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85 oath★(1)
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深く奥まで硬いものが突き当たり、ミルドレッドの放った短い悲鳴のような声を置き去りして、ロミオは先ほど彼自身が出したもので滑らかに動いた。先ほどまでとは違い最初から暴れるように腰を揺らした。
彼の力強い両手に腰を持たれてはいるものの、その勢いに抗えずにミルドレッドはシーツを握り締めた。それでも、強い力に抗い身体を留めることは難しい。常にミルドレッドに対し底抜けとも言える優しさを見せるロミオが、こんな風に獣のような剥き出しの行為をすることは今までなかった。
先ほどよりも格段に荒っぽい行為の始まりに、周囲から口笛が鳴りざわざわとした囁きも聞こえる。
多くの気配や視線は、ロミオから与えられる快感が強過ぎてそこまで気にはならないものの、この乱れている今の姿を数え切れない程の目が見つめていると思うと、自然と内部の締め付けがきつくなった。後ろから覆い被さるように大きな手で胸にも刺激を与えていた彼は、呻き声を発して熱を放つ。
「これが……愛し合う行為なのか。僕から見れば、動物の交尾にしか見えないな。次は、彼女が上になる体勢が見たい」
次なる要求を受けて、ロミオは許しがたいという視線を強くしながらも、ゆっくりと横になった。促すように手を伸ばしていた彼に誘導されるままに、勃ち上がっているものに蜜口を添わせながら、ミルドレッドは戸惑ってはいた。
(やったことがないから……わからない。このまま挿れれば良いのかしら……)
「ミルドレッド……大丈夫だ。座って……座ってくれたら、俺が動くから」
ロミオは不安そうな様子のミルドレッドを見てとって、自分の身の内に激しく燻っている怒りの炎を抑えながらも、安心させるように低い声を出した。ほっと息をついたミルドレッドの頬に手を当てて、視線を合わせて言った。
「愛している。ミルドレッド、俺だけを見て俺だけを感じてくれ」
頷いたミルドレッドの頬に一粒涙が滑り、ロミオは悔しそうに顔を歪めた。それを見たミルドレッドは首を振って、彼の右手に自分の両手を重ねた。
「私も愛している……これからも、一緒に生きて。お願い……ロミオ」
ロミオはその言葉を聞いて目を見張り、そうしてゆっくりと頷いた。先ほどミルドレッドの落とした涙の理由を、彼はようやく悟る事が出来たのかもしれない。
このまま全員で生きて帰るためには、力ある魔物エレクゼイドの無理難題をこなすしかない。だが、ロミオの怒りを止められなければ、それもすべて無駄になる。ミルドレッドを不安にさせていたのは、他でもない自分の中にある彼女を大切にしたいと望む自分の暴走だった。
重ねられた手をしっかりと握り、そうして彼は言った。
「悪かった。ごめん。俺が状況を見て、ここに来ていればこんな風にはならなかった。誰よりも強いという、みっともない奢りがあった。そんな俺が君を不安にさせていたことは、もう理解出来た。大丈夫だ……一緒に帰ろう」
ミルドレッドは頷いて、ゆっくりと腰を落とした。硬い筋肉で覆われたお腹に手を置くと、彼は細い腰を持って振るように自分の腰を反動もつけずに跳ねさせた。自重で奥の奥にまで当たった先端を感じて、ミルドレッドは背を逸らした。
ずちゅずちゅっとした水音はひっきりなしに響いて、闇の中に溶ける。
我慢し切れずにあがるミルドレッドの途切れ途切れの声を、追いかけるように彼は腰を動かして腰を持った手を使い、彼女の身体を自分に押し付けるようにして熱い液体を奥に放つ。
そうして、ロミオは身体を起こして立て続けの行為に疲れ果てて焦点の合わなくなっていたミルドレッドの身体をぎゅうっと抱きしめた。
軽い手を叩く音がして、荒い息のままで二人が目を向けるとエレクゼイドは満足そうな顔で微笑んでいた。
彼の力強い両手に腰を持たれてはいるものの、その勢いに抗えずにミルドレッドはシーツを握り締めた。それでも、強い力に抗い身体を留めることは難しい。常にミルドレッドに対し底抜けとも言える優しさを見せるロミオが、こんな風に獣のような剥き出しの行為をすることは今までなかった。
先ほどよりも格段に荒っぽい行為の始まりに、周囲から口笛が鳴りざわざわとした囁きも聞こえる。
多くの気配や視線は、ロミオから与えられる快感が強過ぎてそこまで気にはならないものの、この乱れている今の姿を数え切れない程の目が見つめていると思うと、自然と内部の締め付けがきつくなった。後ろから覆い被さるように大きな手で胸にも刺激を与えていた彼は、呻き声を発して熱を放つ。
「これが……愛し合う行為なのか。僕から見れば、動物の交尾にしか見えないな。次は、彼女が上になる体勢が見たい」
次なる要求を受けて、ロミオは許しがたいという視線を強くしながらも、ゆっくりと横になった。促すように手を伸ばしていた彼に誘導されるままに、勃ち上がっているものに蜜口を添わせながら、ミルドレッドは戸惑ってはいた。
(やったことがないから……わからない。このまま挿れれば良いのかしら……)
「ミルドレッド……大丈夫だ。座って……座ってくれたら、俺が動くから」
ロミオは不安そうな様子のミルドレッドを見てとって、自分の身の内に激しく燻っている怒りの炎を抑えながらも、安心させるように低い声を出した。ほっと息をついたミルドレッドの頬に手を当てて、視線を合わせて言った。
「愛している。ミルドレッド、俺だけを見て俺だけを感じてくれ」
頷いたミルドレッドの頬に一粒涙が滑り、ロミオは悔しそうに顔を歪めた。それを見たミルドレッドは首を振って、彼の右手に自分の両手を重ねた。
「私も愛している……これからも、一緒に生きて。お願い……ロミオ」
ロミオはその言葉を聞いて目を見張り、そうしてゆっくりと頷いた。先ほどミルドレッドの落とした涙の理由を、彼はようやく悟る事が出来たのかもしれない。
このまま全員で生きて帰るためには、力ある魔物エレクゼイドの無理難題をこなすしかない。だが、ロミオの怒りを止められなければ、それもすべて無駄になる。ミルドレッドを不安にさせていたのは、他でもない自分の中にある彼女を大切にしたいと望む自分の暴走だった。
重ねられた手をしっかりと握り、そうして彼は言った。
「悪かった。ごめん。俺が状況を見て、ここに来ていればこんな風にはならなかった。誰よりも強いという、みっともない奢りがあった。そんな俺が君を不安にさせていたことは、もう理解出来た。大丈夫だ……一緒に帰ろう」
ミルドレッドは頷いて、ゆっくりと腰を落とした。硬い筋肉で覆われたお腹に手を置くと、彼は細い腰を持って振るように自分の腰を反動もつけずに跳ねさせた。自重で奥の奥にまで当たった先端を感じて、ミルドレッドは背を逸らした。
ずちゅずちゅっとした水音はひっきりなしに響いて、闇の中に溶ける。
我慢し切れずにあがるミルドレッドの途切れ途切れの声を、追いかけるように彼は腰を動かして腰を持った手を使い、彼女の身体を自分に押し付けるようにして熱い液体を奥に放つ。
そうして、ロミオは身体を起こして立て続けの行為に疲れ果てて焦点の合わなくなっていたミルドレッドの身体をぎゅうっと抱きしめた。
軽い手を叩く音がして、荒い息のままで二人が目を向けるとエレクゼイドは満足そうな顔で微笑んでいた。
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