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『 LOVE YOU!』54
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54.☑
" Observation of The Past 過去の観察 7 "
私が帰宅すると緒方は入浴を済ませ、TVでサッカー観戦をしていた。
この時間だから録画なのだろう。
いつも彼は結果を見ないで録画にかぶりつく。
片手に缶酎ハイを持ちながら、そこそこのイケメンなのにイブの日に
女っ気もないのか?
見た目に反して緒方はインドア派で性格も地味な部類に入るだろう。
学生の頃や若かった頃のことは知らないけれど、少なくとも
私と出会った頃から今日《こんにち》までの彼はそうなのだ。
一緒に買い物に出掛けて並んで歩いたりすると、特に妙齢の女性の
視線が痛い。
洋服や靴、そこそこのスタイルでヘアースタイルや化粧でふんだんに
作り上げてナンボの私と、ユニクロの物販で身を纏っているのに
高身長で長髪のちょっとしたイケメンの緒方を目にした彼女たちの
視線・・・が、不釣り合いだと語りかけてくるのだ。
「ね、あのふたりの関係は?
信じられないけどやっぱり夫婦なのかしら?
あの男性ならもっときれいな女性がお似合いよね?
なんであんなフツーのおばさんが奥さんなの?」
分かる...分かるよー!
だって自分でもそう思うもの。
緒方くん、どうしてあなたは私の隣にいるんでしょうか?
ハーハーハ~!
こんな笑える展開をこの10年の間に何度経験してきたことか。
いつも繰り返されるシーンを回想しながら入浴を済ませ
私は寝た。
" Observation of The Past 過去の観察 7 "
私が帰宅すると緒方は入浴を済ませ、TVでサッカー観戦をしていた。
この時間だから録画なのだろう。
いつも彼は結果を見ないで録画にかぶりつく。
片手に缶酎ハイを持ちながら、そこそこのイケメンなのにイブの日に
女っ気もないのか?
見た目に反して緒方はインドア派で性格も地味な部類に入るだろう。
学生の頃や若かった頃のことは知らないけれど、少なくとも
私と出会った頃から今日《こんにち》までの彼はそうなのだ。
一緒に買い物に出掛けて並んで歩いたりすると、特に妙齢の女性の
視線が痛い。
洋服や靴、そこそこのスタイルでヘアースタイルや化粧でふんだんに
作り上げてナンボの私と、ユニクロの物販で身を纏っているのに
高身長で長髪のちょっとしたイケメンの緒方を目にした彼女たちの
視線・・・が、不釣り合いだと語りかけてくるのだ。
「ね、あのふたりの関係は?
信じられないけどやっぱり夫婦なのかしら?
あの男性ならもっときれいな女性がお似合いよね?
なんであんなフツーのおばさんが奥さんなの?」
分かる...分かるよー!
だって自分でもそう思うもの。
緒方くん、どうしてあなたは私の隣にいるんでしょうか?
ハーハーハ~!
こんな笑える展開をこの10年の間に何度経験してきたことか。
いつも繰り返されるシーンを回想しながら入浴を済ませ
私は寝た。
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