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第2章
まさかの出会い
僕がクラスメイトから命を狙われて半年。
学園に入学してからのあれこれの騒ぎが嘘のように穏やかな学生生活を送っている。
ヤックルが奥さんの領地に行ってしまってから、お家で行っていた剣術の訓練をヨハネスにお願いしている。
訓練ではヨハネスも木刀を握って僕に教えないといけない為、始めは『守護対象に刃を向けるなど…』と渋っていたけれど、渋っていたくせに指導は割とスパルタだった。
ヤックルほどではないし、適度に休憩も与えてくれるが訓練中はどんどん駄目だしをされて容赦なく僕を負かしてくる。
自分の弱点を知ることができるので、それでいいのだけど偶には僕にも勝つ喜びを感じさせてくれてもいいと思う。
魔法の方ではノヴァがあの悪鬼事件のことで再び忙しくなってしまったので、月いちでオリヴァーに重力魔法をより扱えるように訓練をつけてもらっている。
他の魔法については、剣術ほど訓練をつける必要がないとのとーさまの判断で学校で習う範囲で十分なのだそうだ。
そんな風に恵まれた環境下でのんびりと成長していた僕は今、非常に困っている。
今日は体の基礎体力を付けるために学校の裏にある勇竜の寝床と呼ばれる山の中を走り回っていた。
テトラ君と一緒に走っていたのだけど、不意に気になる声が頭に響いてテトラ君に先に行くように告げて道を声の導く方へ外れてみた。
そこで出会ったのがまさかの怪我を負った真っ黒なドラゴン。
まだ子供なのか体の大きさはそこまで大きくはなかった。
といっても僕よりも大分でかいのだけど。
「ルナイス様。」
シュタッと近くに現れたコルダにほっと息を吐き出してとりあえずポーションを貰う。
ポーションをもってドラゴンに近づこうとするとコルダに止められ、ドラゴンはグルっと牙をチラつかせてきた。
弱っているとは言え相手はドラゴン。
しっぽでバシンとされただけで僕の内蔵は破裂して死んでしまう。
それにしても声が聞こえるからって何の迷いもなく此処に来たけど、声の正体はこのドラゴンだろうか?
耳から聞こえたっていうよりも頭の中に響いてきた感覚だった…。
「…コルダ。僕が此処にくるまでに何か聞こえたりした?」
「いいえ。なにも。」
もしかしてぇっと思ってコルダに尋ねれば、やっぱり首を横に振られた。
テトラ君も聞こえてない感じだったし…もし聞こえる人間に条件があるのなら、これはあまり知られない方がいいことな気がする。
コルダには言っても大丈夫だと思うけど、そこはこれからの僕の言動を見て察してくれるのが一番いいな。
うむぅっとしばらく顎に手を当てて考えている間もドラゴンは低い唸り声を上げて、僕達を威嚇している。
考えがまとまって一歩近づいた僕をコルダは凝視しているけど、今度は止めたりしてこない。
ドラゴンは近づいた僕に更に唸り声を大きくした。
「…これは、ポーションです。君のその傷を治す為に使いたいです。」
ぎり…ぎり僕が手を伸ばして、ドラゴンが首を伸ばせばポーションのにおいを嗅げる位置までじりじりと近づいてそう言葉にしてみた。
ドラゴンは滅多に人前に姿を現さないし、力、魔力が強いだけでなく高い知性も持っていると図鑑で見た。
だから僕の言葉を目の前のドラゴンは理解できるのではないかと思っている。
プルプルと腕を震わせながらポーションを差し出す僕をコルダとドラゴンがじっと見ている。
どれくらい一人と一体に見られながら震えていただろうか…。
僕の腕が限界を迎えようとした頃、ドラゴンの唸り声が止んでドラゴンが首を伸ばし恐る恐るポーションのにおいを嗅いでチェックをしてくれた。
そうして毒物でないかの確認が終わったドラゴンはドスンと首を地につけ、僕に傷口が見えやすいような体制をとった。
「…傷に使っていいですか?」
『…頼む。』
恐る恐る尋ねると頭の中に再び声が響いた。
やっぱり此処に来るまでに聞こえてきた声はこの子のものだったんだなっと納得し、ゆっくりと血が流れ出ているドラゴンの左前足に近づく。
すぐ傍で、コルダが万が一に備えているのが視界の端で伺える。
ゆっくり、ゆっくり近づいて傷口に辿り着いた僕は、とりあえずチョロッと傷口にポーションを垂らしてみた。
ドラゴンがピクリと反応するとコルダもピクリと反応する。
ドラゴンの様子を観察して、大丈夫そうだなっと思ったので再び先ほどよりも多くポーションを傷口へ。
またドラゴンがピクリと反応し、コルダもピクリと反応した。
ついついそんな一人と一体が面白くてわざとチョロッとずつ垂らすこと5回目でポーションを全て使い切った。
学園に入学してからのあれこれの騒ぎが嘘のように穏やかな学生生活を送っている。
ヤックルが奥さんの領地に行ってしまってから、お家で行っていた剣術の訓練をヨハネスにお願いしている。
訓練ではヨハネスも木刀を握って僕に教えないといけない為、始めは『守護対象に刃を向けるなど…』と渋っていたけれど、渋っていたくせに指導は割とスパルタだった。
ヤックルほどではないし、適度に休憩も与えてくれるが訓練中はどんどん駄目だしをされて容赦なく僕を負かしてくる。
自分の弱点を知ることができるので、それでいいのだけど偶には僕にも勝つ喜びを感じさせてくれてもいいと思う。
魔法の方ではノヴァがあの悪鬼事件のことで再び忙しくなってしまったので、月いちでオリヴァーに重力魔法をより扱えるように訓練をつけてもらっている。
他の魔法については、剣術ほど訓練をつける必要がないとのとーさまの判断で学校で習う範囲で十分なのだそうだ。
そんな風に恵まれた環境下でのんびりと成長していた僕は今、非常に困っている。
今日は体の基礎体力を付けるために学校の裏にある勇竜の寝床と呼ばれる山の中を走り回っていた。
テトラ君と一緒に走っていたのだけど、不意に気になる声が頭に響いてテトラ君に先に行くように告げて道を声の導く方へ外れてみた。
そこで出会ったのがまさかの怪我を負った真っ黒なドラゴン。
まだ子供なのか体の大きさはそこまで大きくはなかった。
といっても僕よりも大分でかいのだけど。
「ルナイス様。」
シュタッと近くに現れたコルダにほっと息を吐き出してとりあえずポーションを貰う。
ポーションをもってドラゴンに近づこうとするとコルダに止められ、ドラゴンはグルっと牙をチラつかせてきた。
弱っているとは言え相手はドラゴン。
しっぽでバシンとされただけで僕の内蔵は破裂して死んでしまう。
それにしても声が聞こえるからって何の迷いもなく此処に来たけど、声の正体はこのドラゴンだろうか?
耳から聞こえたっていうよりも頭の中に響いてきた感覚だった…。
「…コルダ。僕が此処にくるまでに何か聞こえたりした?」
「いいえ。なにも。」
もしかしてぇっと思ってコルダに尋ねれば、やっぱり首を横に振られた。
テトラ君も聞こえてない感じだったし…もし聞こえる人間に条件があるのなら、これはあまり知られない方がいいことな気がする。
コルダには言っても大丈夫だと思うけど、そこはこれからの僕の言動を見て察してくれるのが一番いいな。
うむぅっとしばらく顎に手を当てて考えている間もドラゴンは低い唸り声を上げて、僕達を威嚇している。
考えがまとまって一歩近づいた僕をコルダは凝視しているけど、今度は止めたりしてこない。
ドラゴンは近づいた僕に更に唸り声を大きくした。
「…これは、ポーションです。君のその傷を治す為に使いたいです。」
ぎり…ぎり僕が手を伸ばして、ドラゴンが首を伸ばせばポーションのにおいを嗅げる位置までじりじりと近づいてそう言葉にしてみた。
ドラゴンは滅多に人前に姿を現さないし、力、魔力が強いだけでなく高い知性も持っていると図鑑で見た。
だから僕の言葉を目の前のドラゴンは理解できるのではないかと思っている。
プルプルと腕を震わせながらポーションを差し出す僕をコルダとドラゴンがじっと見ている。
どれくらい一人と一体に見られながら震えていただろうか…。
僕の腕が限界を迎えようとした頃、ドラゴンの唸り声が止んでドラゴンが首を伸ばし恐る恐るポーションのにおいを嗅いでチェックをしてくれた。
そうして毒物でないかの確認が終わったドラゴンはドスンと首を地につけ、僕に傷口が見えやすいような体制をとった。
「…傷に使っていいですか?」
『…頼む。』
恐る恐る尋ねると頭の中に再び声が響いた。
やっぱり此処に来るまでに聞こえてきた声はこの子のものだったんだなっと納得し、ゆっくりと血が流れ出ているドラゴンの左前足に近づく。
すぐ傍で、コルダが万が一に備えているのが視界の端で伺える。
ゆっくり、ゆっくり近づいて傷口に辿り着いた僕は、とりあえずチョロッと傷口にポーションを垂らしてみた。
ドラゴンがピクリと反応するとコルダもピクリと反応する。
ドラゴンの様子を観察して、大丈夫そうだなっと思ったので再び先ほどよりも多くポーションを傷口へ。
またドラゴンがピクリと反応し、コルダもピクリと反応した。
ついついそんな一人と一体が面白くてわざとチョロッとずつ垂らすこと5回目でポーションを全て使い切った。
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