ベノムリップス

ど三一

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不思議な同居編

第27話 その唇に罪はあるか

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ベンガルはニスの白いワンピースに袋を被せて、そのまた上にワンピースが覆われるカバーを掛けてチャックを閉めた。カバーの下には組み合わせると一枚板になるプレートが入っており、畳む事で付いてしまう皺を回避する事ができる。

「それでは借り受けますね、おねえさん。預かってる途中、このワンピースを着たくなったら店に来てください。あたしに会いに来ても良いですよ?」
「うん…」

暑さで疲れてしまったと床に座っているニスの膝に倒れ込み、甘えるように膝を掴んでいた。それにギャリアーは苦笑いをして、グンカは本当かと疑う。ユンは嘘と見破ったが、指摘はしない。

「大丈夫……?」

ニスの心配する言葉に、もうちょっとと言って返すベンガル。彼女の要求は婿候補のギャリアーにも向いた。

「お婿さんにも頭撫でて貰いたいです」
「撫でるのは別に良いが、婿はな……」

テーブルの側に座っていたギャリアーが床に尻をつきながらニスとベンガルの近くに移動する。ニスは頭を撫でていた手を引くと、代わりにギャリアーの無骨な掌が押し当てられた。ぽんぽんと優しく指先を弾ませて、甘えたいベンガルを甘やかしてやる。年相応に見られる事の少ない彼女は、家族以外に中々甘やかされることがない。
気に入った2人に甘やかされて、ベンガルも満足だ。

「……流石お婿さん。撫で撫でだけでも嬉しいのに、ぽんぽんまで…しかもスマート…これは15歳のあたしやママの心を掴んじゃいますね」
「その割にはニスの手を離さないな?」

引いたニスの手を握りながら甘やかしを受けていた。

「やだお婿さん。おねえさんに嫉妬しないで」
「ね、何故ギャリアーさんが、貴女のお婿さんになるのかしら~?」

ソファにグンカと共に座っていたユンが、先程から一貫してギャリアーを婿と呼ぶ理由を聞く。ベンガルはユンに視線を向けると、その大きな手でギャリアーの手を握った。

「ママがギャリアーさんに、あたしのお婿さんになってくれるよう頼んだのです。お婿さんは未成年はダメだと言っていたので、大人になるまで健全なお付き合いをしなさいと、ママが言ってました」
「隊長~?これっていいんですか~?未成年ですよ~?」

ユンがグンカの制服を引っ張って、暗に補導しろと言っている。グンカは身体を傾けながら、ねえねえと3人を指差すユンに、隊長としての発言を迫られる。

「お、親が認めた仲で、身体的な接触の無い、かつ健全な付き合いならば、許可されて」
「あの子ギャリアーさんの手触ってますよ~?その決まりなら引き剥がして補導しないと~!」

グンカが言い切る前に発言を被せて補導すべきだと主張したユンは、ギャリアーとベンガルの繋がれた手を離した。

「はい補導~」
「お婿さんと引き離されてしまいました。おねえさんの膝に寝転がっていなかったら寂しくて泣いちゃうとこでした」

大袈裟に振る舞うベンガルに、ギャリアーは困った笑みを浮かべる。

「そろそろお暇しましょうか~。貴女もお家に帰るんでしょ~?」
「はい。実はワンピースが気になって仕方ありません」
「送っていくわ~」
「まだ明るい時間なのに送迎とは、あたしをお婿さんから確実に引き剥がすつもりですね?警備隊のおねえさん」
「まだ補導中だからね~?ちょっとだけお説教とお行儀について話そうかしら~」
「想い合う2人に立ちはだかるつもりですね?お婿さんもおねえさんもあげません」
「貴女のお姉さんにも~」
「あっそれは困ります」

ベンガルは慌ててニスの膝から頭を上げて身体を起こす。ユンが隣に座りなさいと床を叩くと、ベンガルは大人しく指定された場所に正座した。

「警備隊に補導されたなんて知られたら、おねえちゃんに、ママにパパに、社員の皆さんに説教されちゃいます。あたしを甘やかしてくれなくなっちゃいますので、何卒ご容赦を…」
「ちゃあんと素直にお説教を聞く事、いいわね~?」

はい、とベンガルが返事をするとユンが立ち上がった。

「それじゃあお邪魔しました~」
「お婿さんにおねえさん、おにいさん、またお店に会いに来てくださいね。さよならです」
「ああ…気を付けて」

ベンガルは中腰になりながらユンの後を大人しく着いて行った。部屋にはいつもの3人が残り、グンカがベンガルとの関係を聞く。

「あの少女と婚約しているのか」
「してない。あの子のお母さんが俺に嫁にしてやってくれって世間話の様に言うんだよ。娘の意思もあるだろって躱してたんだが、本人があの感じだとは…」
「大人になったら、結婚するの…?」

ニスの質問に首を振る。

「いやぁ~…チャムと同い年だぞ?子どもにしか見えないよ」
「成人したらと言っていたではないか」
「成人しても自分にとって子どものイメージだった奴は子どものままだ、俺にとっては。結婚……ううん~?」

ギャリアーの中でベンガルとの結婚は、受け入れるには難しい問題の様であった。

「それに…オリゾンの期待には応えられそうにないしな…」

ボソっと言った言葉は、2人には内容を把握できる程聞こえていなかった。ギャリアーはニスに話を振る。

「ベンガルが随分懐いてたみたいだが、何かあったのか?」
「さあ…でも、ワンピースを貸す代わりにこれを貰って、髪も整えて貰ったの」

ニスがスカーフが編み込まれた三つ編みを見せる。
時間が経っても編み込みは綺麗に整えられたままだ。

ギャリアーは手を伸ばしてニスの髪に触れた。グンカの眉がピクと動く。

「似合ってる、可愛いよ。こういう使い方もあるんだな」
「難しそうだけどね…」

ギャリアーとニスは髪についてあれこれと話し合っている。髪飾りの下の結び目を見たり、ニスの後頭部を見て編み始めが綺麗な理由を探したり。その間グンカはニスに繋がる手枷を弄って、2人の様子をソファから見下ろしている。

「解くときにどう編み込んでるのか見せてくれ。ここまで綺麗には出来ないかもしれないが、編んでやるよ」
「うん…」
「それじゃあ俺は一旦工房に戻る。畑の水やり頼んだ」

ギャリアーが居なくなると部屋にはニスとグンカ2人だけとなった。ニスは立ち上がりギャリアーの麦わら帽子を被って、グンカに水やりに行ってくると言う。

「…わかった」

グンカも帽子を被りなおしてソファを立つ。
手枷は嵌められたまま、一緒に行くという意味だとニスは理解した。

港町リリナグの暖かい気候は、朝にたっぷりと水をやっても夕方には湿った土を乾かしてしまう。ニスが片手で細かい雑草を抜き、グンカが水をかけている途中。

「貴様は先ほど、家に帰ったらと言ったな?」
「?」
「服屋での事だ」
「……ええ、覚えているわ」

リリナグ・リリィでの一場面。
ニスの疑いを晴らすための、グンカへの証明を求めた。

「…今夜までに判断する」
「何故?今じゃないの」
「…タイミングは私が決める。何か不審な点が無いか、夜にかけて監視をする。それでもし、貴様自身に危険はないと判断されたら…この枷を外そう。自由に町を歩くがいい」
「いいの…?」
「…無害ならばな」

ニスはグンカを見上げる。普段は隠れている目元が帽子の影の下、薄ぼんやり見えた。ジャージャーとジョウロの先の複数の穴から、水が分かれて畑を潤す。苗は伸び始め支柱に絡みついている。

「よし…これで良いだろう。また明日も快晴の予想だ、早朝水をやらねばな」

グンカは満足そうに土の色が変わった畑を見下ろす。日に日に成長を見て取れるのが楽しくもある。

(中央に送っていた血液情報と、口紅のサンプルを調査した結果がそろそろ届くと連絡があった。それを待ち、結果を把握した上で解放するか、今一度詰所に連行するか決めれば良い、それが最善。しかし…今夜にしてしまった合理的な理由が見つからん…)

もし、ニスに無害の判断を下したならば、自分はこの家にいる理由がなくなる。

居ても明日の朝までであろうとグンカは考えていた。

それはニスも思っていたようで、手枷の跡が付いた手首を摩りながら、グンカが居なくなる生活を想像する。監視がいなくなり、きっとニスの探している物を調べ易くはなるだろう。しかし、ニスには探し物以外にも知りたい事があった。その為、町の警備を請け負い、罪を犯したものを捕まえる権限を持つグンカが近くに居る事は、有利になる面もある。

(……残る理由は、無いかしら。情、と言っていたけれど…。…)

その言葉がニスの意識の端に引っ掛かっている。

ニスは獣の指輪と製作者を探している。その二つの情報が揃えば、後一つの目的を果たし、ニスのこの世への未練は無くなる。

両者ともに思惑を抱えながら、3人で作り上げた成果、畑を見下ろして居る。有実を見る事無くこの家を去る、それは寂しいかも知れないと、2人は思った。

「……」
「夕飯の献立を決めねば。確かチャムがレシピを置いて行ったらしいな」
「……お肉のレシピ」
「何肉だ?」
「羊」

2人は互いに共同生活の終わりの気配を感じ取りながら、変わらぬ日常の会話をする。少なくとも明日の朝までは。


グンカは夜が来るまで、ニスの様子を注意深く観察していた。大根を切ろうとしている時に、親指が包丁の下にはみ出していたり、塩をストックしておく器に、塩を足そうとして少しだけ溢したり、いつもならばしないミスが多かった。その都度注意して、親指の位置を変えさせたり、溢した分を片付けたり甲斐甲斐しく世話をする。

「今日は何だ?ニスの助手の日か?」

その様子を見たギャリアーが、揶揄うようにグンカに聞く。グンカは目の前にあるボトルを手に取り肉にかけた。

「…助手でも何でも構わんが、怪我はしないように気を付けろ」
「珍しく…塩かけてる」
「本当だ…いつも醤油かけなきゃ落ち着かないって言ってんのに…」
「?……ッ!」

指摘されて塩が入った入れ物を傾けていたことに気付く。白い結晶が肉に薄く積もっている。肉はそれぞれあと一切れずつ。3人とも美味しいものは最後に一口残しておく主義だ。

「塩っぱそう……少し貰う」
「俺も」
(塩を払えば良いのだが…)

2人は口を付けていない自分の肉を、グンカの肉に付けて、3人一緒に白くなった肉を口に入れる。

「塩っぱいなぁ~」
「水、水…」
「塩辛い…私が持ってくるから、お前達は座っていろ」

グンカは3人のコップに水を注いで、ふっと口元が緩む。警備隊の長として張り詰めていた気が、ここに住む様になって緩んでいるのを自覚していた。この暮らしに安らぎを見出している。

(そう思うと、惜しい気はする)


寝る支度をして、ギャリアーから寝息が聞こえてきた頃、ニスとグンカは背中合わせで目を開いていた。

「…起きているか?」
「…ええ」

寝静まった後は月明かりのみを頼りにしていたギャリアーの部屋。今宵の空は月が翳り、互いの衣擦れの音で、相手が起き上がったことを確認した。

ぼんやりとしか姿は見えずとも近くに居るのはわかっている。手枷を引くと繋がる相手がいて、其方からも己の手首を引く。

「……」
「……この暗闇の中でするの?」
「……仕方あるまい」
「……そう」

グンカは手枷を辿ってニスの手を探す。

(…もう少しか?……こんなに長かったか?……!…)

枷の中程を過ぎた所で指先に肌が触れた。少し冷たいニスの指が掌に当たっていた。

「…もう少し、近づくぞ」

冷たい指先を掌に包んで掬う。近づくという言葉を自分への指示と捉えたのか、ニスとグンカ双方が前に前にと、にじり寄る。そうすれば衝突するのは明白であり、グンカの足の間に、ニスの両膝が入った。

「……近い、な」
「……」

相手の吐息がかかる距離に、2人は居た。冷たい指先とは違い、生物の暖かな気配がそこにある。グンカが少し前に傾くと、帽子のつばの部分にニスの頭がこつんと当たった。

「取らないの…?」
「…まだ任務中だからな」
「終わったら…?」
「ああ…」

相手の身体の輪郭くらいしか見えない暗闇。触れなければニスの額にこつこつと当たり続け、いつ終えられるかわからない。だがこの暗闇ならば気恥ずかしさはましになるかもしれない、とグンカがニスの顔に手を伸ばした時。厚い雲が流れて、薄布のような雲が三日月を覆う。

「…!」
「……」

暗闇で見えなかった相手の表情が、少しだけ明るみになる。
グンカの目元は制帽のつばで隠れているが、頬と耳は赤い気がした。
ニスに伝わってくる体温も、暖かい。

「……する?」
「……ああ、証明しろ…その唇に害は、ないと…」

ニスの手がグンカの肩に乗り、回された腕はニスの腰を引き寄せる。

「……」
「……」

華奢な女の身体を抱いている、と思った。
薄い寝間着の下の血潮流れる暖かい身体が、昏い目をした女の命の脈動を伝えている。
赤く長い髪の先は少しだけ濡れていて、手の上をさわさわと揺れる。

ニスが熱い吐息を吐く唇に近づいて、制帽のつばに当たらないように顔を傾ける。
グンカは目を開いて、ニスの挙動を見つめる。

(あの男もこの光景を見ていたのか…)

ギャリアーとニスのキスシーンを思い出して、ニスの背を支える手が背中に指を食い込ませて先を急がせる。
ギャリアーは既に就寝している、今宵2人の証明を見ているのは、空に浮かぶ月くらいのもの。
グンカの火照る身体と内心は、触れあっているニスしか知らない。

あと3センチ。

ニスは初めて近距離でグンカの目元を見た。罪を見逃さない鋭い目をしているかと思いきや、その瞳は何故だか揺れていて、ニスの瞳の奥を射抜く。

あと2センチ。

「目……瞑らないの?」
「…お前を、ずっと見ている。それが私の…任務だからな」

あと1センチ、

近付こうとして、僅かに薄く開いた唇先がグンカの唇に軽く当たった。

「ッ」

2人とも唇の感触を感じ取っていた。

「……これは証明キスになる?」
「……ただの事故、だな」

「なら……もう一回……?」
「……ああ」

0距離。

月が再び厚い雲に覆われる。触れ合う2つの唇は、押し当てているだけ。
どのくらいの時間が経過したら証明になるのか、2人は明確な答えを持っていない。
この暗闇では相手の表情から窺うことも出来ない。
だから、続けるしかない。

「ん……」

動いたのはニスだった。
グンカの唇を唇で食む。
グンカは一瞬のうちに身体がカッと熱くなった。
ニスの腰を自分に引き寄せて、自らもニスの唇を挟む。
薄く開いた二人の唇からは熱い吐息が常に漏れて、まだその先があることを示唆している。

「…んっ…む」
「……ん」

お互いに次はどうなるかわかっている。後はどちらが、という話だ。
グンカはニスの身体も自分同様に体温が高まっていると感じる。
それを知ったのは、いつの間にかニスの身体を腕の中にきつく閉じ込めていたから。
ニスの腕もグンカの首に回り、手枷で繋がれた2人の手は互いの背中を自分に引き寄せる。
おずおずと開いた唇から顔をのぞかせた赤い舌は、相手の領域に入る前に同じモノと衝突した。

「は……」
「……んんっ…」

かち合った二枚舌は、嘘など吐きようもないくらい正直に相手を絡め取る。
熱い、熱い。それでも目の前の身体を掻き抱かずにいられない。

リリナグの熱帯夜がそうさせるのか、ニスの毒のある唇が自分の理性を弄んでいるのか、グンカにはわからない。
衣擦れの音がいやに耳に届く。湿った音も。
荒い呼吸が自分のものなのか、ニスのものなのか。
きっと自分のものだろう、と2人は互いに思っていた。

口端から唾液が伝う。
混ざり合ってしまえば誰のものとも知れない。

「はあっ……はあっ……」
「…はあ……」

息を整えている最中も、証明は続けなければならない。海からの温い潮風が満たす空間をフロアに、それよりもっと熱い二枚が踊る。

雲に覆われていた月が、遮るものなく輝いた。

唐突に照らし出される2人の姿。
瞳を潤ませ、苦しそうに眉間に力を入れてリリナグの夜を踊る。
じわりと汗ばむ身体を包む服の中を、海風がからかうように通り抜ける。
ひやりとした感覚が2人の証明を終わらせた。

自然に離れる2人。
だが瞳は見詰め合い、視線は絡み合ったまま。
月明かりに照らされて光る口端から流れる唾液も拭われぬまま。

「……大丈夫か」
「はあ……うん…」

グンカの手がニスの背中を優しく撫でた。ニスは深く呼吸をしてグンカの肩に額を寄せる。
ニスの耳が真っ赤になっているのを見て、グンカもまた羞恥を自覚する。
それだけの事が月の目を盗んで行われていた。
取り繕うようにグンカは咳払いをして、少しだけ身体を離した。

「……これで、お前が危険な存在でないと確証を得た。動悸はするが…問題ない。…この枷を外そう」

グンカはニスの手首から枷を取り、自分のものも外して枕元に置いた。

「お前が罪を犯さない限り…お前はただの女だ。もう私はお前の行動を制限しない……見張りの任務は終了だ」

ニスが手首を摩り、自由を確認していると、グンカがいつも身に着けていた制帽を脱いだ。

「改めて名乗ろう……俺は、四季散 軍歌シキバラ グンカだ」
「……よろしく」
「ああ、よろしく頼む。………ニス」
「…グンカ」

握手をすると、手を握ったまま何となく見つめ合ってしまった。
ポッと火が灯ったように再燃しそうになる羞恥。

「……」
「……」
「そろそろ…寝るか」
「うん…」

赤い顔をした2人はそれぞれの寝床に戻った。
月は当初より角度を変え部屋を照らす。

「……」

背中に月の光を受けた家主は、自身が作る影の中、その翳る瞳で何もない壁を眺めていた。



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