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しおりを挟むマナーや常識の授業を受けたり、お兄様とお母様の着せ替え人形になったり.......。
そうしてるうちにやって来ました。
社交シーズン!今日はそのデビュー戦なのです。
大体12歳の頃からデビューが始まるんだって。僕がさみしくてグレたのはお兄様のこの時期だね。でも今日はみんないるから!!!大丈夫!!!僕はまだ11歳なんだけど、風磨の家が開く会だったからデビューに選んだんだ。
お父様曰く、『デビューさえ......デビューさえしてしまえばいいんだ......。』だそう。
風磨がいるから夜じゃなくて昼の立食パーティ。そこも少しだけ安心だよね。
ちなみに、何度も何度も着せ替え人形にされて選ばれたのはクリーム色に金の刺繍が入った上着に、短パン。
父様と兄様は『モーニング』ってやつ。なんか、燕尾服とかの昼バージョンらしいよ。むずかしいよね。長男はそういう格式高い感じの服を着ることが決められていて、次男からはある程度自由らしい。まぁ、『嫁』になる可能性があるからだよね。うん。着飾っていいよみたいな感じかな。うん。たぶん。
「お招き頂きありがとうございます。久住宮です。こっちは妻の恵梨香と息子の遙真、悠陽です。.....悠陽。」
「悠陽です。お初にお目にかかります。風磨くんにはいつもお世話になってます。」
「久住宮様。ようこそおいで下さいました。悠陽くん。風磨から話は聞いてるよ。聞いてた通り可愛いね。いつも風磨と仲良くしてくれてありがとう。君もうちに遊びに来ていいからね?」
「はi「美桜様。ご無沙汰しております。遙真です。」
「....久しぶりだね。遙真くん。君は相変わらずそうだね。」
「えぇ。有難いことに。」
お兄様が僕の返事の上に被せたと思ったら、なんだかお兄様、お父様vs美桜様みたいになってるんだけど.......。
とりあえず一歩後ろのお母様の方に逃げつつ、不思議な状況を傍観した。
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