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第三章 性欲と嫉妬に汚れた食卓
17 独占欲
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「ア……ハァ……魔王様ァ。舐メタイ……魔王様ノ味……欲シイ」
魔王はその積極的なモンスターの口元を掌で塞ぎ、舌打ちをする。
「……何故こうなるんだ」
「お前が甘やかしているからだろ。というか、よくこんな状況で飯食おうと思ったな」
「普段は食欲と性欲は別腹だからな。君こそ、よく人間の癖にこれを見て冷静でいられるね」
「いやぁ、なんか……割とすぐ大丈夫になった」
――――というか、あの足長に突っ込んだらモンスターに対する嫌悪感なくなったな。本当……、こいつは物凄く上手く獲物を厳選しやがったな
魔王は俺の言葉に笑う。アピールをしているどのモンスター達よりも妖艶で色っぽく。
――――こいつが一番タチが悪ぃな
「俺は嬉しいが、こんな状況なのに魔王が旅に出ていいのか?」
「いい。というか、ここには私が欲しいと思える物が何もない。楽しくないんだ。……君とするこの単純な会話でさえ、最高に興奮するし楽しい」
「……食事中に煽るなよ。ただでさえ食べにくい飯がもっと食べにくくなる」
「煽っていると思うか? 私は君が気に入っている。あの一番最初に目を合わせた瞬間からな。あの遊びの提案……あれは世界中探しても君しか出来ないだろうな。最高だ」
魔王に褒められて悪い気はしない。寧ろ物凄く嬉しい。
突然柔らかな感触が爪先に触れる。下を見ると先程まで魔王に擦り付いていた一匹が俺の足に触れている。俺が拒絶しないのを見てそいつは俺の足の間に割って入る。先程の性欲処理に特化したモンスターではないが、こいつも裸である。細長い尻尾を俺の足に巻き付けてくる。
「なんだ、お前。俺を接待してくれるのか?」
魔王と俺の会話を聞いていたのだろう。『魔王様はこの人間を気に入っている』と理解をし、俺への媚びに切り替えたのだろう。笑ってしまうくらい野心に満ちている。
いやらしく動く指が俺の股間を撫であげる。ぞくっとした快感が走る。
ふとそのモンスターが顔を上げて俺と目を見合わせる。欲望に濡れた目がやっと魔王から離れ、俺を映し出したかのように色付く。そのモンスターは妖艶に微笑み俺と目を合わせたまま口を開ける。そっと布越しに俺のちんぽを軽く甘噛みする。
グリッ
突然股間を覆っていた熱が引き離される。
いつの間にか立ち上がった魔王がそのモンスターの首を掴み、持ち上げている。彼の指がグリグリとモンスターの首に食い込み、モンスターは苦痛に捩れる。
魔王のそのモンスターを見る物凄く冷たい底なしの暗い目に興奮をしてくる。
「誰が、許可をした?」
低く、氷のような冷気が空気を切り裂く。
「誰が彼に触ってもいいと許可をした、と聞いている」
掴まれたモンスターは体を捻って暴れるが魔王の手はそれを許さない。
魔王はモンスターを強く投げ飛ばす。
ドゴッ
モンスターの体が壁に当たり、ゆっくりと崩れ落ちる。ひびの入った壁から小石がパラパラと落ちる。
魔王は激しい怒りの風を纏ってその力の抜けたモンスターを再び持ち上げる。
魔王は俺を振り返る。
そして視線を合わせたまま、無表情でモンスターを引き裂く。
ゴキッ ポキポキン
骨の砕ける音がしてその手を持った肉片を投げ捨てる。
「邪魔だ。全員下がれ」
モンスター達は王の怒りに触れ、今度は静かに命令を聞く。部屋から引きさがっていく時に崩れ落ちた肉片を引き摺って行くのは、そう躾けたのだろう。
部屋の真ん中の血痕が毒々しい。
――――……すげぇな。これは……執着? それとも独占欲か?
「……ははは、お前……すげぇな」
魔王は俺を見たまま無言で指先に付いた血を舐める。相変わらず無表情なのに瞳の奥で僅かな灼熱が隠れて見える。
「俺を……独占したいのか?」
彼はゆっくりと歩いて来る。その危険な雰囲気に、むせ返るほどの色香に、下腹部に血液が集中してくる。
魔王の手が伸びてくる。
血に濡れた指で俺の首を撫でる。
ぞくっとした快感とぞわっとした寒気が交互に突き抜けていく。もう股間は硬くなって脈打っている。
「ふっ、そうだな。独占か……。君は、なぜ逃げない?」
「お前は……俺を興奮させる」
「ふっ、興奮か。その余裕のある表情がいつまで続くかな?」
「怖ぇ事言うな」
「言っただろ。執着はしている。君も、同じだけ私に執着するようになる。そうなれば……もっと面白くなる」
魔王の手が首から離れる。触れられた場所だけ熱が残っているかのように熱い。
魔王はその積極的なモンスターの口元を掌で塞ぎ、舌打ちをする。
「……何故こうなるんだ」
「お前が甘やかしているからだろ。というか、よくこんな状況で飯食おうと思ったな」
「普段は食欲と性欲は別腹だからな。君こそ、よく人間の癖にこれを見て冷静でいられるね」
「いやぁ、なんか……割とすぐ大丈夫になった」
――――というか、あの足長に突っ込んだらモンスターに対する嫌悪感なくなったな。本当……、こいつは物凄く上手く獲物を厳選しやがったな
魔王は俺の言葉に笑う。アピールをしているどのモンスター達よりも妖艶で色っぽく。
――――こいつが一番タチが悪ぃな
「俺は嬉しいが、こんな状況なのに魔王が旅に出ていいのか?」
「いい。というか、ここには私が欲しいと思える物が何もない。楽しくないんだ。……君とするこの単純な会話でさえ、最高に興奮するし楽しい」
「……食事中に煽るなよ。ただでさえ食べにくい飯がもっと食べにくくなる」
「煽っていると思うか? 私は君が気に入っている。あの一番最初に目を合わせた瞬間からな。あの遊びの提案……あれは世界中探しても君しか出来ないだろうな。最高だ」
魔王に褒められて悪い気はしない。寧ろ物凄く嬉しい。
突然柔らかな感触が爪先に触れる。下を見ると先程まで魔王に擦り付いていた一匹が俺の足に触れている。俺が拒絶しないのを見てそいつは俺の足の間に割って入る。先程の性欲処理に特化したモンスターではないが、こいつも裸である。細長い尻尾を俺の足に巻き付けてくる。
「なんだ、お前。俺を接待してくれるのか?」
魔王と俺の会話を聞いていたのだろう。『魔王様はこの人間を気に入っている』と理解をし、俺への媚びに切り替えたのだろう。笑ってしまうくらい野心に満ちている。
いやらしく動く指が俺の股間を撫であげる。ぞくっとした快感が走る。
ふとそのモンスターが顔を上げて俺と目を見合わせる。欲望に濡れた目がやっと魔王から離れ、俺を映し出したかのように色付く。そのモンスターは妖艶に微笑み俺と目を合わせたまま口を開ける。そっと布越しに俺のちんぽを軽く甘噛みする。
グリッ
突然股間を覆っていた熱が引き離される。
いつの間にか立ち上がった魔王がそのモンスターの首を掴み、持ち上げている。彼の指がグリグリとモンスターの首に食い込み、モンスターは苦痛に捩れる。
魔王のそのモンスターを見る物凄く冷たい底なしの暗い目に興奮をしてくる。
「誰が、許可をした?」
低く、氷のような冷気が空気を切り裂く。
「誰が彼に触ってもいいと許可をした、と聞いている」
掴まれたモンスターは体を捻って暴れるが魔王の手はそれを許さない。
魔王はモンスターを強く投げ飛ばす。
ドゴッ
モンスターの体が壁に当たり、ゆっくりと崩れ落ちる。ひびの入った壁から小石がパラパラと落ちる。
魔王は激しい怒りの風を纏ってその力の抜けたモンスターを再び持ち上げる。
魔王は俺を振り返る。
そして視線を合わせたまま、無表情でモンスターを引き裂く。
ゴキッ ポキポキン
骨の砕ける音がしてその手を持った肉片を投げ捨てる。
「邪魔だ。全員下がれ」
モンスター達は王の怒りに触れ、今度は静かに命令を聞く。部屋から引きさがっていく時に崩れ落ちた肉片を引き摺って行くのは、そう躾けたのだろう。
部屋の真ん中の血痕が毒々しい。
――――……すげぇな。これは……執着? それとも独占欲か?
「……ははは、お前……すげぇな」
魔王は俺を見たまま無言で指先に付いた血を舐める。相変わらず無表情なのに瞳の奥で僅かな灼熱が隠れて見える。
「俺を……独占したいのか?」
彼はゆっくりと歩いて来る。その危険な雰囲気に、むせ返るほどの色香に、下腹部に血液が集中してくる。
魔王の手が伸びてくる。
血に濡れた指で俺の首を撫でる。
ぞくっとした快感とぞわっとした寒気が交互に突き抜けていく。もう股間は硬くなって脈打っている。
「ふっ、そうだな。独占か……。君は、なぜ逃げない?」
「お前は……俺を興奮させる」
「ふっ、興奮か。その余裕のある表情がいつまで続くかな?」
「怖ぇ事言うな」
「言っただろ。執着はしている。君も、同じだけ私に執着するようになる。そうなれば……もっと面白くなる」
魔王の手が首から離れる。触れられた場所だけ熱が残っているかのように熱い。
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