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第3話、反撃の狼煙
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side:ジェニファー・フロイツェン公爵令嬢
「リリアナさん遠慮せずどうぞ、今日のクッキーも私が手作りしたんですよ♪もちろんちゃんと砂糖を使った甘いクッキーなので安心して食べて下さいね(笑)」
「はっ、はい、頂きます。」
ふふふ
最初から悪かったリリアナさんの顔色が益々悪くなってしまいました(笑)
それにしても、この程度の仕返しがあるとは全く考えていなかったのかしら?
もっと言えば、フロイツェン公爵家からポンドール男爵家に直接抗議をする事もあり得ましたし
難癖を付けて圧力をかけたり、かけられたりなどという事は貴族社会では当然のように行われます。
まぁ今のリリアナさんの反応から予想すると、私なら絶対にそんな事はしないと舐められていたのでしょうね
私だけの事なら我慢も出来ますが、このままではフロイツェン公爵家も舐められてしまいます。
なのでここは心を鬼にして問い質さなければなりません
「リリアナさん、私は事実を知りたいのです。私はあなたに些細な嫌がらせを受けていました、あれはどなたかの指示なのかしら?」
「とっ、とととと突然何を仰いますの?!私はジェニファー様に嫌がらせをしようなどと考えた事は1度もありません!
しかしながら、何か行き違いがありジェニファー様がそのように考えておられるのであれば、私にも落ち度があったと認めて謝罪致します。申し訳ありませんでした。」
「あくまでも不幸な行き違いだった、という事なのね?」
「はい(汗)」
うーん
リリアナさんの表情を見る限り、犯罪者が自分の罪を認めず言い逃れをしているようにしかみえないのだけど
「まぁ良いわ、話題を変えましょう。ポンドール男爵領では白粉を作って販売しているわよね」
「ええ、それが何か?」
「実は最近ちょっとした噂を聞いたのだけど、ポンドール男爵領産の白粉を使うと肌が痒くなったり、赤くかぶれてしまうらしいのよ」
「えっ?!そっ、そのような事が本当にあるのですか?」
「信じられないかもしれないけれどね、もしかしたら販売店にはそういう報告は入っているんじゃないかしら?」
リリアナさんには申し訳無いですが、これは紛れもない『事実』なのです。
この事を知ったのは偶然ではありましたけれどね♪
少し前に我が家で働いているメイドの1人が、平民向けに販売されているポンドール男爵領産の白粉を使って肌が赤くかぶれたのです。
メイドは当初、自身の体調が悪いせいだと考えていたようですが
私は白粉に原因があるのではと独自に調べさせていたのです。
その結果、平民向けの白粉は価格を下げる為に原材料の変更を行っていた事が分かりました。
おそらく実際に使っても問題が無いかのテストが不十分だったと思われます。
今はまだ被害者は少ないようですが、このまま使い続ければ被害者が増えるのは確実です。
「しっ、しかしですねジェニファー様、ポンドール男爵領産の白粉が原因だと特定されたのですか?」
「特定はされていないわね」
「それなら良かった」
「でもね、白粉が原因かもしれないという可能性が残っている以上放ってはおけません
フロイツェン公爵家から正式に『ポンドール男爵領産の白粉を使うと肌がかぶれるかもしれないので注意して下さい。』とお触れを出します。」
「待って下さい!それでは白粉が原因だと言っているようなものじゃないですか、そのような事をされては白粉が売れなくなってしまいます(汗)」
「あら?私は事実を公表したいだけ、白粉を使えば肌がかぶれるかもしれないから注意して下さい、とね
あくまでも可能性でしかないという事はきちんと説明させて頂きますわよ♪」
「フロイツェン公爵家からそのような事を言われたら、ポンドール男爵家の信用が、、、」
「でもこれは事実だもの、それにもし本当に白粉が原因だった場合も男爵家の信用は落ちるのではないかしら
事実というのは時に残酷な物よねリリアナさん♪」
「どっ、どうすれば許して頂けるのでしょうか?」
「あらあらおかしな事を言うのね、私がリリアナさんを許さなくてはいけない事が何かあったでしょうか?」
「全てをお話すれば許して頂けるでしょうか?」
「そうねぇ、まずはお話をきいてからにしましょうか」
「はい」
つづく。
「リリアナさん遠慮せずどうぞ、今日のクッキーも私が手作りしたんですよ♪もちろんちゃんと砂糖を使った甘いクッキーなので安心して食べて下さいね(笑)」
「はっ、はい、頂きます。」
ふふふ
最初から悪かったリリアナさんの顔色が益々悪くなってしまいました(笑)
それにしても、この程度の仕返しがあるとは全く考えていなかったのかしら?
もっと言えば、フロイツェン公爵家からポンドール男爵家に直接抗議をする事もあり得ましたし
難癖を付けて圧力をかけたり、かけられたりなどという事は貴族社会では当然のように行われます。
まぁ今のリリアナさんの反応から予想すると、私なら絶対にそんな事はしないと舐められていたのでしょうね
私だけの事なら我慢も出来ますが、このままではフロイツェン公爵家も舐められてしまいます。
なのでここは心を鬼にして問い質さなければなりません
「リリアナさん、私は事実を知りたいのです。私はあなたに些細な嫌がらせを受けていました、あれはどなたかの指示なのかしら?」
「とっ、とととと突然何を仰いますの?!私はジェニファー様に嫌がらせをしようなどと考えた事は1度もありません!
しかしながら、何か行き違いがありジェニファー様がそのように考えておられるのであれば、私にも落ち度があったと認めて謝罪致します。申し訳ありませんでした。」
「あくまでも不幸な行き違いだった、という事なのね?」
「はい(汗)」
うーん
リリアナさんの表情を見る限り、犯罪者が自分の罪を認めず言い逃れをしているようにしかみえないのだけど
「まぁ良いわ、話題を変えましょう。ポンドール男爵領では白粉を作って販売しているわよね」
「ええ、それが何か?」
「実は最近ちょっとした噂を聞いたのだけど、ポンドール男爵領産の白粉を使うと肌が痒くなったり、赤くかぶれてしまうらしいのよ」
「えっ?!そっ、そのような事が本当にあるのですか?」
「信じられないかもしれないけれどね、もしかしたら販売店にはそういう報告は入っているんじゃないかしら?」
リリアナさんには申し訳無いですが、これは紛れもない『事実』なのです。
この事を知ったのは偶然ではありましたけれどね♪
少し前に我が家で働いているメイドの1人が、平民向けに販売されているポンドール男爵領産の白粉を使って肌が赤くかぶれたのです。
メイドは当初、自身の体調が悪いせいだと考えていたようですが
私は白粉に原因があるのではと独自に調べさせていたのです。
その結果、平民向けの白粉は価格を下げる為に原材料の変更を行っていた事が分かりました。
おそらく実際に使っても問題が無いかのテストが不十分だったと思われます。
今はまだ被害者は少ないようですが、このまま使い続ければ被害者が増えるのは確実です。
「しっ、しかしですねジェニファー様、ポンドール男爵領産の白粉が原因だと特定されたのですか?」
「特定はされていないわね」
「それなら良かった」
「でもね、白粉が原因かもしれないという可能性が残っている以上放ってはおけません
フロイツェン公爵家から正式に『ポンドール男爵領産の白粉を使うと肌がかぶれるかもしれないので注意して下さい。』とお触れを出します。」
「待って下さい!それでは白粉が原因だと言っているようなものじゃないですか、そのような事をされては白粉が売れなくなってしまいます(汗)」
「あら?私は事実を公表したいだけ、白粉を使えば肌がかぶれるかもしれないから注意して下さい、とね
あくまでも可能性でしかないという事はきちんと説明させて頂きますわよ♪」
「フロイツェン公爵家からそのような事を言われたら、ポンドール男爵家の信用が、、、」
「でもこれは事実だもの、それにもし本当に白粉が原因だった場合も男爵家の信用は落ちるのではないかしら
事実というのは時に残酷な物よねリリアナさん♪」
「どっ、どうすれば許して頂けるのでしょうか?」
「あらあらおかしな事を言うのね、私がリリアナさんを許さなくてはいけない事が何かあったでしょうか?」
「全てをお話すれば許して頂けるでしょうか?」
「そうねぇ、まずはお話をきいてからにしましょうか」
「はい」
つづく。
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