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愛は変態を助長させる

34:ひとつになる

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 それからは夢中だった。
僕の身体に巻いたタオルは
すぐにはだけてベットのシーツになった。

いつの間にか僕は
真翔さんの下になっていて
僕が真翔を抱くと言っていたのに、
真翔は僕の胸に吸い付いている。

可愛い、可愛い、って
真翔さんは言いながら僕の胸を
何度も揉んだり、吸ったりする。

胸の突起を指先で
摘ままれたときは、
体が大きく震えてしまった。

「感じる?」って聞かれて、
僕は頷くけれど。

僕がこれを真翔さんにしたかったのに。

でも、言えない。

声を出そうとすると
もう喘ぎ声にしかならないからだ。

真翔さんは僕の胸に吸い付きながら
指を下半身へと移動させる。

僕の足に長い指が触れて
僕の膝から太もも
内股を何度も撫でた。

いつもならここで
真翔さんの指が僕の秘所に
触れてくるのに、
真翔さんは一向にそこから先に
触れようとはしない。

まるで僕を焦らすかのように
真翔さんは僕の内またと
太ももを撫でるばかりだ。

「ねぇ、ユウ」

真翔さんは胸から口を離して顔を上げた。

「俺を抱きたいって思うぐらい
俺を求めてくれてるなら、
俺にそう言ってみて?」

ね、と優しい声で言われて
僕は秘所からじゅっと蜜が
零れるのを感じた。

今までだったら
絶対に言えなかった。

だって僕が真翔さんを
求めてるなんて知られたら
迷惑になるんじゃないかって
心のどこかで思ってたから。

僕の身体と心は
僕と悠子ちゃんに分かれていて
僕は自分が不完全だと
理解していたから。

でも、そうじゃない。
ううん。
そうじゃなくくても
構わないって真翔さんは言ってくれた。

僕も悠子ちゃんも
一緒に愛してるって
言ってくれたんだ。

だから僕も真翔さんを
素直に求めた。

真翔さんの手を取り、
僕は体を熱くしながら
両足を少し開く。

「真翔さんになら
もっと触って……欲しい、です」

真翔さんの顔が
嬉しそうな顔になる。

そんな顔が見れるならと
僕は自分で両足を
もう少し開いた。

「俺に触られたいの?
じゃあ、もっと見せて?」

そう言われて僕は
両足を曲げて
さらに広げた。

恥ずかしいけれど、
僕の秘所が真翔さん前に
露になる。

「あぁ、すごい。
こんなに濡れて
俺を欲しがってくれるなんて。

夢みたいだ」

真翔さんは呟くように言い、
僕の秘所に触れた。

ふにふにと優しく指先で
僕の秘所に触れてから
舌を大きくだす。

舐められる。

僕はその期待に心を震わせた。

真翔さんは僕のそんな
期待に気が付いているように
ゆっくりとした大きな仕草で
僕の秘所に舌を押し付ける。

最初は子猫がミルクを
舐めるようにぺろぺろと
僕の蜜を真翔さんは舐める。

それが物足りないと感じるたびに
僕の秘所からは密が溢れた。

「ほら、ユウのココ。
尖ってきたよ」

真翔さんはそう言って
舌先で僕の陰核をつつく。

「ふぁ」

僕は我慢できずに
声を漏らした。

「可愛い声だ。
もっと聞かせて?

この家なら、誰にもユウの
可愛い声は聞かれないから」

僕はその言葉に安堵した。

もう声を我慢しなくてもいい?

ほっと力を抜いた時、
真翔さんの長い指が僕の体内に
潜り込んできた。

「あぁあぁ」

僕は背中をしならせた。

真翔さんの指が体内を動き、
舌が僕の陰核を舐めまわす。

僕は両足を掴んでいた手を離し、
シーツを握ることしかできない。

体が壊れてしまいそうなほどの快感に
僕は首を振る。

「キモチイイ?
ここ、好き?」

ちゅーっと陰核を座れる。

私は膝をガクガクさせて
身体の奥からせり上がってくる
快感に震える。

「可愛い、ねぇ、ユウ。
俺のも、触って」

俺を抱きたいんでしょ?

そう言われて僕は
真翔さんに手を掴まれた。

触る?と真翔さんを見ると、
目の前には真翔さんの
大きな欲棒があった。

僕はドキッとする。

「触れる?」

そう聞かれて僕は
おそるおそる欲棒に触れる。

それは驚くほど固く、
熱かった。

真翔さんの欲棒を
こうしてじっくり見たのは
初めてかもしれない。

真翔さんはベットに膝立になり
僕に欲棒を見せていた。

僕は思い切って
体を起こすと、真翔さんの
欲棒をそっと握る。

ゆっくりと上下に
指を動かすと真翔さんは
気持ちよさそうな声を出した。

凄い。
僕でも真翔さんを
気持ち良くさせてあげられるんだ。

嬉しくなった僕は
さっき真翔さんが僕の秘所を
舐めていたように、
大きく舌を出して
真翔さんの欲棒を舐めた。

「な、ユウっ」

真翔さんの驚く声がしたけれど
僕はそのまま欲棒を口に入れた。

さきっぽぐらいしか
入らなかったけれど、
僕は真翔さんがしてくれたように
欲棒を口の中で舐めたり
吸ったりする。

ここで僕が真翔さんに
「キモチイイ?」って聞いたら
真翔さんはどう返事するんだろう。

僕が聞かれて恥ずかしいってこと、
真翔さんもわかってくれるかな?

僕は真翔さんの欲棒から
口を離すと、今度は
口に入りきらなかった
欲棒を横から咥えてみる。

「待って、ユウ」

たまらない、という声で
真翔さんは僕の肩を掴んだ。

「もう、我慢できないから、
ごめん」

え?って思う前に
僕は真翔さんに再び
ベットに押し倒された。

固い欲棒が僕の秘所に
擦りつけられる。

「入れたい、いい?」

じゅくじゅくと欲棒の
先端が僕の秘所の
入口に何度も軽く入ってくる。

怖い、と思ったのは一瞬だった。

もしかしたら痛いのかも?

そう思ったけれど。
そんなことよりも真翔さんを感じたかった。

だから僕は真翔さんの
腕を掴んで引き寄せた。

「早く」って僕が言ったけれど、
真翔さんは聞いてくれただろうか。

じゅく、って濡れた音がして。

太い欲棒が僕の中に入ってくる。

ずん!っていきなり
奥まで入ってこなかったから
まだ心の準備はできたと思う。

圧迫感もあったし、
苦しい気もする。

でも、嫌じゃない。
大丈夫だ。

それよりも、もっと真翔さんを
感じたいって思う。

だから僕は、もっと、って
真翔さんを見て言ってしまった。

「もっと……真翔さんを
感じたい……です」

その言葉が終わるなり、
真翔さんは僕に
乱暴な仕草で口づけて来た。

性急で咬みつくようなキスだ。

僕がそれを受け入れる度、
真翔さんの欲棒が
僕の中に深く入ってくる。

少し、痛い、ような気がした。

でもわからない。

真翔さんの欲棒が何度も
僕の体内に打ち付けられる。

真翔さんの唇が重なる度に
僕は頭がしびれるような
感覚がした。

ううん。
頭だけじゃない。
体中が、心ごと……魂ごと
震えているような気がする。

「ユウ、悠子ちゃん、
愛してる」

真翔さんが何度も何度も
うわごとのように言い、
僕を抱きしめる。

欲棒を打ち付けてくる
早さがどんどん、早くなる。

「ユウ、出そう。
ごめん、いい?」

言いながら真翔さんは
僕をぎゅーっと抱きしめた。

瞬間、体の中で
真翔さんが精液を出したのを感じた。

あぁ、一つになる。

そう、思えた。

魂と体が。
悠子ちゃんと僕が。

僕と真翔さんが。

今、一つになったんだ。


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