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alone
会えない時間が育てた
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「クロエと一緒なら虹の端まで辿り着けそうだ」
ニカッと子供らしく笑ったのは、まだ甘ったるいだけのおぼっちゃまだったフリードだ。
この笑顔はよく覚えている。
「お茶会の日に虹が出ればいいのにね」
「本当だね。僕がイシュトハンに遊びに行けたらいいんだけど…」
フリードは会うたびに「王都に遊びに来るときは手紙をちょうだい。王都ならクロエに会いに行ける」そう言っていた。
「うん。必ず出すね」毎回そう答えていたけど、王都の屋敷に行くのは稀なことだったし、フリードに手紙を出せる日は来なかった。
クロエは楽しそうに薔薇の生垣の隅に隠れる2人をしばらく眺めていた。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
「……クロエ?クロエ!どうしてこんなに汚れて!?怪我は?あぁ、着替えか?風呂か?いや、やはり治癒士か?」
体を揺さぶられ微睡から引き起こされると、フリードが大声でリビルトを呼んでいるところだった。
フリードの焦った顔を見るのも久しぶりだ。
「大丈夫よ。ちょっと寝てただけ」
クロエはそう口にしたが、ほんの少し寝ていただけだろうに、口が回らなかった。
「クロエ、目が覚めたのか」
「フリードリヒ様、どうかされましたか?」
フリードの言葉に被せるように、ドアがノックされる。
執事であるリビルトがドアをノックするのは不自然だった。
必要があれば専属の執事や侍女は入室にノックは必要ない。
「リビルト、入れ」
フリードがすぐにドアに向かって返事をすると、ゆっくりとドアが開いた。
「ここは、どこなの?」
自ら体を起こして、クロエは自分が床に寝ていたのだと気付いた。
さっきまで瓦礫の山にいたはずで、視界に入る自分の体は雨と泥と煤に塗れている。
記憶に間違いはないはずだ。
「バルクル国の首都、リムネの宿だ」
「あぁ、そう。なるほどね…」
フリードがバルクル国にいるということは、無意識に転移したのだろう。
ミーリン島へ行く魔力は足りなかったが、国内ならば問題ない程度の魔力は残っていた。
「それより、どこか怪我していないか?」
「あぁ、大丈夫よ。それより、今の時間は?」
「時間?朝5時といったところだな」
フリードは怪我がないと聞くと、安心したように身体の力を抜いた。
そして汚れたクロエの体に清掃魔法をかけ、自分の目でも怪我がないか確認していく。
「ちょ、ちょっと擽ったいわ!」
指の先から首の後ろ、足先まで確認されたクロエはケラケラと笑い出す。
フリードは今でも私を心配してくれているのだと感じて嬉しくなった。
「怪我がなくて本当によかった。心配していたんだ」
フリードはクロエを抱えてクロエをベッドへと運ぶ。
クロエは大人しくフリードの首に腕を回した。
「フリードはこれからも私の夫でいたいと思ってるの?」
「何を言ってるんだ。当たり前だろ?例えクロエが嫌だと言っても、僕は引き下がらないよ」
フリードはベッドの端にクロエを座らせたが、クロエはフリードの首から腕を離さなかった。
「クロエ?」
中腰のままどうしようかと悩んだフリードがクロエに声をかけるが、逆に腕に力が込められる。
「クロエ?どうしたの?」
「私が…もし魔王になっても、後悔しない?」
「クロエが何者であろうと、クロエの隣に僕はいたい」
グズッとクロエは鼻を啜った。
フリードはクロエの背に手を回すと、もう一度クロエを抱き上げ、そのままベッドに座る。
クロエはフリードの膝の上に横抱きにされ、フリードの胸に顔を押し付けていた。
「クロエ様に毛布を」
リビルトはクロエの体に毛布をかけると、お茶の用意を始める。
静かに泣き出しだクロエは、いつのまにかフリードに抱っこされる赤子のように抱きついていたし、フリードはそんなクロエに甘い言葉をかけ続けていた。
「ッッッ!」
しばらく経って落ち着いたクロエは、我に返ったかのように立ち上がる。
「リビルト、朝食は山盛りの甘々でお願い。すぐに魔力を回復させないと」
「魔力不足には見えませんが…」
「何を言ってるの!魔力は底の底の底くらいまで減ってるの。ミーリン島に帰るのに全く魔力が足らないわ!すぐに帰らないと騒ぎになっちゃう」
クロエはそう言うと、普段は誰も使わない紅茶用に用意された砂糖を二つ口に含む。
何の気兼ねもなく口に含める物がすぐ近くにある状態は久しぶりだ。
クリンプトンならすかさず止めに入ってきただろう。
「ミーリン島に帰るって?どういうことだ?」
聞き捨てならないとばかりに、フリードはクロエの手を取る。
「フリードはここで待ってて。今はまだミーリン島でやることがあるの。でも早ければ今日にでも環境が整うわ。イシュトハンに帰るのに必要なことなの。今夜またここに来る。詳しい説明はその時に」
「緊急なようでしたら、あれを使われてはどうです?」
「あぁ、持ってきてくれ」
リビルトは先程入ってきたドアに消えていった。
「アレって?」
「前にミーリン島から送られたポーションだよ。陛下から持たされていたんだ」
「ステラ姉さまが…」
ポーションの存在を思い出したクロエは、どんな味だろうかとワクワクした気持ちも一緒に思い出す。
いざ飲むのだと思うと、不味かったら嫌だなと少しだけ怖くなった。
「クロエ、今夜、本当に来てくれるね?」
「えぇ。約束するわ」
気付けば冷えていた体も温かくなっていた。
その体をフリードの体が包み込む。
少しだけフリードが震えているのがわかった。
「フリードに会うのが怖かった。もう、私と会いたくないかもしれないと思ってた」
クロエはフリードの背に腕を回すと、暫く会わない間にまたフリードの背が伸びたことに気付いた。
「クロエに会えなくなるのを怖がっている僕がそんなことを考えると?」
「うん。嫌われるのが怖いと私を避けていたフリードの気持ちが理解できる位には疑ってたわ。でもこうやって私を探してて欲しいと思ってた」
クロエはフリードの目を見つめ、フリードもクロエの目を見つめていた。
二人の顔は引かれているかのようにゆっくりと近づいていた。
ニカッと子供らしく笑ったのは、まだ甘ったるいだけのおぼっちゃまだったフリードだ。
この笑顔はよく覚えている。
「お茶会の日に虹が出ればいいのにね」
「本当だね。僕がイシュトハンに遊びに行けたらいいんだけど…」
フリードは会うたびに「王都に遊びに来るときは手紙をちょうだい。王都ならクロエに会いに行ける」そう言っていた。
「うん。必ず出すね」毎回そう答えていたけど、王都の屋敷に行くのは稀なことだったし、フリードに手紙を出せる日は来なかった。
クロエは楽しそうに薔薇の生垣の隅に隠れる2人をしばらく眺めていた。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
「……クロエ?クロエ!どうしてこんなに汚れて!?怪我は?あぁ、着替えか?風呂か?いや、やはり治癒士か?」
体を揺さぶられ微睡から引き起こされると、フリードが大声でリビルトを呼んでいるところだった。
フリードの焦った顔を見るのも久しぶりだ。
「大丈夫よ。ちょっと寝てただけ」
クロエはそう口にしたが、ほんの少し寝ていただけだろうに、口が回らなかった。
「クロエ、目が覚めたのか」
「フリードリヒ様、どうかされましたか?」
フリードの言葉に被せるように、ドアがノックされる。
執事であるリビルトがドアをノックするのは不自然だった。
必要があれば専属の執事や侍女は入室にノックは必要ない。
「リビルト、入れ」
フリードがすぐにドアに向かって返事をすると、ゆっくりとドアが開いた。
「ここは、どこなの?」
自ら体を起こして、クロエは自分が床に寝ていたのだと気付いた。
さっきまで瓦礫の山にいたはずで、視界に入る自分の体は雨と泥と煤に塗れている。
記憶に間違いはないはずだ。
「バルクル国の首都、リムネの宿だ」
「あぁ、そう。なるほどね…」
フリードがバルクル国にいるということは、無意識に転移したのだろう。
ミーリン島へ行く魔力は足りなかったが、国内ならば問題ない程度の魔力は残っていた。
「それより、どこか怪我していないか?」
「あぁ、大丈夫よ。それより、今の時間は?」
「時間?朝5時といったところだな」
フリードは怪我がないと聞くと、安心したように身体の力を抜いた。
そして汚れたクロエの体に清掃魔法をかけ、自分の目でも怪我がないか確認していく。
「ちょ、ちょっと擽ったいわ!」
指の先から首の後ろ、足先まで確認されたクロエはケラケラと笑い出す。
フリードは今でも私を心配してくれているのだと感じて嬉しくなった。
「怪我がなくて本当によかった。心配していたんだ」
フリードはクロエを抱えてクロエをベッドへと運ぶ。
クロエは大人しくフリードの首に腕を回した。
「フリードはこれからも私の夫でいたいと思ってるの?」
「何を言ってるんだ。当たり前だろ?例えクロエが嫌だと言っても、僕は引き下がらないよ」
フリードはベッドの端にクロエを座らせたが、クロエはフリードの首から腕を離さなかった。
「クロエ?」
中腰のままどうしようかと悩んだフリードがクロエに声をかけるが、逆に腕に力が込められる。
「クロエ?どうしたの?」
「私が…もし魔王になっても、後悔しない?」
「クロエが何者であろうと、クロエの隣に僕はいたい」
グズッとクロエは鼻を啜った。
フリードはクロエの背に手を回すと、もう一度クロエを抱き上げ、そのままベッドに座る。
クロエはフリードの膝の上に横抱きにされ、フリードの胸に顔を押し付けていた。
「クロエ様に毛布を」
リビルトはクロエの体に毛布をかけると、お茶の用意を始める。
静かに泣き出しだクロエは、いつのまにかフリードに抱っこされる赤子のように抱きついていたし、フリードはそんなクロエに甘い言葉をかけ続けていた。
「ッッッ!」
しばらく経って落ち着いたクロエは、我に返ったかのように立ち上がる。
「リビルト、朝食は山盛りの甘々でお願い。すぐに魔力を回復させないと」
「魔力不足には見えませんが…」
「何を言ってるの!魔力は底の底の底くらいまで減ってるの。ミーリン島に帰るのに全く魔力が足らないわ!すぐに帰らないと騒ぎになっちゃう」
クロエはそう言うと、普段は誰も使わない紅茶用に用意された砂糖を二つ口に含む。
何の気兼ねもなく口に含める物がすぐ近くにある状態は久しぶりだ。
クリンプトンならすかさず止めに入ってきただろう。
「ミーリン島に帰るって?どういうことだ?」
聞き捨てならないとばかりに、フリードはクロエの手を取る。
「フリードはここで待ってて。今はまだミーリン島でやることがあるの。でも早ければ今日にでも環境が整うわ。イシュトハンに帰るのに必要なことなの。今夜またここに来る。詳しい説明はその時に」
「緊急なようでしたら、あれを使われてはどうです?」
「あぁ、持ってきてくれ」
リビルトは先程入ってきたドアに消えていった。
「アレって?」
「前にミーリン島から送られたポーションだよ。陛下から持たされていたんだ」
「ステラ姉さまが…」
ポーションの存在を思い出したクロエは、どんな味だろうかとワクワクした気持ちも一緒に思い出す。
いざ飲むのだと思うと、不味かったら嫌だなと少しだけ怖くなった。
「クロエ、今夜、本当に来てくれるね?」
「えぇ。約束するわ」
気付けば冷えていた体も温かくなっていた。
その体をフリードの体が包み込む。
少しだけフリードが震えているのがわかった。
「フリードに会うのが怖かった。もう、私と会いたくないかもしれないと思ってた」
クロエはフリードの背に腕を回すと、暫く会わない間にまたフリードの背が伸びたことに気付いた。
「クロエに会えなくなるのを怖がっている僕がそんなことを考えると?」
「うん。嫌われるのが怖いと私を避けていたフリードの気持ちが理解できる位には疑ってたわ。でもこうやって私を探してて欲しいと思ってた」
クロエはフリードの目を見つめ、フリードもクロエの目を見つめていた。
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