118 / 194
118
しおりを挟む
118
その為、合コンや飲み会に出ても自分から積極的にいくことは
なかったのだが、当初より俊介をロックオンしていた女性がいて、まんまと
嵌められたのだ。
世間知らずの俊介は、でき婚した後もしばらくはそのことに
気付くことはなかった。
俊介の妻となった吉原理恵は『お金が今月も足りないのよ~どうするのよ~』と
毎月のように夫婦が諍いをするような家庭で育っている為、父親が会社の社長で
裕福に育ち、そこそこ偏差値のある大学を出ていておまけにルックスも悪くない
俊介は、生涯の伴侶として考えた時理恵にとっては格好の相手だった。
◇ ◇ ◇ ◇
とはいうものの、理恵は理恵なりに俊介と仲良く暮らしていくつもりではあった。
俊介はお金持ちのボンボンの割に偉ぶったり、何かを強要することもなく、
体調が悪いと言うとお弁当を買って来てくれるようなやさしい気遣いのできる
人だったから。不満なんてなかった。
なのに、あんまり友達が電話で羨ましがるものだからついつい、いい気に
なり、夫下げ発言になってしまい、気がつくとかなりエスカレートさせて
しまった。
けれど、知らぬが仏、友達が夫に告げ口しない限り本人は知らないでいる
だろうし、すなわち本人に知られなければ無問題、そう思っていた。
どちらかというと夫として俊介には満足しているし、好きだ。
やさしくて夫の怒った顔など一度も見たことがなく、
普段から甘やかされている理恵は、どんなことも最後には許されると
勘違いしていった? のかもしれなかった。
-17-
その為、合コンや飲み会に出ても自分から積極的にいくことは
なかったのだが、当初より俊介をロックオンしていた女性がいて、まんまと
嵌められたのだ。
世間知らずの俊介は、でき婚した後もしばらくはそのことに
気付くことはなかった。
俊介の妻となった吉原理恵は『お金が今月も足りないのよ~どうするのよ~』と
毎月のように夫婦が諍いをするような家庭で育っている為、父親が会社の社長で
裕福に育ち、そこそこ偏差値のある大学を出ていておまけにルックスも悪くない
俊介は、生涯の伴侶として考えた時理恵にとっては格好の相手だった。
◇ ◇ ◇ ◇
とはいうものの、理恵は理恵なりに俊介と仲良く暮らしていくつもりではあった。
俊介はお金持ちのボンボンの割に偉ぶったり、何かを強要することもなく、
体調が悪いと言うとお弁当を買って来てくれるようなやさしい気遣いのできる
人だったから。不満なんてなかった。
なのに、あんまり友達が電話で羨ましがるものだからついつい、いい気に
なり、夫下げ発言になってしまい、気がつくとかなりエスカレートさせて
しまった。
けれど、知らぬが仏、友達が夫に告げ口しない限り本人は知らないでいる
だろうし、すなわち本人に知られなければ無問題、そう思っていた。
どちらかというと夫として俊介には満足しているし、好きだ。
やさしくて夫の怒った顔など一度も見たことがなく、
普段から甘やかされている理恵は、どんなことも最後には許されると
勘違いしていった? のかもしれなかった。
-17-
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
10
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる