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ひとでなしと食事の量
しおりを挟むアリトさんが作ってくれた夕食は美味かった。1日2食も食べたのはこの世界に来て初めてかもしれない。
「えっwお前そんだけしか食べないの?紫苑様より食が細くねえ?小鳥かよ女子かよ!?」
「っていうか野菜も食べなよ。肉少し齧って終わりとかどういう食生活してきたの」
「それであの筋肉なの?エルフって空気でも食べれるの?空気はプロテインなの?」
そんなに不思議な事だろうか。
「ああ~…あれか。お前に付けてやったアビスウィローが繋いで栄養送ってんのか。だったら定期的に狩りもさせとけよ?」
「?」
「無自覚かあ……まあ明日でもちょっと見せろ。ちゃんと躾しとかねえと際限なく食おうとするぞあいつら」
異界の植物は躾が必要だったのか…。
「ねえハルさん?もうお腹いっぱい?食べれない?」
デザートなのだろう、ケーキのようなものをフォークに刺して紫苑が差し出してくる。
「美味しいよ?あーん?」
口を開けろということか。
言われたように口を開けると、蕩けるような笑顔で紫苑が笑った。
………うまい。チーズケーキか。
「なにこれ…すっごい楽しい……」
次々に差し出されるデザートを咀嚼する。当然だが食べ付けないものは胃にもたれた。
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