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第二章 平和の使者
第145話
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少しの休憩を挟んで、調理服から着替えた後私とノノは食事会の会場へと足を運ぶことにした。大きな宴会場へとつながる扉を開けると、中からふわっといろんな料理の美味しそうな香りが溢れ出した。
中に入ると、カミルたちが私たちの方に手を振っていた。
「ミノル~こっちじゃ~。」
「二人ともお疲れ様~。」
「疲れて……ない?」
「えへへ~ノノは大丈夫だよマームちゃん!!それにお菓子ちゃんと作れたのっ!!」
「よかったね……ノノ。」
小走りでノノはマームの下へと走っていくと、お互いにぎゅっと抱き合った。
「うむうむ、よく頑張ったの~ノノ。」
「いっぱい試作したかいがあったわね~。」
抱きしめられているノノの頭をカミルとヴェルは優しくなでる。彼女たちもノノの試作に付き合っていたからな。
ふと周りを見渡していると、約一名近くにいないことに気が付いた。
「あれ?ノアはどこに行った?」
「ん?あやつなら魔王様にくっついて行ったぞ?」
「あ~じゃあ一緒にアルマスを迎えに行ったのか。」
最近カミル達と一緒にノアも食卓を囲んでいるから、だいぶ慣れてきたとは思うんだが……やはりアベルの近くが一番安心するのかな?
「早く戻って来ないかしらね~。私、こんなにいっぱいの料理に囲まれて……我慢できなくなっちゃいそうだわ。」
「同感じゃの。まぁ、かといって魔王様より先に手を付けるわけにもいくまい。じゃから妾は今から何を食べるのか決めておこうかの~。」
「そんなこと言って結局全部食べるんでしょ?」
「まぁそうかもしれんのぉ~。むっふっふ~♪」
カミルとヴェルの二人はそう言うと、並べられた数多くの料理を見回りに行った。
「ノノ、私達も行こ?」
「うんっ!!」
カミル達に釣られてマームとノノの二人も料理を見に行った。遠目で彼女たちが料理を眺めているのを見ていると、私の後ろの空間に亀裂が入った。
「来たか。」
後ろを振り返るとそこからひょっこりとアベルが顔を出した。
「やっほ~お待たせ~。もう料理出来上がっちゃった?」
「あぁ、もう準備万端だ。ノアとアルマスは?」
「今出てくるよ~。」
アベルのその言葉の後に、すぐ二人が亀裂から姿を現した。
「お待たせしましたミノルさん。」
「まだジュンコさんは……来てないみたいだね。僕らの方が少し先だったか。」
二人が現れると、間もなくしてアベルの影からシグルドさんと……ジュンコが現れた。
「や、やっとこの日が来たでありんす~!!」
体を大きく広げて、ジュンコは全身で喜びを現した。今にも料理に飛び付いていきそうだ。
そんな彼女を制しながら、アベルが会場に響く声で言った。
「それじゃあ……みんな揃ったところで食事会を始めよっか。」
「はやくっ!!早く食べたいでありんす!!」
「ジュンコももう我慢できなさそうだしね。ま、長い前置きは無しにしてみんなで楽しも~!!」
そしてパッとアベルに解放されたジュンコはいの一番に料理に飛び付いていった。
「これと、これと、これと!!あぁお皿が足りないでありんす!!」
「あはは~、目が血走ってるね~ジュンコ。」
料理に一目散に飛び付いていったジュンコのことを見て、アベルは苦笑いを浮かべる。
「君たちのせいだろ?」
「まぁね~。さて~、ボクも食べよ~っと!!ノア、行くよ~。」
「あ、う、うん!!」
ノアの手を取り、アベルも料理を取りに向かった。
そして一人取り残されたアルマスが私の方に歩み寄ってきた。
「にしてもまさか、勇者と魔王と僕達とがこうして顔を揃えるなんてね。生きてれば不思議なこともあるものだよ。」
「誰かがこうして動けば実現するものさ、逆に何もしなければ……何も起こらない。」
今回先導して動いたのはアベルだ。彼女がこうして動かなかったら、今の光景は無いだろう。
「それもそうだね。っとさて……僕が食べられる料理もあるのかな?」
「もちろん、何種類か用意してある。料理の前の札を見て生物を使ってるか使ってないかは確認してくれ。」
「わかった。それじゃあいただくよ。」
コツコツ……とゆったりとした足取りで料理を取りに向かったアルマス。彼の後ろ姿を見送っていると、彼の服のポケットが異様に膨らんでいるのが目に入った。
料理に近付くと、アルマスの服から4つの影が飛び出した。
「「「「やっほ~い!!」」」」
飛びだしたのは小さな精霊達……そのうちの一人には見覚えがある。
「うまそうな料理がいっぱいあるナ~。」
一人は前にこの国に迷いこんで迷子になっていたシルフだ。その他の三人は……恐らくシルフの仲間の四大精霊とかいうやつかな?
赤いのと青いのと茶色いのがいる。
「ちょっとシルフ!!よだれ垂らさないでよ?」
「あらあら、シルフちゃん。はしたないですよ~。」
「シルフは楽しみにしてたんだよね~?ねっ?」
シルフ達はわいわいとはしゃぎながら料理を食べ始めた。
後にわかったことだが、やはり彼女達は四大精霊で間違いなかった。シルフの他にイフリート、ウンディーネ、ノームといたらしい。
中に入ると、カミルたちが私たちの方に手を振っていた。
「ミノル~こっちじゃ~。」
「二人ともお疲れ様~。」
「疲れて……ない?」
「えへへ~ノノは大丈夫だよマームちゃん!!それにお菓子ちゃんと作れたのっ!!」
「よかったね……ノノ。」
小走りでノノはマームの下へと走っていくと、お互いにぎゅっと抱き合った。
「うむうむ、よく頑張ったの~ノノ。」
「いっぱい試作したかいがあったわね~。」
抱きしめられているノノの頭をカミルとヴェルは優しくなでる。彼女たちもノノの試作に付き合っていたからな。
ふと周りを見渡していると、約一名近くにいないことに気が付いた。
「あれ?ノアはどこに行った?」
「ん?あやつなら魔王様にくっついて行ったぞ?」
「あ~じゃあ一緒にアルマスを迎えに行ったのか。」
最近カミル達と一緒にノアも食卓を囲んでいるから、だいぶ慣れてきたとは思うんだが……やはりアベルの近くが一番安心するのかな?
「早く戻って来ないかしらね~。私、こんなにいっぱいの料理に囲まれて……我慢できなくなっちゃいそうだわ。」
「同感じゃの。まぁ、かといって魔王様より先に手を付けるわけにもいくまい。じゃから妾は今から何を食べるのか決めておこうかの~。」
「そんなこと言って結局全部食べるんでしょ?」
「まぁそうかもしれんのぉ~。むっふっふ~♪」
カミルとヴェルの二人はそう言うと、並べられた数多くの料理を見回りに行った。
「ノノ、私達も行こ?」
「うんっ!!」
カミル達に釣られてマームとノノの二人も料理を見に行った。遠目で彼女たちが料理を眺めているのを見ていると、私の後ろの空間に亀裂が入った。
「来たか。」
後ろを振り返るとそこからひょっこりとアベルが顔を出した。
「やっほ~お待たせ~。もう料理出来上がっちゃった?」
「あぁ、もう準備万端だ。ノアとアルマスは?」
「今出てくるよ~。」
アベルのその言葉の後に、すぐ二人が亀裂から姿を現した。
「お待たせしましたミノルさん。」
「まだジュンコさんは……来てないみたいだね。僕らの方が少し先だったか。」
二人が現れると、間もなくしてアベルの影からシグルドさんと……ジュンコが現れた。
「や、やっとこの日が来たでありんす~!!」
体を大きく広げて、ジュンコは全身で喜びを現した。今にも料理に飛び付いていきそうだ。
そんな彼女を制しながら、アベルが会場に響く声で言った。
「それじゃあ……みんな揃ったところで食事会を始めよっか。」
「はやくっ!!早く食べたいでありんす!!」
「ジュンコももう我慢できなさそうだしね。ま、長い前置きは無しにしてみんなで楽しも~!!」
そしてパッとアベルに解放されたジュンコはいの一番に料理に飛び付いていった。
「これと、これと、これと!!あぁお皿が足りないでありんす!!」
「あはは~、目が血走ってるね~ジュンコ。」
料理に一目散に飛び付いていったジュンコのことを見て、アベルは苦笑いを浮かべる。
「君たちのせいだろ?」
「まぁね~。さて~、ボクも食べよ~っと!!ノア、行くよ~。」
「あ、う、うん!!」
ノアの手を取り、アベルも料理を取りに向かった。
そして一人取り残されたアルマスが私の方に歩み寄ってきた。
「にしてもまさか、勇者と魔王と僕達とがこうして顔を揃えるなんてね。生きてれば不思議なこともあるものだよ。」
「誰かがこうして動けば実現するものさ、逆に何もしなければ……何も起こらない。」
今回先導して動いたのはアベルだ。彼女がこうして動かなかったら、今の光景は無いだろう。
「それもそうだね。っとさて……僕が食べられる料理もあるのかな?」
「もちろん、何種類か用意してある。料理の前の札を見て生物を使ってるか使ってないかは確認してくれ。」
「わかった。それじゃあいただくよ。」
コツコツ……とゆったりとした足取りで料理を取りに向かったアルマス。彼の後ろ姿を見送っていると、彼の服のポケットが異様に膨らんでいるのが目に入った。
料理に近付くと、アルマスの服から4つの影が飛び出した。
「「「「やっほ~い!!」」」」
飛びだしたのは小さな精霊達……そのうちの一人には見覚えがある。
「うまそうな料理がいっぱいあるナ~。」
一人は前にこの国に迷いこんで迷子になっていたシルフだ。その他の三人は……恐らくシルフの仲間の四大精霊とかいうやつかな?
赤いのと青いのと茶色いのがいる。
「ちょっとシルフ!!よだれ垂らさないでよ?」
「あらあら、シルフちゃん。はしたないですよ~。」
「シルフは楽しみにしてたんだよね~?ねっ?」
シルフ達はわいわいとはしゃぎながら料理を食べ始めた。
後にわかったことだが、やはり彼女達は四大精霊で間違いなかった。シルフの他にイフリート、ウンディーネ、ノームといたらしい。
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