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カトレーネ・トマス公爵夫人、メディチ家に現れる(カトレーネ視点)
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私は、久しぶりに会うマーガレットに、最近とても流行っているお店のお菓子を持って行くことにした。確か、マーガレットはチーズケーキも好きだったはずだわ。あぁ、あの生クリームたっぷりのケーキも悪くないわ。
そんなことを思いながらお買い物をしていたら、すっかりたくさんのお菓子やらケーキを買い込んでしまった。
お気に入りの子にプレゼントする為のお買い物の、なんと楽しいことか! 私には二人の孫がいるが、嫁のミランダは滅多に会わせようとさせないのだ。
歩いてすぐの距離にある息子夫婦の屋敷は、ミランダがいる時には自然と足は向かない。孫達も、そんな私には懐く素振りはないのだ。これが、マーガレットの生んだ子なら、どんなに良かっただろう。何度、そう思ったかしれない。
「さて、マーガレットの屋敷に行くとしましょう」
私は、気を取り直して馬車に乗り込み、メディチ家に急いだのだった。
☆
ーーメディチ家の客用居間ーー
「マーガレット! お久しぶりね? お元気でしたか?」
私は、マーガレットの少しやつれた姿に少なからず驚いていた。
「えぇ、お陰様で、元気で過ごしておりますよ」
マーガレットは、断言していい、絶対に元気ではないわ!
「嘘をおっしゃい! 貴女の目の下の隈に気がつかない私ではありませんよ。なにか、ありそうね?」
私のその言葉から、マーガレットが話しだした内容は驚くべきものだった。さらに、次の言葉は私を激怒させた。
「ミランダの子供達は、今日は三時間も馬車に乗ったまま待っていたそうです。今はここにおりますよ。朝ご飯も食べさせてもらっていませんでした。お腹がぺこぺこだと言っておりましたので、簡単なものを食べさせましたが。呼んでまいりましょう。」
二人の孫がやってきて、マーガレットにとても懐いた様子でお菓子を食べている光景を見た私は、ミランダに激しい怒りを感じると同時にとてもいいことを思いついたのだった。
そんなことを思いながらお買い物をしていたら、すっかりたくさんのお菓子やらケーキを買い込んでしまった。
お気に入りの子にプレゼントする為のお買い物の、なんと楽しいことか! 私には二人の孫がいるが、嫁のミランダは滅多に会わせようとさせないのだ。
歩いてすぐの距離にある息子夫婦の屋敷は、ミランダがいる時には自然と足は向かない。孫達も、そんな私には懐く素振りはないのだ。これが、マーガレットの生んだ子なら、どんなに良かっただろう。何度、そう思ったかしれない。
「さて、マーガレットの屋敷に行くとしましょう」
私は、気を取り直して馬車に乗り込み、メディチ家に急いだのだった。
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ーーメディチ家の客用居間ーー
「マーガレット! お久しぶりね? お元気でしたか?」
私は、マーガレットの少しやつれた姿に少なからず驚いていた。
「えぇ、お陰様で、元気で過ごしておりますよ」
マーガレットは、断言していい、絶対に元気ではないわ!
「嘘をおっしゃい! 貴女の目の下の隈に気がつかない私ではありませんよ。なにか、ありそうね?」
私のその言葉から、マーガレットが話しだした内容は驚くべきものだった。さらに、次の言葉は私を激怒させた。
「ミランダの子供達は、今日は三時間も馬車に乗ったまま待っていたそうです。今はここにおりますよ。朝ご飯も食べさせてもらっていませんでした。お腹がぺこぺこだと言っておりましたので、簡単なものを食べさせましたが。呼んでまいりましょう。」
二人の孫がやってきて、マーガレットにとても懐いた様子でお菓子を食べている光景を見た私は、ミランダに激しい怒りを感じると同時にとてもいいことを思いついたのだった。
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