奴隷少女は騎士となる

灰色の街。

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日常

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騎士団に入って何週間か過ぎ、ようやくこの生活にもなれてきた。
今日は午前は訓練で、午後に作戦立案の練習の日だ。
ちなみに訓練は、新人騎士のみ特例で、班をごちゃ混ぜで訓練する。

早速訓練場に向かうと、もう何人かの人達が集まっていた。
訓練は、新人騎士とそうでない騎士で訓練内容が異なる。
当然と言えば当然だが、早くベテランになりたいものだ。

「整列!」

いつの間にか全員集まっていたようで、整列の掛声がかけられる。
慌てて列にならび、気を付けの姿勢をとる。

「今日はいつも通り、3分間ペアと模擬戦をした後、この訓練場を10周する。模擬戦で体力を使いすぎないように!では、解散」

私のペアはカリナン。身分は男爵だが、身分関係なしに接してくれる人だ。班は第3班に所属しているようだ。

「今日も宜しくね。ライ」

「こちらこそ、宜しくお願いします」

少し離れて向き合うと、カリナンの雰囲気が変わった。
それを見て、私も自分の鎌を構える。

しばらく構えていると、不意にカリナンが動き出した。

勢いよくこちらに向かってくると、剣で攻撃を繰り出す。
右、左、右、右、上。
攻撃に合わせて防御していく。
しばらく防御していると疲れたのか、攻撃が緩む。
そこを逃さず、カリナンの懐に潜り込み、隠していた短剣をカリナンの首に当てる。

「勝ちはもらいました」

これで152戦中、120勝24負8引き分けか。

「負けたあああ!」

悔しがっているが、カリナンが弱いわけではない。
ただ、カリナンの戦い方が、私の戦い方と相性が最高なだけだ。むしろカリナンは新人騎士の中では上位5番以内には入れるだろう。

それにカリナンの適正武器は薙刀。本来リーチが長い武器が得意なところをリーチの短い武器でやっているのだから、当然の結果と言える。

後は、カリナンの考え方が、かなり力業なのもある。私みたいに頭脳戦が得意な人からすると、カリナンみたいな人の思考回路というのは非常に読みやすい。

圧倒的な力と強さを持っている中距離戦が得意なカリナンと、圧倒的魔術と頭脳を上手く使って戦う近距離·中距離戦が得意な私。

ダッグを組むと負け知らずな私達は、所属している班は違うものの、お互いの班の班長の同意の元、相棒として日々訓練している。

団長達はこの事を読んで最初、私達をペアにしたのかな。
審議は確かではないが、私達をペアにした判断はすごいと思う。

そんなことを考えていると、あっという間にランニングも終わり、昼食の時間になった。

昼食はサンドウィッチを食べた。相変わらず美味しい。

この調子で午後も頑張ろう
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