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番外編 3
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司会者の呼びかけに、皆がモニターに注目すると、どこかの会場にいる赤いエプロン姿の老人2人が映し出された。
「えっ、お爺様?」
「は?お爺様、何をしているのですか?」
軽米と和希は当然驚いているが、柚花は、2人がお爺様と呼んだ事に驚いていた。
2人の祖父達は、とても緊張している様子だ。
「もう、もう話していいですか?
はい花嫁の祖父、軽米茂雄でございます。
彩香、和希君、おめでとうございます」
「……はい、次どうぞ。
……前沢さん、お願いします」
あらら、カメラマンをしている外崎さんの声が入っちゃてる、ま、いいけど。
「フッフォン、皆さま、新郎の祖父の前沢和夫です。
よろしくお願い申します。
和希、彩香さん、結婚おめでとう」
モニターでは、話しは続く。
「本日は、わしら友人コンビが2人を祝って、餅つきをしたいと思います」
そう言った途端に、静止画になった。
2人の祖父の前には、杵と臼が置かれている。
高齢者に餅をつかせるのか?と、どよめく会場を沈めるため、司会者が補足する。
「皆様、どうかご安心下さい……」
軽米と和希は、それぞれの祖父を目で捜すが姿を見つけることができなかった。
「えー、本気で餅つきをする気?
腰を痛めちゃうぞ!
西崎さん、辞めさせて下さい。
俺が代わりますから!」
和希が動揺していると、再びモニターから声がした。
「……と思ったが、ホテルの方に止められたので、やめました」
和希の祖父が言うと、男性スタッフ3人が現れ、杵と臼の撤去を始めた。
披露宴会場では、新郎新婦、ゲスト達がポカンとその光景を眺めている。
すると、赤いエプロン姿の男性が大きなザルに入った餅米と水が入った2個の容器をワゴンで運んで来た。
「わっ、あの人、野口シェフですか?」
軽米は、振り向いて柚花に確認した。
「そうなの。
向こうから、手伝わせてくれって。
軽米さんがカレンダホテルCMの共演者だから、お祝いの代わりだそうです。
ただの、目立ちたがり屋でしょうけど」
モニターの映像は、四角い機械を映し出していた。
「わしが、嫁ぐ孫の為に何かしてやりたくて、餅つきをさせてほしいと頼みました。
わしらは、まだまだ若いつもりなんですがね」
軽米の祖父が話し、後を和希の祖父が引き継ぎ話す。
「高齢を理由に、周囲から心配をされてしまい、不本意ながら、この餅つき機で餅を作ることに致しました。
皆様、どうかお許しください」
祖父達が話している間に、野口が準備をする。
「お爺様……私の身体を心配して、代わりに餅つきをして下さるのね……。
ありがと……ううぅ」
「アヤ、目を閉じて……」
和希は、涙する軽米の目元をそっと白い布で拭ってあげた。
おお前沢さん、なんて優しい人なんだろう!
などと、柚花でさえ感動するのだから、軽米も照れながら、感激した様子だ。
「和希さん、ありがとう……。
って、えっ?
もしかして、これウエディンググローブ?」
「そう、手袋だよ。それなら拭けると思ってさ」
広げて見たら、白い手袋がファンデーションで少し汚れていた。
「持って歩くだけだし、そんな汚れなんて他から見えないよ。
それより、始まるみたい」
前沢さん、そのグローブは、諸説あるけれど、花嫁を守る剣の代わりで、神聖なものなんですよ。
でも、まあ、これも軽米さんを守っている内に入るのかな?あっ、始まった。
モニターの映像は、祖父達がそれぞれ餅つき機の中に水を入れて、野口が釜をセットしているところになった。
セットが完了すると、野口のアップになり話し出す。
「これからおふたりに、水を切った餅米をこの中に入れて頂きます。
では、どうぞ」
「はっ、そーれ」「うんっ、どっこい」
思い思いのかけ声と共に、重い大きなザルを2人で運び、何とか釜の中へ餅米を投入した。
ザルに残った餅米は、野口が丁寧に取り釜の中へと入れた。
「それでは蓋を閉めて、このボタンを押して下さい。どうぞ」
祖父達が蓋を閉め、スイッチを押すと、餅つき機が動き始めた。
祖父達は、腰を伸ばし満足そうな顔をする。
「カズ、協力してくれてありがとう。
孫を、どうかどうか宜しく頼みます。
困ったら、助けてやってほしい」
「わしらの孫だ、協力して当たり前さ。
シゲ、彩香さんは、わしが大事にするから安心しろよ」
祖父達の映像を流していると、野口が割り込み、話し始める。
「只今、餅つき機は、蒸し作業をしておりまして、次にこね作業をしたのち、お餅が出来き上がります。
そのあとは、カレンダホテル 調理スタッフにお任せ下さい。
では、会場にお返しします」
という映像で終了したから、和希はホッとし、軽米は再び涙した。
「これで拭く?」
和希がウエディンググローブを差し出したから、軽米は静かに拒否をしたところで、司会者がアナウンスする。
「皆様、お伝えしませんでしたが、中継は生ではございません。
実は、もうお餅が出来上がっております。
さあ、登場して頂きましょう!」
軽快な曲と共に、スタッフ用の扉から登場したのは、もちろん祖父達だ。
その後ろから、複数の籐籠が載ったワゴンが運ばれて来た。
籐籠の中には、小分けにされた餅が入っている。
祖父達が、司会者に促され自席へ戻るのを見届け、柚花は詫びる。
「前沢さん、軽米さん、黙っていてごめんなさい。
軽米さんの体調を考えて、ブライダルチームで餅つきをする計画だったけれど、変更になったから、この際、サプライズにしようということに。
ここからは、プラン通りですから」
「いえ、私の祖父が無理を言ったようで、すみません。
だけど、嬉しかったです」
「俺も嬉しかったです。
ありがとうございました」
「とても素敵なお爺さま方ですね。
こちらこそ、ご協力に感謝しております。
それで、これからキャンドルサービスの代わりの、お餅サービスですが、軽米さん出来そうですか?」
軽米は、一瞬で顔が硬ったが、すぐに笑顔を作った。
「大丈夫です。
気分は良くなりました。
あっ、そうだ、忘れていたんですが。
実家から、土と水は届いていますよね?」
あっ、やっぱ確認するよね。
聞かれたくなかったよ。
「はい」
もう、顔が引き攣るぅ。
実は、カレンダホテルの土でございます、なんて本人にだって言えないわ。
どうしよう。
「和希さん、私の実家の土は、他所から運んできたもので赤茶色なの」
えっ、赤茶色?
ヤバい、ここの土は黄褐色だ!
柚花が衝撃を受けていると、インカムから倉田チーフの声がした。
「西崎さん、西崎さん、何をしているの?
早く、スタンバイしなさい」
「西崎、はいっ、了解です」
…………………
いけない、今は、お餅サービスに集中しないと。
軽米さんの体調が、少しは良くなったみたいだけど、ゲストとの会話は出来るかしら?
「西崎さん、そんな心配顔をしなくても、私、大丈夫です。うっぷ。
野村さん、お餅ワゴン運びを宜しくお願いします」
今から、軽米と和希が腕を組んで歩き、各テーブルに先程のお餅が入った籐籠を置いていくのだ。
和希の友人席には、もちろん智也と匠海もいる。
ニヤニヤしている友人達の前で、和希は恥ずかしそうに挨拶をする。
「何だよ、笑うなよ、もう。
えー皆様、本日は私達の為に、ありがとうございます。
籠の中に、小さな丸餅2個が入った袋が人数分あるので、お受け取り下さい」
「はーい」
「おお、お前ら息が合っているじゃないか、楽しんでくれているのかな?」
「はーい、ワッハッハッ」
中、高、大学時代の友人達は、もう仲良くなり、お酒も進み盛り上がっているようだ。
「和希、ドレス色当てクイズはやらないんだな。
やっていたら、俺、白色って当ててたぞ。賞品をくれよ」
「わかった智也、餅をやる!はっはっは」
普段、そんなに飲まない匠海も、飲んでいるらしく、2人に話しかける。
「和希、おめでとう!軽米さん、いや、奥さんもおめでとうございます。
この僕が、君たちの仲の良さをしっかりと撮ってあげましたから!
なんか、妬けるなぁ、ホント羨ましい、
ほーら、見てみろ、バーン」
「あっ、コラっ、恥ずいだろう。
盗撮はやめろよぉ」
匠海が見せたのは、和希が軽米の涙をウエディンググローブで拭いている画像だった。
「いいなぁ、仲が良くてぇ、ホント羨ましいな、2人とも、幸せになってくれ」
「うん、匠海ありがとうなっ!
皆んなも、ありがとう!
じゃあ、またあとで」
和希が他のテーブルでも、隣にいる軽米を気遣い、ゲストとの会話を一手に引き受けていたことを、柚花は分かっている。
高砂席へ戻ると、言わずにはいられなかった。
「軽米さん、前沢さんと出逢えて良かったね」
「はい、これも折原さんと、西……いえ柚花さんのお陰です。
ねっ、和希さん?」
「そうそう、その通り!
匠海には気の毒だったけど、俺も出逢えたことに感謝しているんだ」
「まあ、そういう私も智也さんと出逢っちゃったから、あははは」
3人で談笑している中、柚花の耳に覚えのある声が聞こえてきた。
「に、し、ざ、き、さん応答しなさい!」
「あっ、はい、倉田チーフ、西崎です。
はい、スタンバイします」
ああ、セレモニーのお時間です。
…………………
「皆様、これより水合わせの儀及び植樹の儀を行います」
水合わせの儀とは言葉そのままに、新郎新婦の実家の水を合わせる儀式で、内容は様々だ。
植樹の儀も言葉そのままに、苗木を植える儀式だが、こちらもやり方は様々にある。
今回は披露宴前に、予めゲストに土を盛ってもらい、仕上げに、互いの実家から持ち寄った土を盛り、最後に合わせた水をかける儀式となる。
「皆様、ステージ前をご覧下さい。
こちらにございますのは、皆様に御協力頂いた、鉢植えのレモンの木です。
通常、レモンの木には、棘がございますが、成長するにつれて棘が減っていく品種だそうです。
こちらは、苗木になって2年目。
高さは、70センチ位でしょうか。
只今より仕上げの作業を、新郎新婦、ご両親方にして頂きます」
司会者が説明をすると、円形で大きな深めの容器が運ばれてきた。
わっ、始まる!
この容器に、軽米家と前沢家の土を入れて混ぜるのよね。
あーあ、偽物の土だと気づかれちゃう。
軽米さんごめんね、言えなかったの。
柚花が困り顔をしていると、ステージ前に出て来た軽米母と目が合った。
すると、にっこり笑顔で会釈をされたから柚花も返すと、軽米母は帯留め辺りでさり気なくVサインをしたのだ。
うん?ありがとうの意味かしら?
「こちらに、2つのガラスのバケツがございます。
無印の方が新郎前沢家のもの、ハートマークの方が新婦軽米家のものです。
比べて見ますと、色が違いますね。
前沢家の方は黒っぽい土で、軽米家の方は赤茶色の土ですね。
さあ、和希さん彩香さん、土を容器の中へ入れて、シャベルで混ぜて下さい」
えっ?
軽米家の土が赤茶色?黄褐色じゃなくて?
えっ、何で?
そっか、家政婦さんが持って来てくれたのか!
もしかして、倉田チーフが言いかけたのって、持ってきてくれたと伝えたかったのかしら。
とにかく、間に合って良かったわ。
考え事をしている間に、セレモニーは進んでいた。
「……よく混ざりましたね。
これで、ご両家の絆が一層深まりました。
それでは、ご両家のお父様、お母様、シャベルで植木鉢の中へ土をお入れ下さい」
両家の両親は、子の幸せを願い土を盛っていく。
「前沢さん、どうか、どうか、娘を宜しくお願いします」
軽米の両親が、深々とお辞儀をし、頼む姿を見て軽米は涙ぐむ。
「私のために、あんなに頭を下げて、お願いをしてくれるなんて……。
初めて見た……。うぅぅ」
「ごめんね、軽米さん、泣くのはもう少し我慢して……。
まだ、水合わせの儀があるから……」
柚花も、もらい泣きしそうなのを我慢して言うと、和希が優しく声をかける。
「そうだよアヤ、もう少し我慢して、ほら涙を拭こう……」
言いながら、白い布で頬を拭ってあげた。
「……あ、ありがとう、それ、アレよね。でも……うれしい」
司会者は、軽米が落ち着いたのを見て進行する。
「これより、水合わせの儀を行います。
土と同様に、ご両家からお水をお持ち頂きました。
この無印のピッチャーには、前沢家のお水が。
ハートマークのピッチャーには、軽米家のお水が入っています。
それでは、ひとつのジョウロにお水を入れて頂きましょう」
2人は、見つめ合うとピッチャーを持ち、ゆっくりとジョウロへ水を注いだ。
「はい、ジョウロの中でご両家のお水が合わさりました。
混ざり合い、それぞれを分ける事は、もうできません。
新たなお水の誕生です。
これまで、違う環境で育ってきたお2人ですが、このお水の様にお互いの環境に慣れ親しみ、新たな環境、家庭を築いていけますように。
そんな願いを込めて、このお水をレモンの木へ掛けて頂きましょう」
泣き顔の軽米と笑顔の和希がレモンの木に水をあげると、盛大に拍手が起こった。
軽米さん、貴女の未来がずっと明るいものでありますように。
祈りながら、柚花も拍手をする。
……………
ステージの近くで写真を撮っていた匠海と智也も、力一杯拍手をしていた。
「なあ、智也。
和希、めちゃくちゃ嬉しそうだな。
あの2人、ずっと仲良く暮らしてほしいよ」
「うん、そうだね。
ずっと一緒にいてもらいたい。
……で、匠海の心の傷は、癒えたのか?」
「何だよ智也、いきなりだな」
「ごめん、ずっと気になっていたから」
「うーん、まあ、癒えたかな。
智也、心配してくれてありがとう。
……そのうち、会わせるよ」
「えっ、マジ?
いつ会わせてくれる?」
「は?そのうちだよ。
ほら智也、席に戻るよ。
あ、そうだ、何で和希は、植樹にレモンの木を選んだのかな?」
「ああ軽米さんが、食べられる果物がいい、酸っぱい物がいいって言うから、俺がレモンにしたら?って言ったんだ。
少し棘が気になるけど、白い可愛い花も咲くから、匠海もどうかな?」
「おい、君、ここで商売はやめなさい。
さっ、料理を食べよう」
……………
こうして和やかに時は過ぎ、無事に披露宴は終了した。
ブライズルームに戻り、軽米はドレスを脱ぐと、トイレに駆け込んだ。
「あ、出て来た。
軽米さん、大丈夫?
ずっと吐き気と戦っていたんでしょ?
お疲れ様でした」
「すみません、気が抜けたら我慢が出来なくなって。
西崎さん、松本さん、吉田さん、お世話になり有り難うございました。
スッキリとしたら、すっごくお腹が空きました。
あー!鯛茶漬け、食べれば良かったぁ」
軽米が鏡の前に座り悔いていると、髪を解いていた松本が鏡を覗き込む。
「食べられなかったのは、残念だったでしょうけど、悪阻の中、無事に済んだだけでも良しとしましょうね」
「本当そうですよ。
私も松本さんも心配で、覗きに行きましたよ。
そしたら、前沢様が軽米さんの涙を拭いてあげているところで……。
もう、羨ましくて!
軽米さんは、幸せ者ですよ」
和希は着替えが済み、先にソファで休んでいるため、この場にはいない。
「はい、優しいです。
家事も出来るし、顔も良いし、背も高いし、完璧な人です。
あ、のろけて、ごめんなさい」
「まっ、軽米さん、言ってくれますね。一体、どこで見つけてきたんですか?」
「えっ、吉田さんも確かあの日にいましたよね?
あの船上結婚式の時です。
西崎、いえ、丸山さんが身代わり花嫁をした日、その新郎のお友達が前沢さんだったんです」
そう、私と軽米さんの運命が動き出したのは、あの日の出逢いがあったから。
全ては、和希さんと前沢さんが、船の中にある、ブライズルームを訪ねて来た時から始まった。
「コン、コン」
そうそう、こんな風に訪ねて来たのよね。
柚花は、ドアを開けて驚いた。
思い出に浸っていたら、智也と匠海がやって来たからだ。
「ごめん柚花、そろそろ和希の着替えが終わると思って、様子を見に来ちゃった」
智也の声に気づいた和希は、2人を招き入れた。
「和希、ビックニュースがあるぞ!
匠海が近いうち、なんと、彼女を紹介してくれるって!
いやぁ、今日はめでたい、めでたいな」
「えっ、智也違うぞ、そのうちな、って言っただろう?」
「へえ、ホントだ、ビックニュースだよ。
そっかそっか、立ち直ってくれて良かったよ。
俺ら、これでも心配してたんだぞ。
良かったよー、おめでとう」
和希は、嬉しさのあまり匠海の両手を握って上下に振る。
「ちょ、ちょっと、何でおめでとうなんだよ。
それを言うのは、まだまだ先だろう?」
「わかった、わかった。
話しはロビーで聞くから。
ちょっと待って、うちのワイフに言ってくるから」
軽米の所から戻ってきた和希を見て、智也と匠海はニヤニヤ笑いが止まらない。
「何だよ、ほら2人共、早くロビーに行くぞ!」
真っ赤な顔の和希は、2人を連れて出て行ったが、廊下から声が聞こえてくる。
「はっはっは、うちのワイフだってぇ。
和希がぁ、ワイフなんて言ってるぅ。
智也も聞いただろう?
ワイフだってぇ……」
あーあ、あんなに大声で話すなんて、たっ君たら、相当アルコールを飲んだのね。
……聞こえてきちゃったけど、たっ君に結婚を意識する女性が現れたという事かな?
それなら、良かった。
以前の私は、偽妻を演じてから、たっ君に対して仲間意識が芽生え、勝手に同志と思っていたし。
もしかしたら、別の感情が微かにあったか、よくは分からなかったけれど。
私が西崎智也さんと出逢えたのは、紛れもなく、たっ君のおかげだから、貴方にも、誰かと生きてもらいたいと思っていたの。
あるわけ無いでしょうけど、もしもカレンダホテルで婚礼式をするのなら、担当は、もちろん私にお任せ下さい。
心よりお待ちしております。
完
「えっ、お爺様?」
「は?お爺様、何をしているのですか?」
軽米と和希は当然驚いているが、柚花は、2人がお爺様と呼んだ事に驚いていた。
2人の祖父達は、とても緊張している様子だ。
「もう、もう話していいですか?
はい花嫁の祖父、軽米茂雄でございます。
彩香、和希君、おめでとうございます」
「……はい、次どうぞ。
……前沢さん、お願いします」
あらら、カメラマンをしている外崎さんの声が入っちゃてる、ま、いいけど。
「フッフォン、皆さま、新郎の祖父の前沢和夫です。
よろしくお願い申します。
和希、彩香さん、結婚おめでとう」
モニターでは、話しは続く。
「本日は、わしら友人コンビが2人を祝って、餅つきをしたいと思います」
そう言った途端に、静止画になった。
2人の祖父の前には、杵と臼が置かれている。
高齢者に餅をつかせるのか?と、どよめく会場を沈めるため、司会者が補足する。
「皆様、どうかご安心下さい……」
軽米と和希は、それぞれの祖父を目で捜すが姿を見つけることができなかった。
「えー、本気で餅つきをする気?
腰を痛めちゃうぞ!
西崎さん、辞めさせて下さい。
俺が代わりますから!」
和希が動揺していると、再びモニターから声がした。
「……と思ったが、ホテルの方に止められたので、やめました」
和希の祖父が言うと、男性スタッフ3人が現れ、杵と臼の撤去を始めた。
披露宴会場では、新郎新婦、ゲスト達がポカンとその光景を眺めている。
すると、赤いエプロン姿の男性が大きなザルに入った餅米と水が入った2個の容器をワゴンで運んで来た。
「わっ、あの人、野口シェフですか?」
軽米は、振り向いて柚花に確認した。
「そうなの。
向こうから、手伝わせてくれって。
軽米さんがカレンダホテルCMの共演者だから、お祝いの代わりだそうです。
ただの、目立ちたがり屋でしょうけど」
モニターの映像は、四角い機械を映し出していた。
「わしが、嫁ぐ孫の為に何かしてやりたくて、餅つきをさせてほしいと頼みました。
わしらは、まだまだ若いつもりなんですがね」
軽米の祖父が話し、後を和希の祖父が引き継ぎ話す。
「高齢を理由に、周囲から心配をされてしまい、不本意ながら、この餅つき機で餅を作ることに致しました。
皆様、どうかお許しください」
祖父達が話している間に、野口が準備をする。
「お爺様……私の身体を心配して、代わりに餅つきをして下さるのね……。
ありがと……ううぅ」
「アヤ、目を閉じて……」
和希は、涙する軽米の目元をそっと白い布で拭ってあげた。
おお前沢さん、なんて優しい人なんだろう!
などと、柚花でさえ感動するのだから、軽米も照れながら、感激した様子だ。
「和希さん、ありがとう……。
って、えっ?
もしかして、これウエディンググローブ?」
「そう、手袋だよ。それなら拭けると思ってさ」
広げて見たら、白い手袋がファンデーションで少し汚れていた。
「持って歩くだけだし、そんな汚れなんて他から見えないよ。
それより、始まるみたい」
前沢さん、そのグローブは、諸説あるけれど、花嫁を守る剣の代わりで、神聖なものなんですよ。
でも、まあ、これも軽米さんを守っている内に入るのかな?あっ、始まった。
モニターの映像は、祖父達がそれぞれ餅つき機の中に水を入れて、野口が釜をセットしているところになった。
セットが完了すると、野口のアップになり話し出す。
「これからおふたりに、水を切った餅米をこの中に入れて頂きます。
では、どうぞ」
「はっ、そーれ」「うんっ、どっこい」
思い思いのかけ声と共に、重い大きなザルを2人で運び、何とか釜の中へ餅米を投入した。
ザルに残った餅米は、野口が丁寧に取り釜の中へと入れた。
「それでは蓋を閉めて、このボタンを押して下さい。どうぞ」
祖父達が蓋を閉め、スイッチを押すと、餅つき機が動き始めた。
祖父達は、腰を伸ばし満足そうな顔をする。
「カズ、協力してくれてありがとう。
孫を、どうかどうか宜しく頼みます。
困ったら、助けてやってほしい」
「わしらの孫だ、協力して当たり前さ。
シゲ、彩香さんは、わしが大事にするから安心しろよ」
祖父達の映像を流していると、野口が割り込み、話し始める。
「只今、餅つき機は、蒸し作業をしておりまして、次にこね作業をしたのち、お餅が出来き上がります。
そのあとは、カレンダホテル 調理スタッフにお任せ下さい。
では、会場にお返しします」
という映像で終了したから、和希はホッとし、軽米は再び涙した。
「これで拭く?」
和希がウエディンググローブを差し出したから、軽米は静かに拒否をしたところで、司会者がアナウンスする。
「皆様、お伝えしませんでしたが、中継は生ではございません。
実は、もうお餅が出来上がっております。
さあ、登場して頂きましょう!」
軽快な曲と共に、スタッフ用の扉から登場したのは、もちろん祖父達だ。
その後ろから、複数の籐籠が載ったワゴンが運ばれて来た。
籐籠の中には、小分けにされた餅が入っている。
祖父達が、司会者に促され自席へ戻るのを見届け、柚花は詫びる。
「前沢さん、軽米さん、黙っていてごめんなさい。
軽米さんの体調を考えて、ブライダルチームで餅つきをする計画だったけれど、変更になったから、この際、サプライズにしようということに。
ここからは、プラン通りですから」
「いえ、私の祖父が無理を言ったようで、すみません。
だけど、嬉しかったです」
「俺も嬉しかったです。
ありがとうございました」
「とても素敵なお爺さま方ですね。
こちらこそ、ご協力に感謝しております。
それで、これからキャンドルサービスの代わりの、お餅サービスですが、軽米さん出来そうですか?」
軽米は、一瞬で顔が硬ったが、すぐに笑顔を作った。
「大丈夫です。
気分は良くなりました。
あっ、そうだ、忘れていたんですが。
実家から、土と水は届いていますよね?」
あっ、やっぱ確認するよね。
聞かれたくなかったよ。
「はい」
もう、顔が引き攣るぅ。
実は、カレンダホテルの土でございます、なんて本人にだって言えないわ。
どうしよう。
「和希さん、私の実家の土は、他所から運んできたもので赤茶色なの」
えっ、赤茶色?
ヤバい、ここの土は黄褐色だ!
柚花が衝撃を受けていると、インカムから倉田チーフの声がした。
「西崎さん、西崎さん、何をしているの?
早く、スタンバイしなさい」
「西崎、はいっ、了解です」
…………………
いけない、今は、お餅サービスに集中しないと。
軽米さんの体調が、少しは良くなったみたいだけど、ゲストとの会話は出来るかしら?
「西崎さん、そんな心配顔をしなくても、私、大丈夫です。うっぷ。
野村さん、お餅ワゴン運びを宜しくお願いします」
今から、軽米と和希が腕を組んで歩き、各テーブルに先程のお餅が入った籐籠を置いていくのだ。
和希の友人席には、もちろん智也と匠海もいる。
ニヤニヤしている友人達の前で、和希は恥ずかしそうに挨拶をする。
「何だよ、笑うなよ、もう。
えー皆様、本日は私達の為に、ありがとうございます。
籠の中に、小さな丸餅2個が入った袋が人数分あるので、お受け取り下さい」
「はーい」
「おお、お前ら息が合っているじゃないか、楽しんでくれているのかな?」
「はーい、ワッハッハッ」
中、高、大学時代の友人達は、もう仲良くなり、お酒も進み盛り上がっているようだ。
「和希、ドレス色当てクイズはやらないんだな。
やっていたら、俺、白色って当ててたぞ。賞品をくれよ」
「わかった智也、餅をやる!はっはっは」
普段、そんなに飲まない匠海も、飲んでいるらしく、2人に話しかける。
「和希、おめでとう!軽米さん、いや、奥さんもおめでとうございます。
この僕が、君たちの仲の良さをしっかりと撮ってあげましたから!
なんか、妬けるなぁ、ホント羨ましい、
ほーら、見てみろ、バーン」
「あっ、コラっ、恥ずいだろう。
盗撮はやめろよぉ」
匠海が見せたのは、和希が軽米の涙をウエディンググローブで拭いている画像だった。
「いいなぁ、仲が良くてぇ、ホント羨ましいな、2人とも、幸せになってくれ」
「うん、匠海ありがとうなっ!
皆んなも、ありがとう!
じゃあ、またあとで」
和希が他のテーブルでも、隣にいる軽米を気遣い、ゲストとの会話を一手に引き受けていたことを、柚花は分かっている。
高砂席へ戻ると、言わずにはいられなかった。
「軽米さん、前沢さんと出逢えて良かったね」
「はい、これも折原さんと、西……いえ柚花さんのお陰です。
ねっ、和希さん?」
「そうそう、その通り!
匠海には気の毒だったけど、俺も出逢えたことに感謝しているんだ」
「まあ、そういう私も智也さんと出逢っちゃったから、あははは」
3人で談笑している中、柚花の耳に覚えのある声が聞こえてきた。
「に、し、ざ、き、さん応答しなさい!」
「あっ、はい、倉田チーフ、西崎です。
はい、スタンバイします」
ああ、セレモニーのお時間です。
…………………
「皆様、これより水合わせの儀及び植樹の儀を行います」
水合わせの儀とは言葉そのままに、新郎新婦の実家の水を合わせる儀式で、内容は様々だ。
植樹の儀も言葉そのままに、苗木を植える儀式だが、こちらもやり方は様々にある。
今回は披露宴前に、予めゲストに土を盛ってもらい、仕上げに、互いの実家から持ち寄った土を盛り、最後に合わせた水をかける儀式となる。
「皆様、ステージ前をご覧下さい。
こちらにございますのは、皆様に御協力頂いた、鉢植えのレモンの木です。
通常、レモンの木には、棘がございますが、成長するにつれて棘が減っていく品種だそうです。
こちらは、苗木になって2年目。
高さは、70センチ位でしょうか。
只今より仕上げの作業を、新郎新婦、ご両親方にして頂きます」
司会者が説明をすると、円形で大きな深めの容器が運ばれてきた。
わっ、始まる!
この容器に、軽米家と前沢家の土を入れて混ぜるのよね。
あーあ、偽物の土だと気づかれちゃう。
軽米さんごめんね、言えなかったの。
柚花が困り顔をしていると、ステージ前に出て来た軽米母と目が合った。
すると、にっこり笑顔で会釈をされたから柚花も返すと、軽米母は帯留め辺りでさり気なくVサインをしたのだ。
うん?ありがとうの意味かしら?
「こちらに、2つのガラスのバケツがございます。
無印の方が新郎前沢家のもの、ハートマークの方が新婦軽米家のものです。
比べて見ますと、色が違いますね。
前沢家の方は黒っぽい土で、軽米家の方は赤茶色の土ですね。
さあ、和希さん彩香さん、土を容器の中へ入れて、シャベルで混ぜて下さい」
えっ?
軽米家の土が赤茶色?黄褐色じゃなくて?
えっ、何で?
そっか、家政婦さんが持って来てくれたのか!
もしかして、倉田チーフが言いかけたのって、持ってきてくれたと伝えたかったのかしら。
とにかく、間に合って良かったわ。
考え事をしている間に、セレモニーは進んでいた。
「……よく混ざりましたね。
これで、ご両家の絆が一層深まりました。
それでは、ご両家のお父様、お母様、シャベルで植木鉢の中へ土をお入れ下さい」
両家の両親は、子の幸せを願い土を盛っていく。
「前沢さん、どうか、どうか、娘を宜しくお願いします」
軽米の両親が、深々とお辞儀をし、頼む姿を見て軽米は涙ぐむ。
「私のために、あんなに頭を下げて、お願いをしてくれるなんて……。
初めて見た……。うぅぅ」
「ごめんね、軽米さん、泣くのはもう少し我慢して……。
まだ、水合わせの儀があるから……」
柚花も、もらい泣きしそうなのを我慢して言うと、和希が優しく声をかける。
「そうだよアヤ、もう少し我慢して、ほら涙を拭こう……」
言いながら、白い布で頬を拭ってあげた。
「……あ、ありがとう、それ、アレよね。でも……うれしい」
司会者は、軽米が落ち着いたのを見て進行する。
「これより、水合わせの儀を行います。
土と同様に、ご両家からお水をお持ち頂きました。
この無印のピッチャーには、前沢家のお水が。
ハートマークのピッチャーには、軽米家のお水が入っています。
それでは、ひとつのジョウロにお水を入れて頂きましょう」
2人は、見つめ合うとピッチャーを持ち、ゆっくりとジョウロへ水を注いだ。
「はい、ジョウロの中でご両家のお水が合わさりました。
混ざり合い、それぞれを分ける事は、もうできません。
新たなお水の誕生です。
これまで、違う環境で育ってきたお2人ですが、このお水の様にお互いの環境に慣れ親しみ、新たな環境、家庭を築いていけますように。
そんな願いを込めて、このお水をレモンの木へ掛けて頂きましょう」
泣き顔の軽米と笑顔の和希がレモンの木に水をあげると、盛大に拍手が起こった。
軽米さん、貴女の未来がずっと明るいものでありますように。
祈りながら、柚花も拍手をする。
……………
ステージの近くで写真を撮っていた匠海と智也も、力一杯拍手をしていた。
「なあ、智也。
和希、めちゃくちゃ嬉しそうだな。
あの2人、ずっと仲良く暮らしてほしいよ」
「うん、そうだね。
ずっと一緒にいてもらいたい。
……で、匠海の心の傷は、癒えたのか?」
「何だよ智也、いきなりだな」
「ごめん、ずっと気になっていたから」
「うーん、まあ、癒えたかな。
智也、心配してくれてありがとう。
……そのうち、会わせるよ」
「えっ、マジ?
いつ会わせてくれる?」
「は?そのうちだよ。
ほら智也、席に戻るよ。
あ、そうだ、何で和希は、植樹にレモンの木を選んだのかな?」
「ああ軽米さんが、食べられる果物がいい、酸っぱい物がいいって言うから、俺がレモンにしたら?って言ったんだ。
少し棘が気になるけど、白い可愛い花も咲くから、匠海もどうかな?」
「おい、君、ここで商売はやめなさい。
さっ、料理を食べよう」
……………
こうして和やかに時は過ぎ、無事に披露宴は終了した。
ブライズルームに戻り、軽米はドレスを脱ぐと、トイレに駆け込んだ。
「あ、出て来た。
軽米さん、大丈夫?
ずっと吐き気と戦っていたんでしょ?
お疲れ様でした」
「すみません、気が抜けたら我慢が出来なくなって。
西崎さん、松本さん、吉田さん、お世話になり有り難うございました。
スッキリとしたら、すっごくお腹が空きました。
あー!鯛茶漬け、食べれば良かったぁ」
軽米が鏡の前に座り悔いていると、髪を解いていた松本が鏡を覗き込む。
「食べられなかったのは、残念だったでしょうけど、悪阻の中、無事に済んだだけでも良しとしましょうね」
「本当そうですよ。
私も松本さんも心配で、覗きに行きましたよ。
そしたら、前沢様が軽米さんの涙を拭いてあげているところで……。
もう、羨ましくて!
軽米さんは、幸せ者ですよ」
和希は着替えが済み、先にソファで休んでいるため、この場にはいない。
「はい、優しいです。
家事も出来るし、顔も良いし、背も高いし、完璧な人です。
あ、のろけて、ごめんなさい」
「まっ、軽米さん、言ってくれますね。一体、どこで見つけてきたんですか?」
「えっ、吉田さんも確かあの日にいましたよね?
あの船上結婚式の時です。
西崎、いえ、丸山さんが身代わり花嫁をした日、その新郎のお友達が前沢さんだったんです」
そう、私と軽米さんの運命が動き出したのは、あの日の出逢いがあったから。
全ては、和希さんと前沢さんが、船の中にある、ブライズルームを訪ねて来た時から始まった。
「コン、コン」
そうそう、こんな風に訪ねて来たのよね。
柚花は、ドアを開けて驚いた。
思い出に浸っていたら、智也と匠海がやって来たからだ。
「ごめん柚花、そろそろ和希の着替えが終わると思って、様子を見に来ちゃった」
智也の声に気づいた和希は、2人を招き入れた。
「和希、ビックニュースがあるぞ!
匠海が近いうち、なんと、彼女を紹介してくれるって!
いやぁ、今日はめでたい、めでたいな」
「えっ、智也違うぞ、そのうちな、って言っただろう?」
「へえ、ホントだ、ビックニュースだよ。
そっかそっか、立ち直ってくれて良かったよ。
俺ら、これでも心配してたんだぞ。
良かったよー、おめでとう」
和希は、嬉しさのあまり匠海の両手を握って上下に振る。
「ちょ、ちょっと、何でおめでとうなんだよ。
それを言うのは、まだまだ先だろう?」
「わかった、わかった。
話しはロビーで聞くから。
ちょっと待って、うちのワイフに言ってくるから」
軽米の所から戻ってきた和希を見て、智也と匠海はニヤニヤ笑いが止まらない。
「何だよ、ほら2人共、早くロビーに行くぞ!」
真っ赤な顔の和希は、2人を連れて出て行ったが、廊下から声が聞こえてくる。
「はっはっは、うちのワイフだってぇ。
和希がぁ、ワイフなんて言ってるぅ。
智也も聞いただろう?
ワイフだってぇ……」
あーあ、あんなに大声で話すなんて、たっ君たら、相当アルコールを飲んだのね。
……聞こえてきちゃったけど、たっ君に結婚を意識する女性が現れたという事かな?
それなら、良かった。
以前の私は、偽妻を演じてから、たっ君に対して仲間意識が芽生え、勝手に同志と思っていたし。
もしかしたら、別の感情が微かにあったか、よくは分からなかったけれど。
私が西崎智也さんと出逢えたのは、紛れもなく、たっ君のおかげだから、貴方にも、誰かと生きてもらいたいと思っていたの。
あるわけ無いでしょうけど、もしもカレンダホテルで婚礼式をするのなら、担当は、もちろん私にお任せ下さい。
心よりお待ちしております。
完
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