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Lesson4 重なる二人の想い出
STEP⑨ あの人を思い浮かべて……
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そして。アイディア考案開始から一週間がすぎた。今日も俺は1人残って館花さんへのプレゼントを考えていた。
ラインストーンやダイヤを散りばめたアクセサリーを作るのは無理。
まあ、当然と言われれば当然なのだが……。
しかし、アクセサリーの種類は決まった。ティアラだ。ブレスレッドやイヤリングの方が簡単に作れるが、小さい分スペースが限られる。ティアラであれば少し大きめに作れるから、そこにデザインを加えられる。
小さい物より作りやすいだろう。たぶん……。
ティアラで進めていくが、問題は材質だ。レンタルできるティアラはどういう素材で作っているのかは不明だが、縣さんのことだ。きっとアクセサリーは有名ブランドの奴とかだったりするのだろう。うん……。プレゼントしても使ってもらえないかも……。
いやいや! そういうことは最初から分かってたし!! そうだ。こういうのは気持ちが大事って言うし。
俺は自分に言い聞かせる。
高貴なティアラが作れないならどうするか……。まあ、手作り感が出るのは仕方ないとして。でも小さい女の子が作ったようなティアラは作りたくない。そんな物を作ってプレゼントして、仮に館花さんがウエディングドレス姿でそれを着けていたら相当な見世物だ。結婚式の後に俺は生きていないだろう。せめて普通の結婚式にも使えるティアラでないと、色々失いそうだ……。
俺は結婚式で使うティアラをネットで調べてみる。
どれも高そうだ。そう見せているだけの物もあるだろうが、入手ルートが無い。手作りティアラという物はあるが、どれも子供の工作ぽくって結婚式に使える物には見えない。頭を悩ませていると、1つのサイトを見つけた。
花冠……。
花を使って冠を作るアレか。ネットで花冠を検索すると、結婚式で花嫁が花冠を被っている写真が出てきた。
おっ。これは……。
俺は花冠を被った花嫁の姿を館花さんに当てはめる。イメージしてみたが、やはり似合う。
まあ、あの人なら大体似合いそうだけど。花冠なら予算も安く済むし、作り方もマスターすれば作れそうな気がする。
花を調べる。
今まで無かった手ごたえがあった。イメージがどんどん湧いてくる。
俺はペンタブを取る。俺は白いページに齧りつくように描き始めた。鉛筆が紙に擦れる音が静かな事務所に響く。デスクの端に置いていた紅茶はもう何杯飲んだか分からない。
社長室のドアが開いた。
「まだやってたんですか?」
社長が少し呆れ口調で社長室から出てきた。
すでに日は暮れ、掛け時計は午後九時なろうとしていた。
「あ、お帰りですか?」
椅子を回転させて社長に体を向ける。
「そうですよ。早く帰宅の準備を始めてください」
「すみません。社長、先帰っててください」
「は? 青野さんが残ったらここの鍵は誰が閉めるんですか?」
俺の申し出に社長が怪訝な顔をする。
「いえ、社長が鍵を持っててください。俺は今日ここで寝泊まりします」
「私、明日ここには来ませんよ? 鹿賀里さんもここに来る予定はありませんし」
「はい。次の勤務日までここに泊まります」
「本気で言ってます?」
社長は目を細めながら疑念を向けてくる。
「はい」
「はあー……」
社長は盛大なため息をついた。
「後でやっぱり耐えられないので来てくださいなんて泣き言垂れないでくださいね~?」
そう言うと、社長は事務所のドアに歩いていく。
「お疲れ様です」
事務所のドアが閉まり、また静かになる事務所の中。事務所の明かりは俺のデスクがある上のライトしか点いていない状況で、俺のデスクだけスポットライトが当てられているような感じになっていた。
俺は背中を反らし、両手を上げて伸びをする。ずっと座りっぱなしだったため、体が凝り固まっていた。俺は腰を左右に捻っていく。パキポキと腰の骨が鳴る。
「少し休憩するか……」
俺はトートバッグの中を漁る。今日から泊まり込みでやるのは事務所に来る前に決めていた。なので、事前に食料は買ってある。カップ麺やインスタントの豚汁などなど。俺はその中から一つ選び、電気ポットの前に行く。カップ麺の蓋を開け、お湯を入れる。
小物制作のせいで、最近海香ちゃんとのデートを断ってしまった。海香ちゃんはきっとイチコイ作戦のことを知らない。もし、海香ちゃんがイチコイ作戦を知ったらどう思うだろうか。俺を軽蔑するかもしれない。でも、アレを見ても理解してくれたから大丈夫だと思うけど……。
俺はお湯を入れ終えたカップ麺の蓋を閉じて、麺が軟らかくなるのを待つ。
俺はカレンダーに視線を移す。あと二ヵ月弱か……。
俺は椅子に座り、暗い事務所の天井を見上げた。
ラインストーンやダイヤを散りばめたアクセサリーを作るのは無理。
まあ、当然と言われれば当然なのだが……。
しかし、アクセサリーの種類は決まった。ティアラだ。ブレスレッドやイヤリングの方が簡単に作れるが、小さい分スペースが限られる。ティアラであれば少し大きめに作れるから、そこにデザインを加えられる。
小さい物より作りやすいだろう。たぶん……。
ティアラで進めていくが、問題は材質だ。レンタルできるティアラはどういう素材で作っているのかは不明だが、縣さんのことだ。きっとアクセサリーは有名ブランドの奴とかだったりするのだろう。うん……。プレゼントしても使ってもらえないかも……。
いやいや! そういうことは最初から分かってたし!! そうだ。こういうのは気持ちが大事って言うし。
俺は自分に言い聞かせる。
高貴なティアラが作れないならどうするか……。まあ、手作り感が出るのは仕方ないとして。でも小さい女の子が作ったようなティアラは作りたくない。そんな物を作ってプレゼントして、仮に館花さんがウエディングドレス姿でそれを着けていたら相当な見世物だ。結婚式の後に俺は生きていないだろう。せめて普通の結婚式にも使えるティアラでないと、色々失いそうだ……。
俺は結婚式で使うティアラをネットで調べてみる。
どれも高そうだ。そう見せているだけの物もあるだろうが、入手ルートが無い。手作りティアラという物はあるが、どれも子供の工作ぽくって結婚式に使える物には見えない。頭を悩ませていると、1つのサイトを見つけた。
花冠……。
花を使って冠を作るアレか。ネットで花冠を検索すると、結婚式で花嫁が花冠を被っている写真が出てきた。
おっ。これは……。
俺は花冠を被った花嫁の姿を館花さんに当てはめる。イメージしてみたが、やはり似合う。
まあ、あの人なら大体似合いそうだけど。花冠なら予算も安く済むし、作り方もマスターすれば作れそうな気がする。
花を調べる。
今まで無かった手ごたえがあった。イメージがどんどん湧いてくる。
俺はペンタブを取る。俺は白いページに齧りつくように描き始めた。鉛筆が紙に擦れる音が静かな事務所に響く。デスクの端に置いていた紅茶はもう何杯飲んだか分からない。
社長室のドアが開いた。
「まだやってたんですか?」
社長が少し呆れ口調で社長室から出てきた。
すでに日は暮れ、掛け時計は午後九時なろうとしていた。
「あ、お帰りですか?」
椅子を回転させて社長に体を向ける。
「そうですよ。早く帰宅の準備を始めてください」
「すみません。社長、先帰っててください」
「は? 青野さんが残ったらここの鍵は誰が閉めるんですか?」
俺の申し出に社長が怪訝な顔をする。
「いえ、社長が鍵を持っててください。俺は今日ここで寝泊まりします」
「私、明日ここには来ませんよ? 鹿賀里さんもここに来る予定はありませんし」
「はい。次の勤務日までここに泊まります」
「本気で言ってます?」
社長は目を細めながら疑念を向けてくる。
「はい」
「はあー……」
社長は盛大なため息をついた。
「後でやっぱり耐えられないので来てくださいなんて泣き言垂れないでくださいね~?」
そう言うと、社長は事務所のドアに歩いていく。
「お疲れ様です」
事務所のドアが閉まり、また静かになる事務所の中。事務所の明かりは俺のデスクがある上のライトしか点いていない状況で、俺のデスクだけスポットライトが当てられているような感じになっていた。
俺は背中を反らし、両手を上げて伸びをする。ずっと座りっぱなしだったため、体が凝り固まっていた。俺は腰を左右に捻っていく。パキポキと腰の骨が鳴る。
「少し休憩するか……」
俺はトートバッグの中を漁る。今日から泊まり込みでやるのは事務所に来る前に決めていた。なので、事前に食料は買ってある。カップ麺やインスタントの豚汁などなど。俺はその中から一つ選び、電気ポットの前に行く。カップ麺の蓋を開け、お湯を入れる。
小物制作のせいで、最近海香ちゃんとのデートを断ってしまった。海香ちゃんはきっとイチコイ作戦のことを知らない。もし、海香ちゃんがイチコイ作戦を知ったらどう思うだろうか。俺を軽蔑するかもしれない。でも、アレを見ても理解してくれたから大丈夫だと思うけど……。
俺はお湯を入れ終えたカップ麺の蓋を閉じて、麺が軟らかくなるのを待つ。
俺はカレンダーに視線を移す。あと二ヵ月弱か……。
俺は椅子に座り、暗い事務所の天井を見上げた。
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