華燭の城

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 一瞬の空白の後、戸惑いながらもシュリがゆっくりと自らの脚を開く。
 ラウはその脚間に入り、そっとシュリのモノを手に取り顔を寄せた。
 そしてガルシアに奉仕した時と同じように、小さく口を開け、シュリの先端に舌をつける。

「んっ……」

 座らされているシュリには全てが見えていた。
 自分の脚間に顔を埋め、ましてそれを舐めようとしている男がいる。
 恥かしさで直視できず、思わず目を伏せた。

「シュリ様、目を開けて。見て覚えるのです」

 静かな声に、シュリは仕方なくまた目を開ける。
 
 ラウはそのまま、手に取ったシュリの根元から順に舌を這わせ始めた。
 ゆっくりと、そして丁寧に舐め上げる温かく湿る柔らかい舌。
 そのあだめく感覚が自身のモノを研ぎ澄ましていく。

 先端まで這い上がった舌先が先の穴を割り探ると、
「ぁ……」
 シュリは思わず声を上げた。

 それは何度も、丁寧に繰り返された。
 その度にラウの舌はシュリを翻弄する。

「……ぁ……ぁっ……んっ……」

 羞恥より優しい快感に支配され、時折ピクンと跳ねるシュリの反応を見ながら、ラウの舌は這い続けた。
 シュリの息遣いが早くなると、ラウはその口にシュリを咥え込む。

「……くっ……!」

 口内の温かな粘膜が、自身の全てを包み込んでいた。
 小さな声で喘ぎ、シーツを握り締めるシュリの指に、ラウの空いた右手が添えられる。

 そのままラウは動き続けた。
 自分の喉の奥の、一番柔らかな場所でシュリのモノを擦り上げ、舌はゆっくりと絡みつくように動いていた。
 唇が先端の穴を押し広げ、強く吸い上げる。

 シュリのほんのわずかな声の変化も、小さく跳ねる体の動きも、握られる指も、何一つ見落とす事なく、ラウは一番敏感な部分を探り当て、そこを執拗なまでに責め上げた。
  
「ぁ……! ……ラ……ウ……そこ……ぁあ……。
 ……だめだ…………。
 やめ……て……」

 思わず後ろへ引いてしまうシュリの腰をラウの左腕が抱き、引き寄せる。
 指と指を絡ませたまま、小さく首を振り懇願するシュリの声を聞きながら、ラウはその動きを早めた。

「……んっ……!
 だめだ、ラウ……口を離せ……。
 それ以上は……やめ……もう……! 
 …………っ……!
 ……ぁぁあっ……!」

 絡めた指に力が入り、天を仰ぐと同時に体が仰け反り、シュリのモノがピクンと跳ねた。
 ラウは手を握ったまま、肩で息をするシュリを上目に見ながら、その口内に吐き出されたばかりの精を、コクリと喉の奥へ流し込む。
 そしてまたゆっくりと、周囲に溢れた粘液を舌で舐め取っていった。
 
 一連の行為が終わると、ようやくラウはシュリを自らの口から解放した。

「大丈夫ですか? シュリ様」

 いつもと何も変わらない静かな声。
 その声に、まだ整わない息の中で、シュリが目を閉じたまま小さく首を振った。

 しばらくして息が整い始めると、現実が覆い被さってくる。
 
 これを自分が、するのだと……。
 自分が同じ事を……ガルシアに奉仕するのだ……。

 シュリはラウと絡めた指を解き、拳を握り締めた。

「……ラウ……ここへ……」 

「今日はもうこれぐらいにいたしましょう。
 少し休すまれた方がよろしいかと……。
 傷口が開いてしまいます」

 だがラウの言葉に、シュリは無言で首を振る。

「……わかりました」

 ラウは諦めたように小さく息を吐くと、ベッドから降り、自らその衣服を脱いでいった。
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