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第32話 フィスト調書②

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◇◇◇◇


「アイリスを紹介しないと断ったライカに対してどのような感情を抱いた?」

『そりゃ、腹は立ったな。アイリスは俺の事を見向きもしないだろうから諦めろと言われて、悲しい気分にもなった。多分、それは真実だと思ったからだ。アイリスは、俺と同じ『オメガ』の身分だ。アイリスは『癒し係』だ。何時だって、クラスメイトに笑顔を向けてくれていた。だが『アルファ』に対して積極的に笑顔を振りまいている印象は確かにあった。だが、それがどうした!!可愛いは正義で、不細工は不義だ。それが真実だ』

「君のアイリスへの複雑な感情は理解した。ライカについてはどのような感情を抱いた?」

『俺はライカにアイリスに対する気持ちを素直に伝えた。だが、あいつは俺の事を凌辱野郎と言った。いや、そうじゃない・・『凌辱モブ』って俺の事を呼んだんだ。さっきも言ったが、『凌辱モブ』って言葉を聞くと胸がぞわぞわして・・やはり、ライカを黙らせる必要を感じた。で、その後・・あいつを罵ってベッドに押し倒したような・・いや、あいつから誘われてベッドに押し倒した?いや、そもそも、押し倒したのか?んんっ・・記憶が鮮明でない・・』

「フィスト・ファック、私はお前がライカをベッドに押し倒して制服を脱がせようとしている姿を目撃してる」

『そう言われても・・覚えていないんだよ。もし、ライカをそんな目に遭わせたのなら、あいつに謝りたい。悪かったよ。あいつは不細工だから、男に襲われる経験なんて初めてかもしれないな。顔も殴ったし、あいつから『伴侶契約』を迫られるかもしれないな。だが、あいつの方が身分は上だし・・断れないよな。まあ、不細工だが可愛い仕草がなくもない。よく考えたら、俺がアイリスのような可憐な花を手に入れられるはずがなかった。ここは、ライカで我慢してもいいか。もしかして、あいつ『初物』だったりして!『初物』でないにしても経験は少ないはずだ、不細工だけに!俺がじっくりと、アナルセックスについて教え込んでやれば、尻を振りまくっておねだりーーーーーうごおおぉ!!』

「黙れ、ゲスが」


◇◇◇◇

「ウォーレン、暴力はいけないと思うよ?」
「これは、暴力には入らない。それより、調書を読んでの意見はどうだ?」
「うん、フィスト・ファックは『凌辱モブ』なので罪はないと思います。なので、解放してください」

「・・お前はこの調書を読んでもその意見なのか?私は、風紀委員として、フィスト・ファックは危険人物であると認定した。一週間、調教部屋で機械的調教を行った後に開放する。その際に、足首に発信機を付けて行動を見張る事とする。ライカに接近した瞬間に、足首の発信機から電流が流れる仕様となっている。」
「調教部屋での機械的調教って、なに?」
「君がそれを知る必要はない。それと、『凌辱モブ』なる奇妙な言葉は凌辱魔を煽る可能性が高いので口にしない様に。いいね、ライカ=ベラドンナ?」

「はい、わかりました」



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