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第三章 性欲と嫉妬に汚れた食卓
(注)18 壊したい程の欲望
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◇◇
何度も旅に出ようとしたのだがその日もその次の日も、何度も魔王の家臣達に邪魔をされた。本人が言うには珍しく家にいるので溜まっていた仕事をここぞとばかり押し付けられてしまうそうだ。そして今日も早朝から大勢に連れて行かれた。
もう一週間になる。
日中は殆ど一人で過ごしている。
彼はこの城のどこかで何かをしているらしいが、意外と会わない。だが遅くとも彼は毎晩俺の使っている部屋に寝に戻っている。言葉少ない会話をするが、お互いの熱も執着も間違いなく上がってきている。そして苛々も増えている。もう少し彼と話したいがそれすらも大変そうだ。
俺はこのモンスターの巣窟では間違いなく異質だ。そして俺に対する魔王の執着を見たせいか、誰も俺に近寄らない。
「早朝に出るぞ」
また早朝に起き出した魔王にそっと耳打ちされたセリフに滲み出る笑いを隠すのが大変だ。
「今日は、部屋から出るな」
俺の目と合う彼の目が黒く深く濡れている。
俺は暫く同じ部屋に大人しくいた。だが夜中の遅い時間になっても彼は部屋に来ない。
今日は違う部屋に寝るのだろうかと少悶々とし始めたせいか、俺は部屋から出て彼の城の中を歩き出す。今までで一番モンスターの数が集まっている。完全にモンスターの巣窟だ。だがやはり彼が俺を強烈な方法で紹介したせいで俺にちょっかいを出してくるモンスターは一匹もいない。
――――あいつは……今、どこで何している?
やがて少し話し声が聞こえる階段を見付ける。その左右を警備しているモンスター二匹は俺を見るとすぐに視線を前へと向け、静かになる。ゆっくりとその暗く湿った階段を下り始めると背後の警備の視線が背中を追ってくる。
等間隔に壁を飾る松明の明かりが揺れる。
下は広い地下室だ。上の広間よりも広く大勢のモンスター達が集まっている。そしてそのどれも緊張した面立ちで見つめているのは部屋の中央にいる魔王だ。
魔王は俺といる時より一回り体が大きい。裸足で足が長く、爪が長く黒い。瞳は影から浮かび上がるほどはっきりとした金色だ。
彼の前に立っているのは三人の裸の女性だ。三人ともモンスターだが美形だと思う。人間の俺がそう思うぐらいだからモンスターだと絶世の美女なのかもしれない。二匹は人型、もう一匹は青光りした綺麗な鱗がある。どれも肉欲を掻き乱すような豊満な体付きをしている。
魔王は感情の無いような冷たい顔つきで女達の足を大きく割らせ、手をその中央へと滑り込ませる。そして無感情に指を突っ込んではその肉壺の具合を確かめている。
――――これって……魔王が言っていた繁殖か
彼の業務の一つであるという『繁殖』。この行為が魔王に望まれているのは理解出来る。だが、それになんとも言えない嫌悪感を持っているのも確かだ。
彼は女達を頭の先から足元まで見て出た小さな溜息を隠そうとはしない。その目は欲も熱も感情もない。あるのは冷酷で底のない闇のみだ。
魔王は手首を丸ごと中央の女の肉壺の中に挿入すると、その手首をどんどん奥へと入れていく。女は見悶え、痙攣をし始める。口の横を涎が幾筋も垂れていく。
「……アッ! ァアア! アッ、アッ、ンアアア! 魔王様ァ! ンアァアアアアア!」
全身で激しく痙攣をしている。そしてその眼球がグリンと裏返ったかと思うと長い爪が彼女の胸元辺りから突き破って飛び出す。
彼女が死んでからも魔王はその肉壺を長いつめで掻き廻す。濡れた音がして彼女の体は魔王の手で宙へと吊られる。それでも彼女の体内を掻き廻すのを止めない。その足元に赤い血と子宮だった肉片がボトボトと落ちてくる。
両隣の女達は真っ青になる。彼等を取り囲んでいる家臣達も一瞬で無言になり、固まる。濡れた音だけが聞こえる異様な空気だ。
「彼女達は私の子を孕まない。女も男もいらぬ。もう二度とこんなので私の時間を無駄にするな」
何度も旅に出ようとしたのだがその日もその次の日も、何度も魔王の家臣達に邪魔をされた。本人が言うには珍しく家にいるので溜まっていた仕事をここぞとばかり押し付けられてしまうそうだ。そして今日も早朝から大勢に連れて行かれた。
もう一週間になる。
日中は殆ど一人で過ごしている。
彼はこの城のどこかで何かをしているらしいが、意外と会わない。だが遅くとも彼は毎晩俺の使っている部屋に寝に戻っている。言葉少ない会話をするが、お互いの熱も執着も間違いなく上がってきている。そして苛々も増えている。もう少し彼と話したいがそれすらも大変そうだ。
俺はこのモンスターの巣窟では間違いなく異質だ。そして俺に対する魔王の執着を見たせいか、誰も俺に近寄らない。
「早朝に出るぞ」
また早朝に起き出した魔王にそっと耳打ちされたセリフに滲み出る笑いを隠すのが大変だ。
「今日は、部屋から出るな」
俺の目と合う彼の目が黒く深く濡れている。
俺は暫く同じ部屋に大人しくいた。だが夜中の遅い時間になっても彼は部屋に来ない。
今日は違う部屋に寝るのだろうかと少悶々とし始めたせいか、俺は部屋から出て彼の城の中を歩き出す。今までで一番モンスターの数が集まっている。完全にモンスターの巣窟だ。だがやはり彼が俺を強烈な方法で紹介したせいで俺にちょっかいを出してくるモンスターは一匹もいない。
――――あいつは……今、どこで何している?
やがて少し話し声が聞こえる階段を見付ける。その左右を警備しているモンスター二匹は俺を見るとすぐに視線を前へと向け、静かになる。ゆっくりとその暗く湿った階段を下り始めると背後の警備の視線が背中を追ってくる。
等間隔に壁を飾る松明の明かりが揺れる。
下は広い地下室だ。上の広間よりも広く大勢のモンスター達が集まっている。そしてそのどれも緊張した面立ちで見つめているのは部屋の中央にいる魔王だ。
魔王は俺といる時より一回り体が大きい。裸足で足が長く、爪が長く黒い。瞳は影から浮かび上がるほどはっきりとした金色だ。
彼の前に立っているのは三人の裸の女性だ。三人ともモンスターだが美形だと思う。人間の俺がそう思うぐらいだからモンスターだと絶世の美女なのかもしれない。二匹は人型、もう一匹は青光りした綺麗な鱗がある。どれも肉欲を掻き乱すような豊満な体付きをしている。
魔王は感情の無いような冷たい顔つきで女達の足を大きく割らせ、手をその中央へと滑り込ませる。そして無感情に指を突っ込んではその肉壺の具合を確かめている。
――――これって……魔王が言っていた繁殖か
彼の業務の一つであるという『繁殖』。この行為が魔王に望まれているのは理解出来る。だが、それになんとも言えない嫌悪感を持っているのも確かだ。
彼は女達を頭の先から足元まで見て出た小さな溜息を隠そうとはしない。その目は欲も熱も感情もない。あるのは冷酷で底のない闇のみだ。
魔王は手首を丸ごと中央の女の肉壺の中に挿入すると、その手首をどんどん奥へと入れていく。女は見悶え、痙攣をし始める。口の横を涎が幾筋も垂れていく。
「……アッ! ァアア! アッ、アッ、ンアアア! 魔王様ァ! ンアァアアアアア!」
全身で激しく痙攣をしている。そしてその眼球がグリンと裏返ったかと思うと長い爪が彼女の胸元辺りから突き破って飛び出す。
彼女が死んでからも魔王はその肉壺を長いつめで掻き廻す。濡れた音がして彼女の体は魔王の手で宙へと吊られる。それでも彼女の体内を掻き廻すのを止めない。その足元に赤い血と子宮だった肉片がボトボトと落ちてくる。
両隣の女達は真っ青になる。彼等を取り囲んでいる家臣達も一瞬で無言になり、固まる。濡れた音だけが聞こえる異様な空気だ。
「彼女達は私の子を孕まない。女も男もいらぬ。もう二度とこんなので私の時間を無駄にするな」
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