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第3章 別れるためのピンキーリング その4
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「私もこれ、お願いしたいなーって……」
「何で」
「え?」
間髪入れない理玖の問いかけに、私は本気で動揺した。
私は過去、この人の「何で」によく追い詰められた。
何で、その絵を描いたのか。
何で、そんな選択をしたのか。
本人は純粋に知りたいだけなのだろうが、私はこの人から聞かれる度に責められている気持ちになったから。
それも理由で、当時の私は自信を無くしていたのだ。
理玖の前で、物を作ることにも、共に側にいる事にも
「結婚指輪じゃなくていいのか?」
私は何て勝手なんだろう。
この人の口から、他の人との結婚指輪の話題を出されただけで、胸がこんなに痛くなるなんて。
「もう、店決めたから」
「心配してたんだ」
「え?」
この人は、何を心配しているの?
私を、心配してくれているというの?
10年ぶりに会った私を?
本当に、自分勝手だ。私は。
それが、こんなに嬉しいなんて。
「何で」
「え?」
間髪入れない理玖の問いかけに、私は本気で動揺した。
私は過去、この人の「何で」によく追い詰められた。
何で、その絵を描いたのか。
何で、そんな選択をしたのか。
本人は純粋に知りたいだけなのだろうが、私はこの人から聞かれる度に責められている気持ちになったから。
それも理由で、当時の私は自信を無くしていたのだ。
理玖の前で、物を作ることにも、共に側にいる事にも
「結婚指輪じゃなくていいのか?」
私は何て勝手なんだろう。
この人の口から、他の人との結婚指輪の話題を出されただけで、胸がこんなに痛くなるなんて。
「もう、店決めたから」
「心配してたんだ」
「え?」
この人は、何を心配しているの?
私を、心配してくれているというの?
10年ぶりに会った私を?
本当に、自分勝手だ。私は。
それが、こんなに嬉しいなんて。
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