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空町とのミーティング3
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学内にある喫茶店。
主人公が一人、席に座っている。
月初めのミーティングの日……の筈なのだが。
主人公
「今日、ミーティングの予定じゃ
なかったか? すっぽかしか?
や、おれの間違い……?
……?
なんか、気になるな。……」
学園内・廊下。
TACTIC部キャプテンの空町は、考え事をしながら喫茶へ向かっていた。
空町
「雷之丞……か。
あいつの本性は、一体……
女生徒を性の対象と見なす、野獣?
進路相談も予約一杯の人気教師?
けど、許されていいことなのか……?
学連も認めていることと言った……
必要なこと、か……
リビドーが膨張したら、……それが本当なら。
だったら……いいえ、
だからと言って、そんな……
…………
……はっ」
廊下の端っこの方で、雷ジュニの一人が小さくうずくまっていた。
空町
「……
……その……」
雷ジュニA
「うわっ 誰? びっくしたあ、
あ、ああ、お姉さん……」
空町
「……つらいのかな、君達にとって、
この学園に、《ハザマ》にいること、
って……。」
雷ジュニA
「……
普段は何ともないし、学園にも慣れたよ。
けど、僕ら男子はその、
リビドーが膨張すると……」
心身を蝕み、病んだり、発狂してしまうこともある。……
雷之丞は、そう言っていた。
空町
「今……
つらいのかな?」
雷ジュニA
「……うん、
ちょっとだけ、だけど……」
空町
「その……さ。
私達に手伝えることっていうのは……」
雷ジュニA
「……僕の、
精の放出を、一緒にしてくれれば……」
空町
「その、……それって、
一応、一応聞くだけだけどね、
ひ、一人ではできないの?」
雷ジュニA
「一人で? って? どおいうこと?」
空町
「そのお、…………お」
雷ジュニA
「お?」
空町
「いやあ、わからない……かな?
オ……、……したことない、の?」
雷ジュニA
「オとは? はてはて?」
空町
「オ、オナニー! …………。
し、知らない?
したこと、ないんだ?」
雷ジュニA
「あるよ。」
空町
「(じゃ、じゃあわかってよ!!)」
雷ジュニA
「でもだめなんだ。この《ハザマ》の空間では、
放出されたリビドーは、
ピエロ化してしまうんだよ。」
空町
「リビドーが、
ピエロに……?」
雷ジュニA
「リビドーというのは、根源的な
欲の塊であり、色々な感情と
絡み合っていたりもするからね。
だから、ピエロと近しい
存在なのさ。この《ハザマ》では、
そういうものを発するのは危険なこと……
けど、それを溜め込むこともまた、
自らを危険に晒してしまう……
君達の年頃の女の子は、
こういったリビドーの膨張に対する
キャパシティが大きいからね。
だからそれを体内に安定させて、
エネルギーとすることができる。
それがそもそも、君達がこの《ハザマ》に
集められ、色々活躍できる所以というわけさ。
僕ら男子にはそのキャパシティがない……」
空町
「そ、そういう……こと……
ピエロ化したら、それを
斬ることができるのは、私達だけ
だから……
一緒に、ってことは、
手伝うってことは、
そういうことなのか。
(にしても、なんでそんな現場に
居合わせなきゃなんないっ
無理だよ!
あれ、でも主人公君は一人でしている、
って言ってたな? 自分で何とか
できてるのかな……??
…………)」
雷ジュニA
「……もう一つ、
方法はあるんだけど……。」
空町
「あ、………え……え?!」
雷ジュニA
「どうしたのお姉さん?
とてもとても顔が赤いけど……?」
空町
「(想像してしまっ……
……なんだか気分が、おかしく
なってきそうだ……
早くこの場を離れようかな……)」
雷ジュニA
「アッ!! お姉さん、誰か来た!
お姉さん、隠れよう!」
空町
「えっなんで……って、今、
ちょっと、手を握らないで……!!」
雷ジュニA
「こっちだ!!」
近くの一室へ入った空町と雷ジュニAの二人。
部屋には誰もいない。
ここは理科室で、カーテンが閉まっており暗い。
空町
「どうして逃げるの?
なんかまずいことでもあった?」
雷ジュニA
「……僕、いじめられてるんだ。
雷ジュニBCD達に……」
空町
「えっええ?
雷ジュニにも、いじめが……?
(そう言えばこないだ校長室の前で、
この子だけいなくて……)」
雷ジュニA
「僕、リビドーが膨張しやすいみたいで、
そのことで……
お姉さん、僕もう辛いよ……
ここで、してもいいかな?」
空町
「なっ …………
ちょ、ちょっと、待ってよ!
今? ここで? ……
そんな……ちょ、後に、
できないの……!?」
雷ジュニA
「ごめん僕もう無理だよ……」
空町
「私…………いないといけない、
ってこと? ……だよ……ね?」
雷ジュニA
「ん……そうしないと……」
空町
「う………………
(そ、そんなぁ~~~~!?)」
学園内・廊下。
空町が気になり、探しにきた主人公。
主人公
「……さっきの、空町だよな。
廊下の曲がり角にちらっと見えたが。
あの先は、理科室か何かだっけ?
一体何を……?」
理科室の前に来た。
扉は閉ざされている。
どうする――?
扉を開け、理科室の中へ入った。
中は、カーテンが閉まって薄暗く、よく見えないが……
主人公
「おい……空町、いるのか?」
空町
「!!!!」
空町の耳元で、ちっ、と小さく舌打ちする音がして、見れば雷ジュニはいなくなっていた。
主人公
「んー……この部屋、電気付かんのか……
暗くてわからんな。違ったか……」
空町
「し、主人公…………」
空町は、そのまま隠れていることもできたが、主人公に呼びかけていた。
成り行き上と言え、さきまでの急な展開に頭は熱く、胸のドキドキは止まらず、誰かに助けを求めたい気持ちで一杯だった。
主人公
「あれ? 空町、やっぱり空町?
いるのか? なぜこんなとこに?」
空町
「…………学科の方で、
生化学の授業に必要なものを用意しないと
いけなかったので……」
主人公
「それでミーティングも遅れていたのか。
まあ、それはいいが。
じゃあ、また後日でもいつでもいいや。
なんか、ライトとかなくていいのか?
用意も何もままならんだろうに。
必要なら持ってきてやるが……」
空町
「…………え、ええ、主人公君、
き、来てください……」
主人公
「わかった。
じゃあ待ってて――」
空町
「いや、今……
今、こちらへ……」
主人公
「な……?」
話が途切れると、暗闇の中で小さく荒く、空町の息が響いて聴こえた。
部屋には、かすかな熱と、妙に鼻腔をくすぶるかすかな匂いが漂っているように感じられる。……
主人公
「空町……?」
空町
「……き、気分が悪くなったのでしょうか、
この暗さと、理科室の匂いに……?」
理科室特有の薬品などの匂いというわけでもないように思えた。
主人公
「そ、そっか。それは……大丈夫か?
しかしよく見えんな……」
息遣いを辿って空町のもとへ来る。
空町はしゃがみ込んでいる様子だ。
暗くて、表情は読み取れない……
名前を呼びかけ、手を伸ばすと、程なく、空町が手を握り返してくる。
その手は……汗ばんで、温かかった。
主人公
「立てるか……」
内心、何故だか、どきどきしていた。
握り合う手と手を通して、感情未満の何かを訴える感触が流れ込んでくる……
主人公
「……」
何か言葉を発そうと思うが、上手く言葉にならない。……
と、空町は手に力を込めて、起き上がり、おれに、しがみついてきた。
倒れそうになる。
熱と、息遣いを間近に感じる。……
主人公
「…………え…………と、
熱でも、あるの……かな?」
空町
「……大丈夫、……少し、
このままで…………」
主人公
「……………………」
空町
「……………………」
どのくらいか、暫く時間が経過した。
落ち着いたので、大丈夫です、すみません、ありがとうございました、と言い、空町は理科室を先に出ていった。
その時には、息も整い、熱も引いたようだった。
……
主人公
「……うーん。何かが、あった……
しかしこういうのは、聞き出そうと
すべきではおそらく、ない。……
一応、様子は見るが、
何か空町の方から言わないなら、
とりあえずそっとしておくべき……
……で、正しいのかどうかわからんが。
…………正直、ちょっと頭が、
どうかなるかと思った。
……
乙女心の何とやらなのか……いや、
ほんとにただ気分が悪かっただけかも
しれん。……
まあ、とりあえずOK?ってことで……」
主人公も理科室を後にした。
主人公が一人、席に座っている。
月初めのミーティングの日……の筈なのだが。
主人公
「今日、ミーティングの予定じゃ
なかったか? すっぽかしか?
や、おれの間違い……?
……?
なんか、気になるな。……」
学園内・廊下。
TACTIC部キャプテンの空町は、考え事をしながら喫茶へ向かっていた。
空町
「雷之丞……か。
あいつの本性は、一体……
女生徒を性の対象と見なす、野獣?
進路相談も予約一杯の人気教師?
けど、許されていいことなのか……?
学連も認めていることと言った……
必要なこと、か……
リビドーが膨張したら、……それが本当なら。
だったら……いいえ、
だからと言って、そんな……
…………
……はっ」
廊下の端っこの方で、雷ジュニの一人が小さくうずくまっていた。
空町
「……
……その……」
雷ジュニA
「うわっ 誰? びっくしたあ、
あ、ああ、お姉さん……」
空町
「……つらいのかな、君達にとって、
この学園に、《ハザマ》にいること、
って……。」
雷ジュニA
「……
普段は何ともないし、学園にも慣れたよ。
けど、僕ら男子はその、
リビドーが膨張すると……」
心身を蝕み、病んだり、発狂してしまうこともある。……
雷之丞は、そう言っていた。
空町
「今……
つらいのかな?」
雷ジュニA
「……うん、
ちょっとだけ、だけど……」
空町
「その……さ。
私達に手伝えることっていうのは……」
雷ジュニA
「……僕の、
精の放出を、一緒にしてくれれば……」
空町
「その、……それって、
一応、一応聞くだけだけどね、
ひ、一人ではできないの?」
雷ジュニA
「一人で? って? どおいうこと?」
空町
「そのお、…………お」
雷ジュニA
「お?」
空町
「いやあ、わからない……かな?
オ……、……したことない、の?」
雷ジュニA
「オとは? はてはて?」
空町
「オ、オナニー! …………。
し、知らない?
したこと、ないんだ?」
雷ジュニA
「あるよ。」
空町
「(じゃ、じゃあわかってよ!!)」
雷ジュニA
「でもだめなんだ。この《ハザマ》の空間では、
放出されたリビドーは、
ピエロ化してしまうんだよ。」
空町
「リビドーが、
ピエロに……?」
雷ジュニA
「リビドーというのは、根源的な
欲の塊であり、色々な感情と
絡み合っていたりもするからね。
だから、ピエロと近しい
存在なのさ。この《ハザマ》では、
そういうものを発するのは危険なこと……
けど、それを溜め込むこともまた、
自らを危険に晒してしまう……
君達の年頃の女の子は、
こういったリビドーの膨張に対する
キャパシティが大きいからね。
だからそれを体内に安定させて、
エネルギーとすることができる。
それがそもそも、君達がこの《ハザマ》に
集められ、色々活躍できる所以というわけさ。
僕ら男子にはそのキャパシティがない……」
空町
「そ、そういう……こと……
ピエロ化したら、それを
斬ることができるのは、私達だけ
だから……
一緒に、ってことは、
手伝うってことは、
そういうことなのか。
(にしても、なんでそんな現場に
居合わせなきゃなんないっ
無理だよ!
あれ、でも主人公君は一人でしている、
って言ってたな? 自分で何とか
できてるのかな……??
…………)」
雷ジュニA
「……もう一つ、
方法はあるんだけど……。」
空町
「あ、………え……え?!」
雷ジュニA
「どうしたのお姉さん?
とてもとても顔が赤いけど……?」
空町
「(想像してしまっ……
……なんだか気分が、おかしく
なってきそうだ……
早くこの場を離れようかな……)」
雷ジュニA
「アッ!! お姉さん、誰か来た!
お姉さん、隠れよう!」
空町
「えっなんで……って、今、
ちょっと、手を握らないで……!!」
雷ジュニA
「こっちだ!!」
近くの一室へ入った空町と雷ジュニAの二人。
部屋には誰もいない。
ここは理科室で、カーテンが閉まっており暗い。
空町
「どうして逃げるの?
なんかまずいことでもあった?」
雷ジュニA
「……僕、いじめられてるんだ。
雷ジュニBCD達に……」
空町
「えっええ?
雷ジュニにも、いじめが……?
(そう言えばこないだ校長室の前で、
この子だけいなくて……)」
雷ジュニA
「僕、リビドーが膨張しやすいみたいで、
そのことで……
お姉さん、僕もう辛いよ……
ここで、してもいいかな?」
空町
「なっ …………
ちょ、ちょっと、待ってよ!
今? ここで? ……
そんな……ちょ、後に、
できないの……!?」
雷ジュニA
「ごめん僕もう無理だよ……」
空町
「私…………いないといけない、
ってこと? ……だよ……ね?」
雷ジュニA
「ん……そうしないと……」
空町
「う………………
(そ、そんなぁ~~~~!?)」
学園内・廊下。
空町が気になり、探しにきた主人公。
主人公
「……さっきの、空町だよな。
廊下の曲がり角にちらっと見えたが。
あの先は、理科室か何かだっけ?
一体何を……?」
理科室の前に来た。
扉は閉ざされている。
どうする――?
扉を開け、理科室の中へ入った。
中は、カーテンが閉まって薄暗く、よく見えないが……
主人公
「おい……空町、いるのか?」
空町
「!!!!」
空町の耳元で、ちっ、と小さく舌打ちする音がして、見れば雷ジュニはいなくなっていた。
主人公
「んー……この部屋、電気付かんのか……
暗くてわからんな。違ったか……」
空町
「し、主人公…………」
空町は、そのまま隠れていることもできたが、主人公に呼びかけていた。
成り行き上と言え、さきまでの急な展開に頭は熱く、胸のドキドキは止まらず、誰かに助けを求めたい気持ちで一杯だった。
主人公
「あれ? 空町、やっぱり空町?
いるのか? なぜこんなとこに?」
空町
「…………学科の方で、
生化学の授業に必要なものを用意しないと
いけなかったので……」
主人公
「それでミーティングも遅れていたのか。
まあ、それはいいが。
じゃあ、また後日でもいつでもいいや。
なんか、ライトとかなくていいのか?
用意も何もままならんだろうに。
必要なら持ってきてやるが……」
空町
「…………え、ええ、主人公君、
き、来てください……」
主人公
「わかった。
じゃあ待ってて――」
空町
「いや、今……
今、こちらへ……」
主人公
「な……?」
話が途切れると、暗闇の中で小さく荒く、空町の息が響いて聴こえた。
部屋には、かすかな熱と、妙に鼻腔をくすぶるかすかな匂いが漂っているように感じられる。……
主人公
「空町……?」
空町
「……き、気分が悪くなったのでしょうか、
この暗さと、理科室の匂いに……?」
理科室特有の薬品などの匂いというわけでもないように思えた。
主人公
「そ、そっか。それは……大丈夫か?
しかしよく見えんな……」
息遣いを辿って空町のもとへ来る。
空町はしゃがみ込んでいる様子だ。
暗くて、表情は読み取れない……
名前を呼びかけ、手を伸ばすと、程なく、空町が手を握り返してくる。
その手は……汗ばんで、温かかった。
主人公
「立てるか……」
内心、何故だか、どきどきしていた。
握り合う手と手を通して、感情未満の何かを訴える感触が流れ込んでくる……
主人公
「……」
何か言葉を発そうと思うが、上手く言葉にならない。……
と、空町は手に力を込めて、起き上がり、おれに、しがみついてきた。
倒れそうになる。
熱と、息遣いを間近に感じる。……
主人公
「…………え…………と、
熱でも、あるの……かな?」
空町
「……大丈夫、……少し、
このままで…………」
主人公
「……………………」
空町
「……………………」
どのくらいか、暫く時間が経過した。
落ち着いたので、大丈夫です、すみません、ありがとうございました、と言い、空町は理科室を先に出ていった。
その時には、息も整い、熱も引いたようだった。
……
主人公
「……うーん。何かが、あった……
しかしこういうのは、聞き出そうと
すべきではおそらく、ない。……
一応、様子は見るが、
何か空町の方から言わないなら、
とりあえずそっとしておくべき……
……で、正しいのかどうかわからんが。
…………正直、ちょっと頭が、
どうかなるかと思った。
……
乙女心の何とやらなのか……いや、
ほんとにただ気分が悪かっただけかも
しれん。……
まあ、とりあえずOK?ってことで……」
主人公も理科室を後にした。
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