眠っている

 高校生の私は幼い頃から、ばばちゃまと2人暮らしをしている。正確には祖母の妹にあたるのだが。
 そのばばちゃまが、突然に眠りについてしまった。いくら経っても目を覚まさない。ばばちゃまは、ただただ眠り続けているのだ。
 奇妙な眠り病についた頃から〈木蓮の人〉が頻繁にお見舞いに来るようになった。昔から木蓮の咲く時期に訪れていたので、私は勝手に〈木蓮の人〉と呼んでいたのだが。
 ばばちゃまが眠り続けていることも、木蓮の人の事も私は誰にも話せずにいた。
 ばばちゃまは未だに眠り続け、木蓮の人が家を訪ねてくる。いったい何が起こっているのだろう。
 私の奇妙な不可解な夏休みが始まった。
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