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第六部 俺達の家族 -結成編-
あらすじ04
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『第一部 ハーレム男の栄光と落日』
風紀委員。
校内の風紀と治安を守る役目と、校内清掃やボランティア活動といった美化委員を兼任する委員会。
不良を専門として対応し、不良狩りの異名を持つ風紀委員藤堂正道に、風紀委員長橘左近から素行調査の依頼が来る。
対象者の名前は押水一郎。
正道は臨時の風紀委員、伊藤ほのかと共に素行調査を開始する。
どこにでもいる普通の学生だと思われたが、一郎は四十人以上の女性から慕われている女たらしだった。
ただの女たらしではなく、ラッキースケベや無尽蔵に女性を好きにさせるといった、ハーレム系主人公のような男の子であることが判明。
一郎のセクハラ行動に、正道は彼を風紀委員室に呼び出すが、彼の姉である生徒会長に拒まれ、注意を促すことができない。
何とか打開策を見つけようとするが、逆に一郎に次々と好意を寄せる女子が次々と増えていく。一郎に彼女を作らせ、他の女の子達を別れさせようとするが、すべて裏目に出てしまう結果となってしまった。しかも、橘左近は風紀委員長を解任させられ、新しい風紀委員長が就任する。新しい風紀委員長は、一郎を擁護する女の子だった。ほのかも臨時風紀委員を解任され、正道は一人になってしまう。
正道は左近とほのかに再度協力を要請する。
ほのかは自分の立てた作戦がうまくいかずに落ち込んでしまうが、正道はハーレムにひそむ真実をほのかに見せる。
華やかなラブコメ展開とは裏腹に、想いが報われずに悲しんでいる女の子の姿や、想いを寄せている女の子を一郎に捕られ、それでも想い続けている男の子等、苦しんでいる人達がいることを知ってしまう。
そして、一郎の秘密を掴んだ時、正道とほのかは一郎に宣戦布告をする。
一郎に宣戦布告後、彼から全ての女の子を引きはがすため、正道とほのか、左近は作戦を実行する。その途中で、新しく任命された風紀委員長と生徒会長が正道の邪魔をするが、返り討ちにする。
作戦は成功し、一郎は孤立する。
しかし、ほのかはこの作戦で誰もが不幸になってしまったことに胸を痛め、左近に相談する。しかし、左近の口から出てきたのは、とんでもない事実だった。
ほのかは正道と左近の思惑に畏怖を感じながらも、後期の風紀委員に入ることを宣言する。それは、ハーレム事件で唯一彼女が手にした想いからくるものであった。
様々な問題を残し、一郎のハーレム騒動は終了となった。
『第二部 新米風紀委員 伊藤ほのか』
押水一郎のハーレム騒動から1ヶ月が過ぎた。
伊藤ほのかは風紀委員に就任し、藤堂正道達とトラブル解決に奔走していた。
そんななか、ほのかは一人の男子生徒、古見ひなたが病院に搬送する姿を目撃する。
ほのかと正道は、この事件の真相を究明する為に調査を開始する。そして、犯人である獅子王一と出会う。一がひなたをいじめている姿を見て、正道は注意するが、一は聞き入れなかった。
いじめを止める為に、正道は一が提示したボクシング対決をする。しかし、全国三連覇と成し遂げた一には全く歯が立たたず、負けてしまう。その時に、二人の対決を止めようと騒ぐほのかに、一は無理やりキスをして黙らせる。
好きな人の前でファーストキスを奪われたほのかは、傷つき、臆病になってしまう。
それを気にした正道は、ほのかに元気づける為にもう一度、一に再戦を挑む。その姿を見て、ほのかは勇気を振り絞り、一に事件の真相を訊きだす。
一はひなたをいじめではいなかった。勘違いだと分かり、ほっとするほのか。だが、伊藤の何気ない一言が一の本当の気持ちを気付かせることになる。
自分の想いを知り、一はその場で同性であるひなたに告白してしまい、場は混乱。問題は有耶無耶になってしまう。
『第三部 手の届かない愛の為に』
獅子王一の愛の告白は、同性の古見ひなたに向けられたものだった。
伊藤ほのかは二人の恋を応援したいと考えるが、風紀委員長の橘左近は否定する。左近の方針を受け入れられないほのかは、風紀委員室を飛び出し、孤立してしまう。
ひなたは一の告白に戸惑っていた。ひなたにとって一は、あこがれの先輩で手の届かない存在だと思っていたからだ。自分の気持ちが分からないまま、事態は悪化していく。
同級生の嫌がらせ、教師や一の親の部下達からの一方的な別れ話……。
同性愛は世間では認められていなかった。誰もが二人の恋を否定していく。ほのかは必死に二人の仲を応援するが、ひなたは一を振ってしまう。同性愛者に向けられる嫌がらせ、否定の言葉がひなたを傷つけ、自分の気持ちは間違っていると思ってしまったからだ。
ほのかは、自分の行動がひなたを追い詰めていたのではと思い、悩んでしまう。しかし、このまま二人が別れてしまうことに納得がいかなかった。ひなたにはまだ一を好きな気持ちがあるのではと考え、行動を再開する。
だが、状況は更に悪化していく。しつこく二人の仲を応援するほのかを見て、左近は二人の仲を完膚なきまでに壊すことを宣言してきた。ほのかは必死に抵抗するが、ほのかの想い人である藤堂正道も敵にまわってしまい、窮地に追い込まれる。
不運はそれだけではなかった。以前、無理やりほのかと交際しようとした元彼の女鹿が現れ、よりを戻せと脅してきた。
この状況を打破する方法が分からず悩んでいるほのかに、同じ風紀委員の先輩である御堂優希がアドバイスを与える。
それは、風紀委員と勝負し、勝って左近達を従えるという荒業だった。
ほのかは二人の仲を応援したいことと、正道と仲直りしたくてこの案に乗る。こうして、ほのかと風紀委員との対決が始まった。
ほのかはいろんな人の助けを借りて、勝負に勝ち続けていく。その中で、一への想いを断念したひなたを再度立ち直らせることができるかという勝負をほのかは引き受ける。
ほのかの頑張る姿と様々な人からのアドバイスに、ひなたはもう一度、自分の気持ちに向き合おうとする。
しかし、ひなたに想いを寄せる滝沢まひろは、一にひなたをとられると思い、女鹿のある策に協力してしまう。
ほのかがひなたを説得しようとしたとき、女鹿がひなたを拉致する事件が起きた。目的は一に恨みを持つ者達に復讐する場を設けることと、ほのかをレイプし、自分の女にする為だった。
一が不良達の暴力の前に倒れ、まひろと女鹿の言葉にひなたは戦意喪失してしまう。しかし、ほのかの必死に抵抗し、ひなたを擁護する。
そのひたむきなほのかの姿に、ひなたは自分の弱さ、本当の気持ちを受け入れ、女鹿達に反撃する。ひなたが一に認められるために努力してきた月日は、女鹿達の暴力に打ち勝ち、この危機を乗り越えることができたのだった。
ひなたが自分の気持ちを受け入れ、事態は好転するかのように思えたが、同性愛の問題が警察沙汰にまで発展してしまい、それを危惧した正道は一の親に同性愛の事をバラしてしまう。
事態は急展開を迎え、一は転校させられようとしていた。それを阻止するべく、ほのかは一を排除しようとする正道に対決を挑む。
ほのかは二人の絆こそ、本物だと主張。かつて、親友と家族を失った正道に、絆の強さ、人を好きになる喜びを伝えようとする。だが、その気持ちの中に、正道と恋人になりたいというほのかの想いがあった。
それを優希に指摘され、正道の説得は失敗。正道の気持ちを知ってしまい、ほのかはフラれてしまう。
話し合いの結果、一とひなたは付き合うことになった。
風紀委員長、左近との対決最終戦の内容は、二人の仲がもうすぐ開催する文化祭まで持つかどうかという内容だった。失恋からの失意の中、ほのかと左近の一騎打ちが今、始まる。
『第四、五部 愛しいキミの為に私ができること』
伊藤ほのかと橘左近の一騎打ちが始まった。
勝負の内容は、青島祭が終わるまでに獅子王一と古見ひなたが別れるかどうか。二人が別れたら、左近の勝ち。別れなかったらほのかの勝ち。
ほのかは左近がどのような手で一とひなたの邪魔をするのか警戒していたが、左近は逆にほのかの支援をしてくれる。
何か思惑があるのではと注意しつつ、二人の中が進展するよう、立ち回っていた。
しかし、二人の仲が進展するにつれ、ほのかは失恋の痛みに悩んでいた。
ほのかの想い人、藤堂正道とうまく話ができず、八つ当たりしてしまうことに苦しんでいた。
どうしたら、この痛みを克服できるのか? 想い人の事を忘れることができるのか?
そんななか、ほのかはある人物に助けを求められる。
その人物の名前は馬淵はると。一達と同じく同性愛者で、左近によって別れさせそうになっていることを説明し、ほのかを頼ってきたのだ。
ほのかは最初、断ろうとした。
ほのかは一度、一とひなたを利用し、自分の恋を進展させようとした。その失敗から、今度こそ、親身になって二人の仲を応援したかったからだ。
しかし、失恋する辛さを知った為にはるとの手助けをしたいとも思っていた。
ほのかは一とひなたに背中を押され、はるとの手助けをすることを約束する。
だが、はるとの事を知れば知るほど、ほのかは違和感を感じずにはいられなかった。本当にはるとは同性愛者なのか?
ひょんなことから、ほのかははるとが同性愛者ではないことに気づく。そして、はるとの真の目的を調べ上げた。
はるとは以前、ほのか達が関わったハーレム騒動の被害者だった。はるとの想い人は、失恋のショックから転校してしまったのだ。
その恨みから、はるとはほのかに復讐しようとしたのだ。
ほのかは正道とコンビを組み直し、はるとの件に立ち向かう。
ほのかははると本音でぶつかりあった。自分のせいではるとの想い人を傷つけてしまったことを謝罪し、はるとの失恋の痛みを癒やせるよう、手を貸すことを約束する。
ほのかとはるとは和解し、問題は解決したかに思えた。
二人が和解した次の日、同性愛者を擁護する内容のビラが屋上からばらまかれる事件が起こる。それは善意の行動であった。
しかし、その善意の行動は利用され、一とひなたの恋の邪魔をする者が現れた。
新見義春。
彼の行動も善意からの行動だった。
生徒の暴走、問題行動を取り締まるため、問題を起こした生徒の停学処分、青島祭の出し物の取り締まり等、生徒の行動を抑制し始めたのだ。
ほのかはこの処置に納得いかず、義春に立ち向かうが、徐々に追い詰められていく。
ほのかは義春に負けそうになるが、正道や左近、一、ひなた、はると……沢山の人達に支えられ、立ち向かっていく。
最後はほのかと義春の一騎打ちとなり、ほのかが勝利する。
青島祭は始まり、いくつかトラブルに巻き込まれるが、無事、一とひなたは別れることなく、青島祭を堪能していた。
ほのかは確信していた。二人ならきっと、どんな困難にも立ち向かえると。もう、自分のお節介は必要ないと。そう思っていた。
しかし、その期待は裏切られ、二人は青島祭終了後、別れてしまった。
なぜ、二人は別れなければならなかったのか?
その理由をほのかは一本人に問いただし、真実を知る。
全てがあきらかになったとき、ほのかは自分の無力さに泣いた。今度こそ、幸せな結末を目指して頑張っていたのに、結局はハーレム騒動の二の舞になってしまった。
ほのかは誓う。
強くなりたいと……今度こそ、人の幸せにできるような人になりたいと。
その最初の一歩として、ほのかは正道の為に、自分ができることを考えた。
自分の想いよりも、相手の幸せを願い、自分にできることを真剣に考慮した。
その先に見いだした答えは、正道と決別することであった。
風紀委員。
校内の風紀と治安を守る役目と、校内清掃やボランティア活動といった美化委員を兼任する委員会。
不良を専門として対応し、不良狩りの異名を持つ風紀委員藤堂正道に、風紀委員長橘左近から素行調査の依頼が来る。
対象者の名前は押水一郎。
正道は臨時の風紀委員、伊藤ほのかと共に素行調査を開始する。
どこにでもいる普通の学生だと思われたが、一郎は四十人以上の女性から慕われている女たらしだった。
ただの女たらしではなく、ラッキースケベや無尽蔵に女性を好きにさせるといった、ハーレム系主人公のような男の子であることが判明。
一郎のセクハラ行動に、正道は彼を風紀委員室に呼び出すが、彼の姉である生徒会長に拒まれ、注意を促すことができない。
何とか打開策を見つけようとするが、逆に一郎に次々と好意を寄せる女子が次々と増えていく。一郎に彼女を作らせ、他の女の子達を別れさせようとするが、すべて裏目に出てしまう結果となってしまった。しかも、橘左近は風紀委員長を解任させられ、新しい風紀委員長が就任する。新しい風紀委員長は、一郎を擁護する女の子だった。ほのかも臨時風紀委員を解任され、正道は一人になってしまう。
正道は左近とほのかに再度協力を要請する。
ほのかは自分の立てた作戦がうまくいかずに落ち込んでしまうが、正道はハーレムにひそむ真実をほのかに見せる。
華やかなラブコメ展開とは裏腹に、想いが報われずに悲しんでいる女の子の姿や、想いを寄せている女の子を一郎に捕られ、それでも想い続けている男の子等、苦しんでいる人達がいることを知ってしまう。
そして、一郎の秘密を掴んだ時、正道とほのかは一郎に宣戦布告をする。
一郎に宣戦布告後、彼から全ての女の子を引きはがすため、正道とほのか、左近は作戦を実行する。その途中で、新しく任命された風紀委員長と生徒会長が正道の邪魔をするが、返り討ちにする。
作戦は成功し、一郎は孤立する。
しかし、ほのかはこの作戦で誰もが不幸になってしまったことに胸を痛め、左近に相談する。しかし、左近の口から出てきたのは、とんでもない事実だった。
ほのかは正道と左近の思惑に畏怖を感じながらも、後期の風紀委員に入ることを宣言する。それは、ハーレム事件で唯一彼女が手にした想いからくるものであった。
様々な問題を残し、一郎のハーレム騒動は終了となった。
『第二部 新米風紀委員 伊藤ほのか』
押水一郎のハーレム騒動から1ヶ月が過ぎた。
伊藤ほのかは風紀委員に就任し、藤堂正道達とトラブル解決に奔走していた。
そんななか、ほのかは一人の男子生徒、古見ひなたが病院に搬送する姿を目撃する。
ほのかと正道は、この事件の真相を究明する為に調査を開始する。そして、犯人である獅子王一と出会う。一がひなたをいじめている姿を見て、正道は注意するが、一は聞き入れなかった。
いじめを止める為に、正道は一が提示したボクシング対決をする。しかし、全国三連覇と成し遂げた一には全く歯が立たたず、負けてしまう。その時に、二人の対決を止めようと騒ぐほのかに、一は無理やりキスをして黙らせる。
好きな人の前でファーストキスを奪われたほのかは、傷つき、臆病になってしまう。
それを気にした正道は、ほのかに元気づける為にもう一度、一に再戦を挑む。その姿を見て、ほのかは勇気を振り絞り、一に事件の真相を訊きだす。
一はひなたをいじめではいなかった。勘違いだと分かり、ほっとするほのか。だが、伊藤の何気ない一言が一の本当の気持ちを気付かせることになる。
自分の想いを知り、一はその場で同性であるひなたに告白してしまい、場は混乱。問題は有耶無耶になってしまう。
『第三部 手の届かない愛の為に』
獅子王一の愛の告白は、同性の古見ひなたに向けられたものだった。
伊藤ほのかは二人の恋を応援したいと考えるが、風紀委員長の橘左近は否定する。左近の方針を受け入れられないほのかは、風紀委員室を飛び出し、孤立してしまう。
ひなたは一の告白に戸惑っていた。ひなたにとって一は、あこがれの先輩で手の届かない存在だと思っていたからだ。自分の気持ちが分からないまま、事態は悪化していく。
同級生の嫌がらせ、教師や一の親の部下達からの一方的な別れ話……。
同性愛は世間では認められていなかった。誰もが二人の恋を否定していく。ほのかは必死に二人の仲を応援するが、ひなたは一を振ってしまう。同性愛者に向けられる嫌がらせ、否定の言葉がひなたを傷つけ、自分の気持ちは間違っていると思ってしまったからだ。
ほのかは、自分の行動がひなたを追い詰めていたのではと思い、悩んでしまう。しかし、このまま二人が別れてしまうことに納得がいかなかった。ひなたにはまだ一を好きな気持ちがあるのではと考え、行動を再開する。
だが、状況は更に悪化していく。しつこく二人の仲を応援するほのかを見て、左近は二人の仲を完膚なきまでに壊すことを宣言してきた。ほのかは必死に抵抗するが、ほのかの想い人である藤堂正道も敵にまわってしまい、窮地に追い込まれる。
不運はそれだけではなかった。以前、無理やりほのかと交際しようとした元彼の女鹿が現れ、よりを戻せと脅してきた。
この状況を打破する方法が分からず悩んでいるほのかに、同じ風紀委員の先輩である御堂優希がアドバイスを与える。
それは、風紀委員と勝負し、勝って左近達を従えるという荒業だった。
ほのかは二人の仲を応援したいことと、正道と仲直りしたくてこの案に乗る。こうして、ほのかと風紀委員との対決が始まった。
ほのかはいろんな人の助けを借りて、勝負に勝ち続けていく。その中で、一への想いを断念したひなたを再度立ち直らせることができるかという勝負をほのかは引き受ける。
ほのかの頑張る姿と様々な人からのアドバイスに、ひなたはもう一度、自分の気持ちに向き合おうとする。
しかし、ひなたに想いを寄せる滝沢まひろは、一にひなたをとられると思い、女鹿のある策に協力してしまう。
ほのかがひなたを説得しようとしたとき、女鹿がひなたを拉致する事件が起きた。目的は一に恨みを持つ者達に復讐する場を設けることと、ほのかをレイプし、自分の女にする為だった。
一が不良達の暴力の前に倒れ、まひろと女鹿の言葉にひなたは戦意喪失してしまう。しかし、ほのかの必死に抵抗し、ひなたを擁護する。
そのひたむきなほのかの姿に、ひなたは自分の弱さ、本当の気持ちを受け入れ、女鹿達に反撃する。ひなたが一に認められるために努力してきた月日は、女鹿達の暴力に打ち勝ち、この危機を乗り越えることができたのだった。
ひなたが自分の気持ちを受け入れ、事態は好転するかのように思えたが、同性愛の問題が警察沙汰にまで発展してしまい、それを危惧した正道は一の親に同性愛の事をバラしてしまう。
事態は急展開を迎え、一は転校させられようとしていた。それを阻止するべく、ほのかは一を排除しようとする正道に対決を挑む。
ほのかは二人の絆こそ、本物だと主張。かつて、親友と家族を失った正道に、絆の強さ、人を好きになる喜びを伝えようとする。だが、その気持ちの中に、正道と恋人になりたいというほのかの想いがあった。
それを優希に指摘され、正道の説得は失敗。正道の気持ちを知ってしまい、ほのかはフラれてしまう。
話し合いの結果、一とひなたは付き合うことになった。
風紀委員長、左近との対決最終戦の内容は、二人の仲がもうすぐ開催する文化祭まで持つかどうかという内容だった。失恋からの失意の中、ほのかと左近の一騎打ちが今、始まる。
『第四、五部 愛しいキミの為に私ができること』
伊藤ほのかと橘左近の一騎打ちが始まった。
勝負の内容は、青島祭が終わるまでに獅子王一と古見ひなたが別れるかどうか。二人が別れたら、左近の勝ち。別れなかったらほのかの勝ち。
ほのかは左近がどのような手で一とひなたの邪魔をするのか警戒していたが、左近は逆にほのかの支援をしてくれる。
何か思惑があるのではと注意しつつ、二人の中が進展するよう、立ち回っていた。
しかし、二人の仲が進展するにつれ、ほのかは失恋の痛みに悩んでいた。
ほのかの想い人、藤堂正道とうまく話ができず、八つ当たりしてしまうことに苦しんでいた。
どうしたら、この痛みを克服できるのか? 想い人の事を忘れることができるのか?
そんななか、ほのかはある人物に助けを求められる。
その人物の名前は馬淵はると。一達と同じく同性愛者で、左近によって別れさせそうになっていることを説明し、ほのかを頼ってきたのだ。
ほのかは最初、断ろうとした。
ほのかは一度、一とひなたを利用し、自分の恋を進展させようとした。その失敗から、今度こそ、親身になって二人の仲を応援したかったからだ。
しかし、失恋する辛さを知った為にはるとの手助けをしたいとも思っていた。
ほのかは一とひなたに背中を押され、はるとの手助けをすることを約束する。
だが、はるとの事を知れば知るほど、ほのかは違和感を感じずにはいられなかった。本当にはるとは同性愛者なのか?
ひょんなことから、ほのかははるとが同性愛者ではないことに気づく。そして、はるとの真の目的を調べ上げた。
はるとは以前、ほのか達が関わったハーレム騒動の被害者だった。はるとの想い人は、失恋のショックから転校してしまったのだ。
その恨みから、はるとはほのかに復讐しようとしたのだ。
ほのかは正道とコンビを組み直し、はるとの件に立ち向かう。
ほのかははると本音でぶつかりあった。自分のせいではるとの想い人を傷つけてしまったことを謝罪し、はるとの失恋の痛みを癒やせるよう、手を貸すことを約束する。
ほのかとはるとは和解し、問題は解決したかに思えた。
二人が和解した次の日、同性愛者を擁護する内容のビラが屋上からばらまかれる事件が起こる。それは善意の行動であった。
しかし、その善意の行動は利用され、一とひなたの恋の邪魔をする者が現れた。
新見義春。
彼の行動も善意からの行動だった。
生徒の暴走、問題行動を取り締まるため、問題を起こした生徒の停学処分、青島祭の出し物の取り締まり等、生徒の行動を抑制し始めたのだ。
ほのかはこの処置に納得いかず、義春に立ち向かうが、徐々に追い詰められていく。
ほのかは義春に負けそうになるが、正道や左近、一、ひなた、はると……沢山の人達に支えられ、立ち向かっていく。
最後はほのかと義春の一騎打ちとなり、ほのかが勝利する。
青島祭は始まり、いくつかトラブルに巻き込まれるが、無事、一とひなたは別れることなく、青島祭を堪能していた。
ほのかは確信していた。二人ならきっと、どんな困難にも立ち向かえると。もう、自分のお節介は必要ないと。そう思っていた。
しかし、その期待は裏切られ、二人は青島祭終了後、別れてしまった。
なぜ、二人は別れなければならなかったのか?
その理由をほのかは一本人に問いただし、真実を知る。
全てがあきらかになったとき、ほのかは自分の無力さに泣いた。今度こそ、幸せな結末を目指して頑張っていたのに、結局はハーレム騒動の二の舞になってしまった。
ほのかは誓う。
強くなりたいと……今度こそ、人の幸せにできるような人になりたいと。
その最初の一歩として、ほのかは正道の為に、自分ができることを考えた。
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