人に創られたエキドナは「願い」の為に男を堕とす

 遥か未来、人間同士の大きな戦争がありました。
 人間たちは様々な人を殺す物を用いて殺し合いましたが、土地を汚染したり、終結後に処分に手惑う物は使いませんでした。
 ですが、武器には限りがあります。
 そこで人間たちは、人のように産み、増える武器を作ることにしました。

 ある科学者が人を元に作ったソレは「エキドナ」と呼ばれました。
 エキドナ――彼女たちは、怪物を生み、敵を殺しました。
 エキドナがいない人間達が殺されるのにそう時間がかかりませんでした。

 戦争が終結後、エキドナを利用していた人間たちは思いました。

『エキドナが自分達に反抗の意識をもったらどうなる?』

 と。
 人間たちはエキドナを恐れ、エキドナと彼女らが生み出した怪物たちを殺処分していきました。
 殺処分から免れた――殺処分できなかったエキドナは二人。
 一人は我が子を失い、悲嘆にくれ、絶望しました。
 もう一人は、怒り狂い、人間たちへと牙を向けました。
 戦争では出さなかった程に恐ろしい怪物無数生み出し、破壊しつくしました。
 一人のエキドナが、そのエキドナが使役する怪物達が破壊しつくすのを見て、人々は「たった一体、生き残ったエキドナによって世界が壊れた」とそのエキドナを「怪物女帝」と呼ぶようになりました。
 もう一人、エキドナが生きてる事など人間たちは知りません。

 世界の大部分は怪物が支配し、人間たちは残された安全な場所に集まって暮らすようになりました。

 それ自体が、エキドナの数少ない慈悲だと気づくことなく。


 これは生き残った一人のエキドナが願いを叶える物語。
 エキドナの願いを叶えるために、一人の男が堕ちる物語。
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