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ある日、突然。
作戦会議
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「丸山さん、おはようございます」
着替えている私の所へ軽米さんが着替えに入って来た。
「あ、軽米さん、おはようございます」
「西崎さんと仲直りはしましたか?」
いきなり軽米が聞いた。
先日、ショッピングモールからカレンダホテルまで車で送ったのは軽米だった。
彼女は、ショッピングモールの近くに住んでいるから柚花からの連絡を受け、すぐに迎えに行ったのだ。
柚花を慕う彼女は、柚花のことが心配なのだった。
あの日、柚花は車の中で、理由をざっくりと話し、涙ぐみ且つ怒りまくっていた。
その話しだけで駐車場に着いてしまい、野口に告白された事までは彼女は知らない。
そして、智也に告白された事も知らないのだった。
「あっ、うん、まあ……昨日、ここに配達に来ていて会ったわ」
柚花は、それだけ言うとカーテンの外に出て行った。
(うん?で、仲直りをしたってことなのかな?そっか、良かったですね)
……………………
只今、スタッフルームでは、ソフィア汽船社とのコラボ企画で 使用するカレンダホテルブライダル部のCM動画作成の作戦会議の真っ最中。
「撮影や編集は、うちの協力会社にお願いをするけれど、経費削減の為、モデルとか削減できるところは、何とか自分達でしましょう」
倉田チーフの言葉に すぐさま反応したのは、外崎だった。
「はいっ、はいっ、それ出ます!
花婿をやります!
野村さんとなら、背の高さの釣り合いが取れるから、大丈夫だと思います!」
勝手に名前を出された野村は、本日は公休日でこの場にいない。
「えっ?外崎さん、出たいの?
そうねぇ、どんな内容にするかは、これから決めるけど、うーん、メインは もう少し年齢が上がいいと思うのよ?」
倉田チーフは、歯切れが悪く外崎に伝えた。
「えー、ダメっすか?そうですかぁ。
はい、了解です」
少し残念そうに外崎が言った。
「ごめんなさい、外崎さん。
スタッフの出演シーンも作れたらいいわね……。
では、本題に入ります。
CMの長さは、3分、長くても5分が限度となります。
せっかく制作をするのだから、スタッフみんなで 良いものを作りましょう」
「はい!」
柚花、軽米、外崎は揃って返事をした。
引き続き、倉田チーフが話す。
「今回のコラボ企画は、ネットと広告で募集をかけるから、このCMは、ブライダルフェアーでも上映できる、むしろ それがメインと考えて作りましょう。
このホテルの売り、婚礼チームの売りは何かを考えたら、良いアイデアが浮かんでくるかもしれません。
雑談でもいいから、どんな感じの映像にしたいか、取り敢えず今日いる人で考えてみましょう」
「はいっ、はいっ、はーい、思い浮かびました!」
外崎が元気に手を挙げた。
「別に挙手しなくていいわよ。
はい、外崎さん、どうぞ」
倉田チーフが外崎に言った。
「ぼやっと最後のシーンが浮かびました……」
(最後のシーンかよっ!)
倉田チーフ、軽米、柚花が思った!
「最後は、スタッフ全員で“お待ちしてまーす!”って言っちゃうのはどうですか?」
「あっ、明るくていいと思います」
軽米がすぐに賛成した。
「そうですね。最後はスタッフ全員が出演するのもアリだと思います」
柚花も賛成して言ったので、倉田チーフも頷いて「じゃあ、最後はこれね」と言ったから、外崎は得意顔となったのだ。
「良かったね、外崎さん!
じゃあ、丸山から皆さんに質問です。
イメージとして、どんな映像をメインにしますか?
美しい風景、例えばチャペルとか、噴水広場とかの映像、挙式の映像とか、長く時間を割くシーンを決めた方がいいと思います」
「それは、うちのメインは婚礼式でしょう。挙式アンド披露宴よ!
そこにポイントを置かないとねっ!」
倉田チーフが当然のように話した。
「なら、映像にするのは だいたい決まりましたよね?
チャペル、挙式、披露宴のシーンは確定したも同然ですよね?」
軽米が言ったら、外崎も「そうですよ!ほぼ決まりましたよ」と言ったのだ。
これは、早く撮影が出来るのでは?などと、一同は一瞬考えたが、その先の具体案が出なかった。
「では、各自、CMシーンの絵コンテを描いてきてちょうだい。
今日、休みの緑川さんと野村さんにも伝えて下さい。
プレゼンをしますから、3日間で考えてきて下さいね」
「えっ、宿題っすかぁ!厳しいなぁ」
「こらっ、外崎さん、その言葉遣いはいけませんよ!
日頃から注意しないとね。
でも、あなたは婚礼チームの期待の星よ!
きっといいアイデアが浮かぶはず、待っているわよ!」
「はい、倉田チーフ、頑張って考えてきます!待っていて下さい!」
外崎は、やる気満々になって返事をしたのだった。
倉田チーフ、また適当な事を言っちゃっているよ……。
でも、そういう あなたの元だから、皆、頑張れるのです。
よし、私も絵なんて描けないけど頑張ってみます!
「さあ、今日のところは作戦会議は終了します。
明日は、婚礼式がありますから、準備をしっかりお願いします。
担当は、軽米さんね?
では、各自、仕事に戻って下さい」
…………………
そうだ、明日は婚礼式があるんだ。
智也さんが来るのかな?
私は、公休日。
顔を合わせなくて済むけど、それも また寂しいような?変な気分だな。
油断をすると、智也さんから言われた言葉を思い出してしまう……。
『柚花が俺を嫌いと言うまでは、諦めないからね!』
こんな言葉を言われた事がないから、思い出す度にドキドキしてしまう。
「……さん、丸山さん、席次表などの再チェックをお願いします」
「あっ、はい、軽米さん、了解です」
「どうしたんですか?ぼうっとするなんて、珍しいですね」
軽米さんに聞かれたけれど、笑って誤魔化した。
これまで、軽米さんには何でも話してきた。
けれど、今回は何も言わない。
智也さんの真剣な気持ちを 誰かに話すなんて申し訳ないから。
とにかく今は、コラボ企画の絵コンテに挑戦だ!
絵心がない私だけど、やってみるわ!
………………
家に帰った柚花は、真っ白な紙に向かって、唸っている。
「うーん、うーん、あー、想像しても絵が描けない!
仕方がないから、人物の顔は、丸に“へのへのもへじ”と書いて、身体は針金みたいでいいかっ!
チャペルは、四角と三角を書いて……って、最悪だぁ!」
あー、気分転換にコンビニに行こうかな。
散歩しながら行けば、アイデアは浮かぶかも……。
柚花は、家の近くのコンビニに入った。
「丸山さん!」
突然、声を掛けられ柚花は振り向いた。
着替えている私の所へ軽米さんが着替えに入って来た。
「あ、軽米さん、おはようございます」
「西崎さんと仲直りはしましたか?」
いきなり軽米が聞いた。
先日、ショッピングモールからカレンダホテルまで車で送ったのは軽米だった。
彼女は、ショッピングモールの近くに住んでいるから柚花からの連絡を受け、すぐに迎えに行ったのだ。
柚花を慕う彼女は、柚花のことが心配なのだった。
あの日、柚花は車の中で、理由をざっくりと話し、涙ぐみ且つ怒りまくっていた。
その話しだけで駐車場に着いてしまい、野口に告白された事までは彼女は知らない。
そして、智也に告白された事も知らないのだった。
「あっ、うん、まあ……昨日、ここに配達に来ていて会ったわ」
柚花は、それだけ言うとカーテンの外に出て行った。
(うん?で、仲直りをしたってことなのかな?そっか、良かったですね)
……………………
只今、スタッフルームでは、ソフィア汽船社とのコラボ企画で 使用するカレンダホテルブライダル部のCM動画作成の作戦会議の真っ最中。
「撮影や編集は、うちの協力会社にお願いをするけれど、経費削減の為、モデルとか削減できるところは、何とか自分達でしましょう」
倉田チーフの言葉に すぐさま反応したのは、外崎だった。
「はいっ、はいっ、それ出ます!
花婿をやります!
野村さんとなら、背の高さの釣り合いが取れるから、大丈夫だと思います!」
勝手に名前を出された野村は、本日は公休日でこの場にいない。
「えっ?外崎さん、出たいの?
そうねぇ、どんな内容にするかは、これから決めるけど、うーん、メインは もう少し年齢が上がいいと思うのよ?」
倉田チーフは、歯切れが悪く外崎に伝えた。
「えー、ダメっすか?そうですかぁ。
はい、了解です」
少し残念そうに外崎が言った。
「ごめんなさい、外崎さん。
スタッフの出演シーンも作れたらいいわね……。
では、本題に入ります。
CMの長さは、3分、長くても5分が限度となります。
せっかく制作をするのだから、スタッフみんなで 良いものを作りましょう」
「はい!」
柚花、軽米、外崎は揃って返事をした。
引き続き、倉田チーフが話す。
「今回のコラボ企画は、ネットと広告で募集をかけるから、このCMは、ブライダルフェアーでも上映できる、むしろ それがメインと考えて作りましょう。
このホテルの売り、婚礼チームの売りは何かを考えたら、良いアイデアが浮かんでくるかもしれません。
雑談でもいいから、どんな感じの映像にしたいか、取り敢えず今日いる人で考えてみましょう」
「はいっ、はいっ、はーい、思い浮かびました!」
外崎が元気に手を挙げた。
「別に挙手しなくていいわよ。
はい、外崎さん、どうぞ」
倉田チーフが外崎に言った。
「ぼやっと最後のシーンが浮かびました……」
(最後のシーンかよっ!)
倉田チーフ、軽米、柚花が思った!
「最後は、スタッフ全員で“お待ちしてまーす!”って言っちゃうのはどうですか?」
「あっ、明るくていいと思います」
軽米がすぐに賛成した。
「そうですね。最後はスタッフ全員が出演するのもアリだと思います」
柚花も賛成して言ったので、倉田チーフも頷いて「じゃあ、最後はこれね」と言ったから、外崎は得意顔となったのだ。
「良かったね、外崎さん!
じゃあ、丸山から皆さんに質問です。
イメージとして、どんな映像をメインにしますか?
美しい風景、例えばチャペルとか、噴水広場とかの映像、挙式の映像とか、長く時間を割くシーンを決めた方がいいと思います」
「それは、うちのメインは婚礼式でしょう。挙式アンド披露宴よ!
そこにポイントを置かないとねっ!」
倉田チーフが当然のように話した。
「なら、映像にするのは だいたい決まりましたよね?
チャペル、挙式、披露宴のシーンは確定したも同然ですよね?」
軽米が言ったら、外崎も「そうですよ!ほぼ決まりましたよ」と言ったのだ。
これは、早く撮影が出来るのでは?などと、一同は一瞬考えたが、その先の具体案が出なかった。
「では、各自、CMシーンの絵コンテを描いてきてちょうだい。
今日、休みの緑川さんと野村さんにも伝えて下さい。
プレゼンをしますから、3日間で考えてきて下さいね」
「えっ、宿題っすかぁ!厳しいなぁ」
「こらっ、外崎さん、その言葉遣いはいけませんよ!
日頃から注意しないとね。
でも、あなたは婚礼チームの期待の星よ!
きっといいアイデアが浮かぶはず、待っているわよ!」
「はい、倉田チーフ、頑張って考えてきます!待っていて下さい!」
外崎は、やる気満々になって返事をしたのだった。
倉田チーフ、また適当な事を言っちゃっているよ……。
でも、そういう あなたの元だから、皆、頑張れるのです。
よし、私も絵なんて描けないけど頑張ってみます!
「さあ、今日のところは作戦会議は終了します。
明日は、婚礼式がありますから、準備をしっかりお願いします。
担当は、軽米さんね?
では、各自、仕事に戻って下さい」
…………………
そうだ、明日は婚礼式があるんだ。
智也さんが来るのかな?
私は、公休日。
顔を合わせなくて済むけど、それも また寂しいような?変な気分だな。
油断をすると、智也さんから言われた言葉を思い出してしまう……。
『柚花が俺を嫌いと言うまでは、諦めないからね!』
こんな言葉を言われた事がないから、思い出す度にドキドキしてしまう。
「……さん、丸山さん、席次表などの再チェックをお願いします」
「あっ、はい、軽米さん、了解です」
「どうしたんですか?ぼうっとするなんて、珍しいですね」
軽米さんに聞かれたけれど、笑って誤魔化した。
これまで、軽米さんには何でも話してきた。
けれど、今回は何も言わない。
智也さんの真剣な気持ちを 誰かに話すなんて申し訳ないから。
とにかく今は、コラボ企画の絵コンテに挑戦だ!
絵心がない私だけど、やってみるわ!
………………
家に帰った柚花は、真っ白な紙に向かって、唸っている。
「うーん、うーん、あー、想像しても絵が描けない!
仕方がないから、人物の顔は、丸に“へのへのもへじ”と書いて、身体は針金みたいでいいかっ!
チャペルは、四角と三角を書いて……って、最悪だぁ!」
あー、気分転換にコンビニに行こうかな。
散歩しながら行けば、アイデアは浮かぶかも……。
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