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第一章
3 これって結局修羅場なのか!?
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~3年前~
「う、うーん。」
やけに重く感じる身体を起こして、辺りを見回す。
遺跡のような文様がそこかしこにあり、どこか近未来とさえ思えてしまうようなそんな場所。
目の前には美しい白銀のドレスを身にまとい、こちらを覗き込んでいる女性。
「目が覚めましたか、春美さん?」
「ええ、まあ…。」
どうやら向こうはこちらのことを知っているようだ。
「私は精霊王。世界と世界を繋ぐ架け橋のような役目を担っています。」
よく見るとその精霊王と名乗る女性の背中から蝶々のような羽が生えている。
見間違いかと思い、一度目を腕でゴシゴシと擦る。
再度見てみたが、やはり生えている。
羽の動きを見ても、ただのコスプレとは思えない。
「あの…ここは…?」
「ここは世界の狭間。春美さんはトラックに引かれて命を落としました。…これは覚えていますか?」
「トラックに…そうか、あの時。」
確かに一瞬の出来事だったが、なんとなく覚えている。
強い衝撃、周りから聞こえてくる悲鳴、赤く染まった視界。
思い出すだけで、思わず吐きそうになる。
「ごめんなさい、無理に思い出させてしまいましたね。」
精霊王が私の背中を優しく擦る。
「…ありがとう、もう大丈夫。」
「では、話を続けますね。…命を落とした貴方には、勇者になる素質があったのです。」
「勇者…?」
(勇者って…ゲームとかアニメにあるやつかな?)
「貴方にはこことは違う世界、ハルモニアを魔の手から救っていただきたいのです。」
「ハルモニア…よくわからないけれど、困ってる人がいるんだよね?わかった、私勇者になるよ。」
「本当ですか、ありがとうございます!」
(勇者になるのはいい、けど…。)
「ねえ、一つだけお願いしてもいい?」
「ええ、何でしょう。」
「お兄ちゃんを…家族をお願いしてもいいかな?」
「家族を…ですか?」
精霊王がキョトンとした顔で聞き返してくる。
「うん、きっと私を失ったことで、悲しんでいると思うんだ。だから、面倒見てもらえないかな。」
「…ええ、わかりました。貴方の願いを聞き入れましょう。」
~~~
「というわけで、今に至るのです。」
「な、なるほど…。」
要約すると、俺の彼女だったはずの桜は精霊王とやらで、春美が転生していたことを知っていたと。
そして桜は春美のお願いだけで俺と一緒にいたと。
…そういうことであっているのだろうか?
本当だとしたら、それは少し悲しい話だな。
「精霊王、今までありがとう。とりあえず貴方で安心した。お兄ちゃんのこと、家族のこと、今までありがとう。」
「…そうですね、これで私の役目も終わり…。」
「そ、そんな…桜…。」
思わず膝から崩れ落ちてしまう。
これまでの桜との思い出が全て役目だったなんて…。
「終わり…にはできませんね。」
「「えっ。」」
俺と春美の声がかぶる。
「ごめんなさい、春美さん。私もここまで本気になるつもりはなかったんですがね。ついつい惚れ込んでしまいました。」
「精霊王…あんた…。」
春美が再び腰の剣に手をかける。
「春美さん、貴方には感謝しています。けれど、ここから先は別のお話。そうでしょ?春美さん。」
(なんだなんだ…これって結局修羅場なのか…!?)
「とりあえず、二人とも落ち着いてくれー!!」
「う、うーん。」
やけに重く感じる身体を起こして、辺りを見回す。
遺跡のような文様がそこかしこにあり、どこか近未来とさえ思えてしまうようなそんな場所。
目の前には美しい白銀のドレスを身にまとい、こちらを覗き込んでいる女性。
「目が覚めましたか、春美さん?」
「ええ、まあ…。」
どうやら向こうはこちらのことを知っているようだ。
「私は精霊王。世界と世界を繋ぐ架け橋のような役目を担っています。」
よく見るとその精霊王と名乗る女性の背中から蝶々のような羽が生えている。
見間違いかと思い、一度目を腕でゴシゴシと擦る。
再度見てみたが、やはり生えている。
羽の動きを見ても、ただのコスプレとは思えない。
「あの…ここは…?」
「ここは世界の狭間。春美さんはトラックに引かれて命を落としました。…これは覚えていますか?」
「トラックに…そうか、あの時。」
確かに一瞬の出来事だったが、なんとなく覚えている。
強い衝撃、周りから聞こえてくる悲鳴、赤く染まった視界。
思い出すだけで、思わず吐きそうになる。
「ごめんなさい、無理に思い出させてしまいましたね。」
精霊王が私の背中を優しく擦る。
「…ありがとう、もう大丈夫。」
「では、話を続けますね。…命を落とした貴方には、勇者になる素質があったのです。」
「勇者…?」
(勇者って…ゲームとかアニメにあるやつかな?)
「貴方にはこことは違う世界、ハルモニアを魔の手から救っていただきたいのです。」
「ハルモニア…よくわからないけれど、困ってる人がいるんだよね?わかった、私勇者になるよ。」
「本当ですか、ありがとうございます!」
(勇者になるのはいい、けど…。)
「ねえ、一つだけお願いしてもいい?」
「ええ、何でしょう。」
「お兄ちゃんを…家族をお願いしてもいいかな?」
「家族を…ですか?」
精霊王がキョトンとした顔で聞き返してくる。
「うん、きっと私を失ったことで、悲しんでいると思うんだ。だから、面倒見てもらえないかな。」
「…ええ、わかりました。貴方の願いを聞き入れましょう。」
~~~
「というわけで、今に至るのです。」
「な、なるほど…。」
要約すると、俺の彼女だったはずの桜は精霊王とやらで、春美が転生していたことを知っていたと。
そして桜は春美のお願いだけで俺と一緒にいたと。
…そういうことであっているのだろうか?
本当だとしたら、それは少し悲しい話だな。
「精霊王、今までありがとう。とりあえず貴方で安心した。お兄ちゃんのこと、家族のこと、今までありがとう。」
「…そうですね、これで私の役目も終わり…。」
「そ、そんな…桜…。」
思わず膝から崩れ落ちてしまう。
これまでの桜との思い出が全て役目だったなんて…。
「終わり…にはできませんね。」
「「えっ。」」
俺と春美の声がかぶる。
「ごめんなさい、春美さん。私もここまで本気になるつもりはなかったんですがね。ついつい惚れ込んでしまいました。」
「精霊王…あんた…。」
春美が再び腰の剣に手をかける。
「春美さん、貴方には感謝しています。けれど、ここから先は別のお話。そうでしょ?春美さん。」
(なんだなんだ…これって結局修羅場なのか…!?)
「とりあえず、二人とも落ち着いてくれー!!」
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