メサイアの灯火

ハイパーキャノン

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運命の舵輪編

セイレーン編1

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 それから凡そ一年程の間は特筆すべき事象は何も無く、蒼太とメリアリアは共に過ごして行く中で平和で豊かな時間を享受する事が出来ていたのだ。

 確かに寮生活と言うのは窮屈な所もあったけれど、それでも二人の逢瀬や邂逅を邪魔する程のモノでは無かったから、メリアリアも何とか我慢することが出来ていた、現に彼の事を待ち続けてくれている自身の元へと蒼太は足繁く通ってくれたし、メリアリアもまた、喜んでそれに応じた、もっとも。

 ところが半年が経つ頃になるとそれでも寂しくて堪らなくなって、つい彼の事を呼び出した事も何度あったか解らなかったが、蒼太はその全てに応えてくれて、いつも自分の元へと駆け付けて来てくれたのだ。

 蒼太と一緒に過ごす時間は、本当に掛け替えのないモノだった、手をつないでお話しをして、互いに見つめ合って微笑み合うー。

 たったそれだけの事がメリアリアにとっては幸せだった、それだけではない、彼の事を考えるだけで胸がドキドキと高鳴って心臓が脈を打ち、気分が高揚して行くのがハッキリと感じられた。

 そしてそれはー。

 特にお互いに触れ合っている時に極大化した、自分でも抑えきれない位に深く激しく彼を求めて抱き着いては、いつ果てるともなく口付けを交わす。

「ん、んむっ、はむっ。ちゃぷ、ちゅるっ。むちゅうぅぅぅぅっ♪♪♪♪♪んむ、んぶっ。じゅるるるる~っ。ちゅるちゅる、じゅるるるるるるる~っっ❤❤❤❤❤」

「はむ、ちゅむっ。じゅるじゅる、ちゅぷちゅぷっ。ちゅうぅぅぅ、じゅるじゅるっ。じゅるるる、じゅるるるるるるるっ!!!」

 彼女達はキスをした、何度も何度もキスをした、彼と交わすキスはいつも甘くて切なくて、激しくされると頭の中がジーンと痺れた、背筋がゾクゾクと来てしまい、股間もジンジンと疼き始める。

 それはもう慣れている筈なのに、いつまで経っても慣れると言うことが決して無く、唇と唇とを重ね合わせて舌と舌とを絡ませる度にメリアリアは意識を根刮ぎ、彼によって舐り回されているかのような感覚を覚えて悶絶した。

 だがしかしー。

 裸になって彼と抱き合う時の悦びは、その何(いず)れにも遥かに勝った、それはメリアリアをして“自分達がいけないことをしている”、“その秘密を共有している”、“それだけ大切な関係なのだ”と言う事を、本当に特別な男女の関係なのだ、と言う事を、まだ幼い彼女にもハッキリと自覚させた。

「はあっ、はあっ。はあぁぁぁっ!!?そ、蒼太っ。蒼太あぁぁぁっ❤❤❤」

「メリー、メリイィィィッ!!」

 蕩けた顔で激しい息継ぎを繰り返しながら、メリアリアは思った、“こんな日が”、“彼と一緒にいられる日がいつまでもいつまでも続けばいいのに”と心の底からそう願った、“蒼太とずっと一緒に居られたら良い”、“このままずっとこうしていたい”とー。

 そしてそれは、蒼太も同じ事だった、“メリアリアとずっと一緒に居られたら、どんなに嬉しい事だろうか”と、そんな事を考えては一層、互いに互いへと埋没していった。

 現にそんな日は一年間余り続いた、この頃になるとメリアリアは自分自身の中にある、この幼馴染みの少年への恋心を、そしてそれを遥かに上回るほどの奥深くから沸き上がってくる暖かくて確かな思いの丈をハッキリと認識するに至っていたモノの、それはある瞬間にパッと花開いたモノでは決して無かった、ずっと前から彼女の中に内包されていたモノだったのだ。

 それは裸で抱き合った時から、キスをした時から、出会った時から、いいや、もっと前。

 まるで生まれる前から知っていて、その時からそうだった気さえして来るモノの、それは彼女の魂の記憶であり、感覚であり、その“霊性なる根源”の内側に秘め宿りたる、これ以上無いほどに絶対的なる真愛(まな)と真心の迸りの結実、それそのものに他ならなかったのである。

(蒼太、ああ蒼太っ!!)

 メリアリアは人知れず、自慰に耽る事が段々と多くなって行った、頭に思い描くのは勿論、彼とのペッティングの一幕だ、自分よりも年下だけれども良く引き締まっている頑健な肉体(からだ)、逞しい四肢、しょっぱくてツンとする汗の匂い、そして。

 股間からそそり立っている、熱くて大きなその男根。

 特に彼のそれの大きさは、メリアリアでも驚愕するレベルだった、この前測ってみたところ、まだ9歳と少しの蒼太のそれは勃起した時の長さが16cm以上はあり、直径も3.1cmとかなり立派なモノだったのだ。

 先端部分は既にズル剥けになっていてその性臭もかなりキツく、ズボンからポロリと出た瞬間に辺りにはムワッとするその空気が立ち込めてしまうほどだ、そこに。

 メリアリアは股間を押し付けて、もっと言ってしまえばクリトリスと割れ目を押し付けて、グイグイ、グリグリと擦り上げるのだ。

 その感覚と気持ち良さと言ったら無かった、剥けた陰核からはビリビリとする快感が迸しって全身に拡散して行き、意識を芯から痺れさせる。

 割れ目の中の粘膜質がヒクヒクと蠢いて愛液でビッチョリと濡れている陰茎にいやらしいキスを繰り返すが、その光景がまた堪らなくそそるのだ、“蒼太の1番大事な部分が自分の分泌液でビチョビチョになっている”、“自分の1番大事な部分と蒼太のアソコとが触れ合っている”、“自分の1番大事な部分に蒼太のアソコの臭いが染み込まされている”。

 その事実と認識とが彼女をしてどうしようもない位にまで昂ぶらせて行き、これ以上無いほどに、彼との行為に夢中にさせていった。

「蒼太、蒼太あぁぁっ!?あうぅぅぅ・・・っ❤❤❤」

 単に肉欲的なモノばかりではない、彼の声、指、そして舌ー。

 その全てが彼女の興奮材料となった、あの声で“好き”だと言われ、指でここを弄られ、舌でここを舐められたなら。

 どんなに気持ちいいだろう、どんなに幸せになれるだろうかとそんな事を考える、そしてー。

「うぁぁぁあああぁぁぁぁあああああっっっ❤❤❤❤❤❤❤」

 エクスタシーの頂へと昇り詰めて、彼女は達する、しかし。

「はあっ、はあっ。はあぁぁぁ・・・っ!!!?あ、ああ・・・っ!!」

(だ、だめえぇぇ、こんなのっ。全然足らない、満たされないよぅ・・・っ!!!)

 軽い飢餓状態にも似た感覚を覚えて、メリアリアは一人、ベッドで悶え続けるモノの、その日は既に、午前1時を回っていて、流石の蒼太も眠ってしまっているだろう、そう思った、思ったがしかし。

(蒼太、出てくれるかな・・・)

 思い切ってメリアリアは蒼太に電話を掛けてみる、すると。

「もしもし・・・?」

「蒼太・・・っ!!」

 程なくして彼が電話に、出てくれた、その声や仕草は眠っていた人のそれではない、つまり彼は起きていたのだ。

「なんか今日、眠れなくって・・・」

「私も・・・っ。ねえ蒼太」

「なに?メリー・・・」

 そう聞き返す少年に、メリアリアは告げた、“お話ししましょう?”とそう言って。

「私、蒼太と話すの凄く好きだな、自分でもこんなにお喋りが好きだなんて思って無かった!!」

「僕もだよ、メリー。メリーと話すの、大好きだ!!」

「嬉しい・・・っ❤❤❤」

 メリアリアは思わずホゥッとなってしまった、こんなにも人を愛おしく感じるなんて、生まれて初めての経験である。

「ねえ蒼太」

「?」

「私、あなたの声も好きっ❤❤❤」

「う、うん。ありがとう・・・」

「早く、会いたいな・・・」

 そう言いながらメリアリアは、取り止めもない話しを始めるモノの、蒼太はそれに付き合って結局、その日は二人は朝まで一睡も出来なかった。
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