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別荘に行こう 4 (昼食編)

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「ジェダ王子はミッシェルと同じ歳だと聞いていたが、しっかりした王子なのだな」

「その様ですね。レオール様、昼食が出来あがりました」


「ありがとう、セバス。外で食べよう」


俺とセバスは昼食のサンドイッチと、ホットサンドを持ち馬車を降りて、みんなに声をかけた。


「アーサー、ミッシェル、ジェダ王子、昼食にしよう」


「腹減った。兄上、俺も昼食を買ってきた」


復活した側近が人気のパン屋の袋を取り出した。私も、とミッシェルはこれまた人気店のケーキを取り出した。


「僕は果実水を用意しました」


ジェダ王子のメイド達が果実水を運んだ。


「それはありがたい、みんなで食べようか」


従者にも声をかけて各々好きな場所での昼食が始まった。俺とセバスはひまわり畑が見渡せる芝生の上に腰を下ろした。


「このホットサンド、美味いな」

「レオール様のお好きなチーズとハムにいたしました、サンドイッチもですよ」


久々に城を離れてここでの昼食は1年ぶりだな。前にもここで、セバスが作ったホットドッグを食べていたな。


『ホットドッグ?』

『パンに焼き目のつけたソーセージとキャベツ、ピクルスを挟んで、上にケチャップとマスタードをかけてかじって食べるんです』


(そう言われてかじったが……)


「あぁ、思い出した。昨年はセバスが作ってくれたホットドッグの、ケチャップをシャツにべったりこぼしたな」


「そうでしたね、あの時はびっくりいたしました」


「俺も驚いた。セバスがいきなり俺のシャツを脱がせたよな」


「……あ、あぁ、すみませんでした」


脱がしたはいいが、セバスは俺の裸に驚いて顔を真っ赤にしたのも覚えている。


「もうセバスは俺の裸なんて、見慣れたから赤くはならないかな」

「見慣れませんよ、お風呂上がり裸で出てくる姿もです!」


(真っ赤になって、反論するセバスにキスしたいな)


「平然としているから、慣れたかと思っていた」


「へ、平然を装っているのです」


「そうか。でもこの前、勃った俺のをじっくり見ていただろう?」

「そ、それは……」


更に、赤くなるセバス。


(やばい、いますぐ馬車の中に連れ込みたい)


弟達が近くにいるのに顔がにやける。







 昼食も終盤にかかり、セバスが立ち上がった。


「レオール様、片付けに入りますね」

「あぁ、頼む」

「リュート、ハサミ、使い終わったお皿をこちらに集めてください!」 

「はい、セバス兄」

「わかりました」


 食べ終わった皿を集め始めたセバス達と、テーブルを片付け始めた従者たち。俺はアーサーに近付きさっきのことを聞いた。


「アーサー、ハメを外すのには、少し早くないか?」

「……しかし、レオール兄上」


話を聞くとリュートがモードラー家から貰って来た、エロ魔導具が凄すぎて、我慢できず使用してしまったとアーサーは言った。


「気持ちは分かるが、ミッシェルとジェダ王子がいるんだぞ」

「わかっています。でも、兄上もあれを見たら絶対に我慢できませんよ」


(意味深なことを言うな)


しかしーー前、庭園で交接を見られたことを忘れているようだ。今回はジェダ王子もいるから気を付けてほしいかな。

 
「まぁ、お前に任せるよ」

「兄上、気を付けます」


2人で会話をする、俺たちにジェダ王子が近付いた。


「レオール王太子殿下、アーサー殿下」

「これは、ジェダ王子どうかしました?」

「ミッシェル王女に誘われて、連絡をいれずに着いてきてしまいすみません」


(やはり、ミッシェルが王子を誘ったのか)


「いいって、俺は別に気にしないよ」

「俺もだ、ミッシェルと節度を守り仲良くしてくれれば良い」

「ありがとうございます。ミッシェル王女の言う通り、僕の兄上とは違い、優しい兄上たちだ」


なんて、爽やかな笑顔だ……。俺もそう言われると嬉しい。別荘で男同士の食事会を開く機会があれば、ジェダ王子も誘うか。


「君も俺の別荘に来て、楽しんでいってくれ」

「ありがとうございます、レオール王太子殿下」


撤収作業も済み、俺たちは別荘向けて馬車を走らせた。

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