぎたほうれん草、だった。
「……長野って料理が苦手なの?」
「……みたいですね。普段料理はしないので」
「じゃあなんで料理したんだよ」
「亨さんに喜んで欲しくて」
ぶっ!
驚きすぎて味噌汁を噴き出すところだった。昨日からいったいどういう事だろう。クールだと思っていたのにクールとは違うような気がする。セックスは下手で恋愛偏差値も低い、料理は出来ない。
コイツ、出来るのは仕事だけ……。しかも無駄に、出来るオーラなんぞを持っているから余計に厄介だ。
「そういえば眼鏡かけてないけど、それで見えてるの?」
「あぁ、あれは度が入ってないので。実は視力は両方1.5はあるんです」
「じゃあ、なんで?」
「……亨さんに欲情してる目を見られたくなかったから」
「確か長野が高校生の頃に急に眼鏡をかけだしたよな。もしかしてその頃から?」
「……気持ち悪いですよね」
「あ、うん。え、いや……」
「いいんです。理解してますから」
「あの、さ、悪いんだけど僕、長野のことそういう風には思えないから」
「それも分かってます。亨さんの好みは可愛い系の男性ですから」
「あぁ」
なんとも気まずいまま、まずい料理をひたすら喉に流し込んだ。
土日の休みを得て出社する月曜の朝は気まずい、いや、気だるい。
「おはようございます」
「おはよー、お前、その顔」
「なんですか?」
「いや……」
「では今日の予定ですが」
長野は目じりを少し赤くして泣きはらしたような目をしていた。眼鏡で隠せていると思っているのだろうか。
何でもないって面かよ……。
「確か本日はアーティストを発掘する日でしたよね?」
「あぁ、午前中は部屋にこもって個人配信を中心に探って、午後からは人に会いに行ったりライブハウスに顔出すつもり」
「そうですか。私は今日は事務所に残っていても良いですか? 事務の仕事も進めておきたいので」
「あぁ、いいよ。もし、体調が悪いなら帰ってもいいし」
「いえ、仕事をさせてください」
「あ、うん」
長野は僕と目を合わせることなく話し終えると社長室を出て行った。
……あの顔ってまさか僕のせいってことは……、ない、よな?
ライブハウスをいくつか周り、バンドや客層、その場の雰囲気を肌で感じながら音を体に通す。いつものようにやっているのにどうしたことだろう、まるでいくつもフィルターを通しているみたいに体の中で音が繋がらない。
脳裏に浮かぶのは今朝の泣きはらした目をした長野の顔で、好きだ好きだと言いながら僕を貫いた下手くそなセックスのことだ。
だめだ、こんなんじゃ仕事にならない。今日の仕事は終わりにして飲みに行って忘れよう。リセットだリセット。ここ数日の長野の行動が意外過ぎて、頭が混乱しているに違いない。
心の中で呟きながら向かったのは先日も行ったバーだ。サワちゃんに会えたら今日は大丈夫だからとホテルに誘おう。そしたらきっと以前と元通りだ。
バーの扉を開けていくつかの視線を潜り抜けながら奥のカウンターでお酒を頼んでいると、探していた人物がスッと隣にやってきた。
「サワちゃん、会いたかったよ」と囁きながら顔を近づける。
「この間の夜は僕じゃない人と過ごしたの?」
「ん~、そうしようと思ったんだけど捕まんなかった」
「じゃあ、きょうはどう? お酒も少ししか飲んでないし、朝までたっぷりと鳴かせてあげるよ?」
「ふぅん」
サワちゃんは怪しい目を僕に注ぎながら店の隅っこを指さした。
「あれって亨さんがこの間連れてた人だよね。眼鏡してないから最初は分からなかったけど。いいの?」
言われて良く見れば確かに長野だ。一度家に帰ってから来たのだろう。黒のジーンズに灰色のセーターを着て少し柔らかなシルエットを持った長野は、眼鏡をしていないせいもあって随分綻んで見えた。
長野はしっぽを振るネコちゃんたちに囲まれている。クールなイケメンはさぞかしネコちゃんたちの琴線に触れることだろう。
「いいの、いいの。あいつとはそんなんじゃないし」
ああやっていい人に出会って僕のことは忘れたらいい。だいたい高校生の頃から僕のことが好きだなんて尋常じゃない。
尋常じゃ……。
『怖がってないでドーンと好きになるか、愛されるかしたらいいのに。どっちにも覚悟が必要だけどな』
なんで佐倉の言葉なんか思い出すんだ、僕。
「その割には面白くなさそうな顔してるけどなー」
引きつりそうな笑みをなんとか繕ってサワちゃんを見つめた視界の隅で、可愛いネコちゃんが長野の首に手を回して引き寄せてキスをした。その瞬間、言いようのないイライラが僕を支配した。
「サワちゃん、ごめん。僕ちょっとダメみたい」
僕は真っ直ぐに長野のところへ歩いていくと長野の腕を掴んだ。
「ごめんね、こいつのネコは僕だけだから」
!?
僕、今なんて言った!?
ポカン、と口を開けた長野を引っ張って店の外に出る。長野が何か言いたげに口を開いたが僕はそれを阻止した。
「待った。何も言うな。今、一番動揺しているのは僕だから」
「覚え、て……ろよ」
キッと長野を睨むと痛そうに長野が顔を歪めた。
「憎んでもいいから、忘れないで」
コイツ、本当に僕のことが好きなんじゃ……。
「ひっ……あぁっああっ」
この下手くそ!!
一気に腰を進められ痛みで力が入りそうになる体を必死に宥めた。精神統一、これは修行だ。痛くない、痛くない、呪文のように唱える。
「くそっ」
動きが止まった瞬間、そんな言葉が口をついた。
「大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫じゃねぇよ」
「すみません、でも、俺、嬉しい」
「お前……」
初めてケツを掘られた。でも掘られたショックも痛みも通り越して、いや痛いけど、こんな状況で嬉しいと言った長野に呆れた。
「亨さんの中にいる。繋がってる……」
長野がゆっくりと腰を動かす。引いて貫いて、何度も僕の中に入ることで繋がっていることを何度も確認しているみたいだ。
「亨さん、好きです、好き」
ああ、もうっ、コイツ、セックスが下手くそ過ぎるっ!!
たまにじわっとした気持ち良さのようなものが微かに上がってくるが、それはまぐれ当たりのようなもので気持ち良くなるには程遠い。
「好きです、本当に、好き」
仕事は出来て頭もいい。でもコイツ、恋愛偏差値低っ。ああっ、もうっ。
僕は足で長野を蹴り倒すと長野に跨った。
「お前、セックスが下手すぎ。僕が教えてやるよ」
どうせヤるなら気持ちいい方が良い。
「僕の体、支えてろよ」
長野の首に手を回したままゆっくりと腰を沈める。
「くっ……はぁ」
自分が初めての子とヤる時みたいにゆっくり、ゆっくり腰を進めて全部を飲み込んだところで長野に抱きついてキスをした。唇を重ねて舌を侵入させれば長野の舌にぶつかった。長野の頬の内側を撫で、上顎を擦り舌を引っ込めれば追ってきた長野の舌が同じ動きをする。
あ、気持ち良くなってきた、いい感じ。
ぴちゃっと濡れた音が痺れをもたらすのを感じながら僕は腰を前後に動かし始めた。
「ん……んん……んっ」
何度も顔の角度を変えてキスをしながら自分の良いところに長野のモノを当てる。下腹部に少し熱が戻ってきた。
「後ろ、から……して。めちゃくちゃ、に、気持ち良くして……くれる、んだろ?」
「そんな煽り方っ……」
たまらない、というように長野が呟いて僕を四つん這いにする。
「ここ、お口をヒクヒクさせて早く来てってしてるみたい……嬉しい」
「あっ……バカ、ゆっくり、あぁっ、もっと……右」
「右?」
僕の声に素直に従う長野。少しポイントをずらしただけで、言いようのない痺れが脳内を突き抜けた。
「あっ、あぁっ、そこ、もっと」
やべぇ、気持ちい……い。
長野の大きなストロークに体が押され不安定な体勢で自身を支えていた僕はシーツに顔を押し付けた。お尻を高く上げて長野に突かれるたびに体を揺らし、何度も何度も電気が走る。
「あ、あ……あ、あ……きもち……い」
「いやらしくて綺麗……」
うっとりとしたため息のような声。
「惚けてねぇで、もっと、もっと気持ち……よく、しろよ」
伸ばした手をハッとしたように長野が掴んだ。
「が、頑張ります」
これが28歳の男……か……。僕は色々な意味でゲッソリしながら快楽に身を落としていった。
翌朝。あちこち筋肉痛になった体を何とか動かして焦げ臭い匂いのする方へ向かうと、魚焼きグリルの前で立ち尽くす長野がいた。
「何してんの?」
「あ、亨さん、おはようございます」
小難しい顔をした長野が僕を見て「体は大丈夫ですか?」と聞いた。
「なんとか」
怪我をしない様にとちゃんと力を抜いて頑張った俺のおかげだけどな。
「朝食をと思って魚を焼いたんですけど焦がしちゃって」
「ちょっと焦げたくらい平気だろ」
長野の背後からグリルを覗くとそこにはもはや魚らしい色は微塵もなく真っ黒一色になった魚がいた。
「……魚は諦めよう」
「そうですね……」
その日長野が作ってくれたのは、出汁の入っていないうすーい味噌汁にべちょべちょのご飯、焦げた魚、茹で過ぎたほうれん草、だった。
「……長野って料理が苦手なの?」
「……みたいですね。普段料理はしないので」
「じゃあなんで料理したんだよ」
「亨さんに喜んで欲しくて」
ぶっ!
驚きすぎて味噌汁を噴き出すところだった。昨日からいったいどういう事だろう。クールだと思っていたのにクールとは違うような気がする。セックスは下手で恋愛偏差値も低い、料理は出来ない。
コイツ、出来るのは仕事だけ……。しかも無駄に、出来るオーラなんぞを持っているから余計に厄介だ。
「そういえば眼鏡かけてないけど、それで見えてるの?」
「あぁ、あれは度が入ってないので。実は視力は両方1.5はあるんです」
「じゃあ、なんで?」
「……亨さんに欲情してる目を見られたくなかったから」
「確か長野が高校生の頃に急に眼鏡をかけだしたよな。もしかしてその頃から?」
「……気持ち悪いですよね」
「あ、うん。え、いや……」
「いいんです。理解してますから」
「あの、さ、悪いんだけど僕、長野のことそういう風には思えないから」
「それも分かってます。亨さんの好みは可愛い系の男性ですから」
「あぁ」
なんとも気まずいまま、まずい料理をひたすら喉に流し込んだ。
土日の休みを得て出社する月曜の朝は気まずい、いや、気だるい。
「おはようございます」
「おはよー、お前、その顔」
「なんですか?」
「いや……」
「では今日の予定ですが」
長野は目じりを少し赤くして泣きはらしたような目をしていた。眼鏡で隠せていると思っているのだろうか。
何でもないって面かよ……。
「確か本日はアーティストを発掘する日でしたよね?」
「あぁ、午前中は部屋にこもって個人配信を中心に探って、午後からは人に会いに行ったりライブハウスに顔出すつもり」
「そうですか。私は今日は事務所に残っていても良いですか? 事務の仕事も進めておきたいので」
「あぁ、いいよ。もし、体調が悪いなら帰ってもいいし」
「いえ、仕事をさせてください」
「あ、うん」
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ライブハウスをいくつか周り、バンドや客層、その場の雰囲気を肌で感じながら音を体に通す。いつものようにやっているのにどうしたことだろう、まるでいくつもフィルターを通しているみたいに体の中で音が繋がらない。
脳裏に浮かぶのは今朝の泣きはらした目をした長野の顔で、好きだ好きだと言いながら僕を貫いた下手くそなセックスのことだ。
だめだ、こんなんじゃ仕事にならない。今日の仕事は終わりにして飲みに行って忘れよう。リセットだリセット。ここ数日の長野の行動が意外過ぎて、頭が混乱しているに違いない。
心の中で呟きながら向かったのは先日も行ったバーだ。サワちゃんに会えたら今日は大丈夫だからとホテルに誘おう。そしたらきっと以前と元通りだ。
バーの扉を開けていくつかの視線を潜り抜けながら奥のカウンターでお酒を頼んでいると、探していた人物がスッと隣にやってきた。
「サワちゃん、会いたかったよ」と囁きながら顔を近づける。
「この間の夜は僕じゃない人と過ごしたの?」
「ん~、そうしようと思ったんだけど捕まんなかった」
「じゃあ、きょうはどう? お酒も少ししか飲んでないし、朝までたっぷりと鳴かせてあげるよ?」
「ふぅん」
サワちゃんは怪しい目を僕に注ぎながら店の隅っこを指さした。
「あれって亨さんがこの間連れてた人だよね。眼鏡してないから最初は分からなかったけど。いいの?」
言われて良く見れば確かに長野だ。一度家に帰ってから来たのだろう。黒のジーンズに灰色のセーターを着て少し柔らかなシルエットを持った長野は、眼鏡をしていないせいもあって随分綻んで見えた。
長野はしっぽを振るネコちゃんたちに囲まれている。クールなイケメンはさぞかしネコちゃんたちの琴線に触れることだろう。
「いいの、いいの。あいつとはそんなんじゃないし」
ああやっていい人に出会って僕のことは忘れたらいい。だいたい高校生の頃から僕のことが好きだなんて尋常じゃない。
尋常じゃ……。
『怖がってないでドーンと好きになるか、愛されるかしたらいいのに。どっちにも覚悟が必要だけどな』
なんで佐倉の言葉なんか思い出すんだ、僕。
「その割には面白くなさそうな顔してるけどなー」
引きつりそうな笑みをなんとか繕ってサワちゃんを見つめた視界の隅で、可愛いネコちゃんが長野の首に手を回して引き寄せてキスをした。その瞬間、言いようのないイライラが僕を支配した。
「サワちゃん、ごめん。僕ちょっとダメみたい」
僕は真っ直ぐに長野のところへ歩いていくと長野の腕を掴んだ。
「ごめんね、こいつのネコは僕だけだから」
!?
僕、今なんて言った!?
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