好きなのは俺の声だけですか?

わかってる、俺じゃつりあわないなんてこと……。

鈴木亮太。170センチ、中肉中背。
クラスの中でも目ただないいわゆる陰キャだ。
得意なことはゲームと、声を変えること。

クラスメイトは知らないが、『サク』という名前で、ゲーム配信ともう一つ。
イケボの配信枠を持っている。

学校では誰も鈴木をちやほやしてくれないけれど、ネットの世界では別だ。
配信もそれなりに軌道に乗ってきたし、まあまあ満足している。

けれどある日、クラスの可愛い陽キャ女子、高野ゆりが、『サク』の配信を見ていることを知ってしまった。
声がかっこいいと高野に言われて、リアルの鈴木がかっこいいと言われたわけでもないのに、ドキドキしてしまう。

だって、配信では何度も言われたけれど、リアルで聞くのははじめてなんだ。
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