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41~50話
46b、お父様っ!
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ひとしきり再会を喜んでお母様と離れる。
すぅぅぅと大きく息を吸い込むと、横で両腕を広げて自分の番を待っているお父様に食ってかかった。
「リヴ———」
「お父様っ! 私の意見も聞かずに結婚を決めるだなんてあんまりよ!!」
「———えっ? えっ?」
私とよく似たペリドットの瞳が突然の難詰におろおろと揺れるのも構わず、小柄なお父様の突き出た腹にぶつかるほど距離を詰めて言い募る。
「小さい頃は『家のことなんて考えなくていいからリヴは一番好きな人と結婚しなさい』って言ってくれていたのに! なんで今になって急に政略結婚だなんて! お父様はっ! お父様は、私の気持ちなんかこれっぽっちもわかってないんだわっ!! 何の相談もなしにそんなっ、よりにもよって……っ」
やりきれない思いがお父様への怒りとなって、わなわなと肩を震わせる。
感情が昂り、じわりと涙まで滲んでくる。
よりにもよって初恋を自覚した直後に結婚を決めることないじゃないか!
「へっ、政略結婚?? でっ、でもあの縁談は、リヴも了承済みだって聞いたから……」
「なっ! 私が了承!? 一体誰がそんな嘘———」
「お待ちください! お待ちください!」
「?」
にわかに騒がしくなった背後を振り返る。
すぅぅぅと大きく息を吸い込むと、横で両腕を広げて自分の番を待っているお父様に食ってかかった。
「リヴ———」
「お父様っ! 私の意見も聞かずに結婚を決めるだなんてあんまりよ!!」
「———えっ? えっ?」
私とよく似たペリドットの瞳が突然の難詰におろおろと揺れるのも構わず、小柄なお父様の突き出た腹にぶつかるほど距離を詰めて言い募る。
「小さい頃は『家のことなんて考えなくていいからリヴは一番好きな人と結婚しなさい』って言ってくれていたのに! なんで今になって急に政略結婚だなんて! お父様はっ! お父様は、私の気持ちなんかこれっぽっちもわかってないんだわっ!! 何の相談もなしにそんなっ、よりにもよって……っ」
やりきれない思いがお父様への怒りとなって、わなわなと肩を震わせる。
感情が昂り、じわりと涙まで滲んでくる。
よりにもよって初恋を自覚した直後に結婚を決めることないじゃないか!
「へっ、政略結婚?? でっ、でもあの縁談は、リヴも了承済みだって聞いたから……」
「なっ! 私が了承!? 一体誰がそんな嘘———」
「お待ちください! お待ちください!」
「?」
にわかに騒がしくなった背後を振り返る。
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