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26 多視点
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―――何を焦っているのか・・・・その問いに、レインベリィは膝の上で握りしめていた拳に更に力を込めた。
「俺は・・・怖いんだと思う」
「・・・・『番』が、ですか?」
ルリの言葉に静かに頷くレインベリィは、大きく息を吐いた。
「あぁ、『番』が、怖い。俺はエリが好きだ。愛している。もう、彼女が傍にいない世界では生きていけないほど」
ルリとスイは口を挟む事なく、黙ってレインベリィを見つめる。
「すぐにでも竜芯を飲ませ、安心したい。だが、こればかりは俺一人の気持ちだけでは駄目なんだ。だから、焦る・・・」
これだけ江里の事を想っているのであれば、『番』が現れても気持ちが揺らぐことは無いのではないかと、他者は思うだろう。
だが、そんな事ではないのだ。
まるで何らかの強制力が働いたかのように、惹きつけられるのだという。
他種族からは「結局それだけの気持ちだったんだろ」とも言われるが、そんな訳がない。
心と身体が分離してしまったようになるから、苦しいのだ。心の中では、愛しい人は変わらない。
いっそのこと、心すら本能に服従できればこんなにも苦しまなくてもいいのに・・・と、妻と子を捨てた男は嘆いているという。
レインベリィは思いのほか早くから江里に惹かれていった。だが、江里の世界に合わせこれまで我慢してきたのだ。
ここにきてようやく元の姿に近づき告白できたが、帰国する時間が近づいている。
この森にいる間は、きっと『番』が現れても気づかないはずだ。
だが、ここから出た瞬間、兆候が現れたら?
この気持ちは、どうなるんだ?
「・・・不安しかない」
眉根を寄せ苦悶の表情のレインベリィは、どこにでもいる恋に悩む青年のようで微笑ましいが、その相手が主となればルリ達も黙って見過ごすわけにはいかない。
神の愛し子の相手として竜帝であるレインベリィは申し分ない。竜人族は『番』でなくとも、たった一人にだけ愛情を捧げ浮気をすることは無いのだから。
まぁ、遠い過去には女性にだらしない竜人もいたようだが、はっきり言ってそちらの方が珍しい位、竜人族は一途。
小さくなった竜帝に、本当に子どもに接するような江里の態度は、肩書など持たなくてもレインベリィを愛してくれるのだと確信させたのかもしれない。
ルリとスイもレインベリィの恋を応援したと思っている。
幼体の時から、江里に対し健気であざといアプローチを見せていただけに、想いが叶えばいいなと親戚のおばちゃん・・・もとい、お姉さん目線で見守ってきたのだから。
だが、『番』に関しては話は別である。
物語の様に架空の話ではない。現実に起きた事であり、起きるかもしれない事。
主である江里に、愛する人に裏切られるという悲しい思いをさせてはいけない。いや、させない。
ルリとスイは頷き合うと、レインベリィに手を差し出した。
「では、一度外に出てみますか?」
「そうすれば『番』が現れたかわかるのでは?」
姉妹の言葉に、レインベリィの表情が強張る。
だが、しばし沈黙の後「そうだな」とその手を取り、立ち上がった。
結界の境に三人立ち、ルリはレインベリィに結界を通る時には決して手を離さない様念を押した。
ルリとスイの様に結界に入る許可を彼は、江里から貰っていない。
ルリとスイに両手を繋がれながら、レインベリィはここに連れてこられてから初めて結界外へ出た。
「空気が・・・違うのだな・・・」
結界内と外では空気が明らかに違っていた。
結界内は空気が清浄で軽かった。
だが外ではすべての匂いが濃く空気そのものが重く感じるのだ。
例えるなら体にかかる重力が違うような、そんな感じが近いかもしれない。
三人でアーンバル帝国の方向へと無言で歩いて行く。
どのくらい歩いただろうか。
「どうですか?距離があるとわからないものですか?」
ルリは周囲を警戒しながら、レインベリィに声を掛けた。
「距離は関係ない。ただ『番』に関しては謎が多い。同じ年齢なのに突然『番』として現れたりするんだ。何かきっかけがあるのかもしれない」
『番』がこの世に存在した時点で兆候が現れるならまだしも、レインベリィは三百年も生きていて一度もそれが無いのだ。
「・・・・わずかな手掛かりとしては・・・結婚してから、現れてますね・・・」
「しかも異種族婚。竜人族同士は婚約した時点で竜芯を交換し合うから、『番』の気配すら感じる事ができない」
「なるほど・・・でも、三百年も生きていて現れなかったのに、好きな人ができたからその可能性が出てきたなんて・・・呪いと言われても仕方がないですね」
ルリとレインベリィの会話を黙って聞いていたスイが「これは私の想像なのですが・・・」と、声を上げた。
「私、各種族の生態について調べてみたんです。銀狼族ではハーレムを築きますが、誰でも入れるわけではない様なのです」
「え?単なる女好きではなかったの?」
ルリの中での銀狼族は、ただの女好きの種族になっているようだ。
「男性が女性を選ぶ基準ですが、その女性が発するフェロモンなのだそうです」
「フェロモン?」
ルリとレインベリィは意外そうに眼を見開く。
「はい。発情期に発する女性のフェロモンが、好ましいか好ましくないかで決まるそうなのです。それは他種族でも似たような話が合って、発情期でなくともわずかにフェロモンが出ているよで、それに惹かれあうのだとか」
「フェロモン・・・・」
レインベリィは少し考え込むように、足を止めた。
「もしかしたら・・・誰かと結婚したときに竜人族も何らかのフェロモンが出ているのかしら?」
「フェロモンと仮定して、恋人の時ではなく、結婚したときに出るフェロモンに反応するの?恋人の時と結婚の時とどう違うのかなぁ?」
ルリとスイが仮定を前提にそれぞれの考えを述べ合っていると、レインベリィが何かを思い出したように目を見開き呟いた。
「あながち間違いでもないのかも」と。
「俺は・・・怖いんだと思う」
「・・・・『番』が、ですか?」
ルリの言葉に静かに頷くレインベリィは、大きく息を吐いた。
「あぁ、『番』が、怖い。俺はエリが好きだ。愛している。もう、彼女が傍にいない世界では生きていけないほど」
ルリとスイは口を挟む事なく、黙ってレインベリィを見つめる。
「すぐにでも竜芯を飲ませ、安心したい。だが、こればかりは俺一人の気持ちだけでは駄目なんだ。だから、焦る・・・」
これだけ江里の事を想っているのであれば、『番』が現れても気持ちが揺らぐことは無いのではないかと、他者は思うだろう。
だが、そんな事ではないのだ。
まるで何らかの強制力が働いたかのように、惹きつけられるのだという。
他種族からは「結局それだけの気持ちだったんだろ」とも言われるが、そんな訳がない。
心と身体が分離してしまったようになるから、苦しいのだ。心の中では、愛しい人は変わらない。
いっそのこと、心すら本能に服従できればこんなにも苦しまなくてもいいのに・・・と、妻と子を捨てた男は嘆いているという。
レインベリィは思いのほか早くから江里に惹かれていった。だが、江里の世界に合わせこれまで我慢してきたのだ。
ここにきてようやく元の姿に近づき告白できたが、帰国する時間が近づいている。
この森にいる間は、きっと『番』が現れても気づかないはずだ。
だが、ここから出た瞬間、兆候が現れたら?
この気持ちは、どうなるんだ?
「・・・不安しかない」
眉根を寄せ苦悶の表情のレインベリィは、どこにでもいる恋に悩む青年のようで微笑ましいが、その相手が主となればルリ達も黙って見過ごすわけにはいかない。
神の愛し子の相手として竜帝であるレインベリィは申し分ない。竜人族は『番』でなくとも、たった一人にだけ愛情を捧げ浮気をすることは無いのだから。
まぁ、遠い過去には女性にだらしない竜人もいたようだが、はっきり言ってそちらの方が珍しい位、竜人族は一途。
小さくなった竜帝に、本当に子どもに接するような江里の態度は、肩書など持たなくてもレインベリィを愛してくれるのだと確信させたのかもしれない。
ルリとスイもレインベリィの恋を応援したと思っている。
幼体の時から、江里に対し健気であざといアプローチを見せていただけに、想いが叶えばいいなと親戚のおばちゃん・・・もとい、お姉さん目線で見守ってきたのだから。
だが、『番』に関しては話は別である。
物語の様に架空の話ではない。現実に起きた事であり、起きるかもしれない事。
主である江里に、愛する人に裏切られるという悲しい思いをさせてはいけない。いや、させない。
ルリとスイは頷き合うと、レインベリィに手を差し出した。
「では、一度外に出てみますか?」
「そうすれば『番』が現れたかわかるのでは?」
姉妹の言葉に、レインベリィの表情が強張る。
だが、しばし沈黙の後「そうだな」とその手を取り、立ち上がった。
結界の境に三人立ち、ルリはレインベリィに結界を通る時には決して手を離さない様念を押した。
ルリとスイの様に結界に入る許可を彼は、江里から貰っていない。
ルリとスイに両手を繋がれながら、レインベリィはここに連れてこられてから初めて結界外へ出た。
「空気が・・・違うのだな・・・」
結界内と外では空気が明らかに違っていた。
結界内は空気が清浄で軽かった。
だが外ではすべての匂いが濃く空気そのものが重く感じるのだ。
例えるなら体にかかる重力が違うような、そんな感じが近いかもしれない。
三人でアーンバル帝国の方向へと無言で歩いて行く。
どのくらい歩いただろうか。
「どうですか?距離があるとわからないものですか?」
ルリは周囲を警戒しながら、レインベリィに声を掛けた。
「距離は関係ない。ただ『番』に関しては謎が多い。同じ年齢なのに突然『番』として現れたりするんだ。何かきっかけがあるのかもしれない」
『番』がこの世に存在した時点で兆候が現れるならまだしも、レインベリィは三百年も生きていて一度もそれが無いのだ。
「・・・・わずかな手掛かりとしては・・・結婚してから、現れてますね・・・」
「しかも異種族婚。竜人族同士は婚約した時点で竜芯を交換し合うから、『番』の気配すら感じる事ができない」
「なるほど・・・でも、三百年も生きていて現れなかったのに、好きな人ができたからその可能性が出てきたなんて・・・呪いと言われても仕方がないですね」
ルリとレインベリィの会話を黙って聞いていたスイが「これは私の想像なのですが・・・」と、声を上げた。
「私、各種族の生態について調べてみたんです。銀狼族ではハーレムを築きますが、誰でも入れるわけではない様なのです」
「え?単なる女好きではなかったの?」
ルリの中での銀狼族は、ただの女好きの種族になっているようだ。
「男性が女性を選ぶ基準ですが、その女性が発するフェロモンなのだそうです」
「フェロモン?」
ルリとレインベリィは意外そうに眼を見開く。
「はい。発情期に発する女性のフェロモンが、好ましいか好ましくないかで決まるそうなのです。それは他種族でも似たような話が合って、発情期でなくともわずかにフェロモンが出ているよで、それに惹かれあうのだとか」
「フェロモン・・・・」
レインベリィは少し考え込むように、足を止めた。
「もしかしたら・・・誰かと結婚したときに竜人族も何らかのフェロモンが出ているのかしら?」
「フェロモンと仮定して、恋人の時ではなく、結婚したときに出るフェロモンに反応するの?恋人の時と結婚の時とどう違うのかなぁ?」
ルリとスイが仮定を前提にそれぞれの考えを述べ合っていると、レインベリィが何かを思い出したように目を見開き呟いた。
「あながち間違いでもないのかも」と。
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