消えた隣人

子供の頃の不思議な体験を誰にも話すこともなく60歳を迎えたが、ふと、電車の待ち時間で座ったベンチで回想を巡らす。
待合室から見える白い病院の建物を見ると、遠い昔の不可思議な記憶が蘇る
長い入院生活で、ある夜隣の入院患者の老婆が夜間幽体離脱したのを目にした。
子供の心には強烈な思い出で、トラウマになりかけた。
いつのまにか大人になるにつけその記憶は消えていった。しかし、ある会社帰りに記憶があの時にもどり、そして何が起こったのかを思い出してゆく
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