4 / 6
そういう目で見ていますがそれが?
そういう目で見ていますがそれが?①
しおりを挟む
やることが多すぎる……。
やはりアシスタントなしでは出来ることが限られる。
俺にしなだれかかる以外にきちんと仕事をこなしてくれるアシスタントが、心から欲しい。
そう思っていた矢先、知人から紹介されたのが株式会社ECFだ。
エンジニア・コンサルティング・ファームが正式名称で、IT企業と聞いていたが。
「いや、コンサルとついてるでしょう? 総合的に見てくれるんだよ。うちにも、不足した人材を一時的に派遣してもらったりした。得意分野は、システム関連なんだけど、うちみたいな零細って、人材が不足することも多いじゃん?咄嗟の時には助けてくれるよ。」
ECFの仕事を請けたことはあるけれど、そんな事までしているとは思わなかった。
名刺をもとに正直、藁にもすがる思いで、当時の担当者に連絡をしてみる。
『ああ、やってますよ? 派遣』
つるりと帰ってきた回答。
『本業ではないから、大きな声では言っていないんです。本当に取引のある企業さんだけ。まあ、御社とはお付き合いもありますし、大丈夫でしょう。担当に行かせますね』
と彼が言ってから、その日のうちに連絡が来て、トントン拍子で進んだ派遣だ。
「社長さんとの相性もありますからね、面談をしてから派遣を決めましょう。」
そんなに早く話が進むのならもっと早く連絡すれば良かったと思っていて、そして会社に来た女性はワンピースにジャケットで、髪をくるりとまとめた、きりっとした女性だったのだ。
背筋がまっすぐで、きりっとしているのに、笑顔はふんわり優しい。
見た目は言うことはない。
今回問題なのは、仕事、だ。
派遣元からは、彼女は何件も派遣をこなしているベテランであるし、どの派遣先でも、非常に好評な人なので、安心してほしい、と言われたけれど。
「うちはちょっと特殊で、普段はあまり人はいなくて……」
「プロジェクトがあると不在になるんですね。」
そうか……そもそも関連先だから、この業界での事情には詳しい。
お願いしたいのは、これこれこれ……と仕事を渡すと、察しよく手際もよく、片付けていってくれる。
正直、感動した。
これが、プロ派遣ってやつか。
手際も察しの良さも一流で、あれは……と思うと、すでにまとめた資料をサッと出してくれたりする。
「よく、分かるね」
彼女は首を傾げた。
「お仕事の流れからして、そろそろ必要かと思いましたので」
3ヶ月と言わず、ずっといて欲しい。
自分の会社はいわゆる大手ITの下請けのような立場であるものの、ありがたいことに、元請けはそれなりの一流企業であったりする。
そこへ下請けの立場でありながら、プロジェクトがあれば、その会社の社内にデスクを用意してもらえるのだから、気を使う立場ではあるのだ。
今日は新規のプロジェクトの打ち合わせのために、外出して戻ってきたところだった。
やはりアシスタントなしでは出来ることが限られる。
俺にしなだれかかる以外にきちんと仕事をこなしてくれるアシスタントが、心から欲しい。
そう思っていた矢先、知人から紹介されたのが株式会社ECFだ。
エンジニア・コンサルティング・ファームが正式名称で、IT企業と聞いていたが。
「いや、コンサルとついてるでしょう? 総合的に見てくれるんだよ。うちにも、不足した人材を一時的に派遣してもらったりした。得意分野は、システム関連なんだけど、うちみたいな零細って、人材が不足することも多いじゃん?咄嗟の時には助けてくれるよ。」
ECFの仕事を請けたことはあるけれど、そんな事までしているとは思わなかった。
名刺をもとに正直、藁にもすがる思いで、当時の担当者に連絡をしてみる。
『ああ、やってますよ? 派遣』
つるりと帰ってきた回答。
『本業ではないから、大きな声では言っていないんです。本当に取引のある企業さんだけ。まあ、御社とはお付き合いもありますし、大丈夫でしょう。担当に行かせますね』
と彼が言ってから、その日のうちに連絡が来て、トントン拍子で進んだ派遣だ。
「社長さんとの相性もありますからね、面談をしてから派遣を決めましょう。」
そんなに早く話が進むのならもっと早く連絡すれば良かったと思っていて、そして会社に来た女性はワンピースにジャケットで、髪をくるりとまとめた、きりっとした女性だったのだ。
背筋がまっすぐで、きりっとしているのに、笑顔はふんわり優しい。
見た目は言うことはない。
今回問題なのは、仕事、だ。
派遣元からは、彼女は何件も派遣をこなしているベテランであるし、どの派遣先でも、非常に好評な人なので、安心してほしい、と言われたけれど。
「うちはちょっと特殊で、普段はあまり人はいなくて……」
「プロジェクトがあると不在になるんですね。」
そうか……そもそも関連先だから、この業界での事情には詳しい。
お願いしたいのは、これこれこれ……と仕事を渡すと、察しよく手際もよく、片付けていってくれる。
正直、感動した。
これが、プロ派遣ってやつか。
手際も察しの良さも一流で、あれは……と思うと、すでにまとめた資料をサッと出してくれたりする。
「よく、分かるね」
彼女は首を傾げた。
「お仕事の流れからして、そろそろ必要かと思いましたので」
3ヶ月と言わず、ずっといて欲しい。
自分の会社はいわゆる大手ITの下請けのような立場であるものの、ありがたいことに、元請けはそれなりの一流企業であったりする。
そこへ下請けの立場でありながら、プロジェクトがあれば、その会社の社内にデスクを用意してもらえるのだから、気を使う立場ではあるのだ。
今日は新規のプロジェクトの打ち合わせのために、外出して戻ってきたところだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
114
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる