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本編
539.しばらくぶりの冒険者業
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「「依頼~♪ 依頼~♪」」
僕達はしばらくぶりに冒険者として仕事をしようと、冒険者ギルドへやって来た。
「おい、『鬼斧神』と『食の拳闘士』が王都に来ているらしいぞ」
「本当か!?」
「ここで待っていれば会えるのか?」
すると、冒険者ギルドの中にいた人達のほとんどが『きふしん』と『しょくのけんとうし』と呼ばれる人物の噂話をしていた。
「「誰ー?」」
「誰だろうなー?」
「「ん~?」」
誰がどのような二つ名を持っているのか詳しくないので、誰の噂なのかがさっぱりわからない。というか、二つ名自体が、どのような由来かもわからない。〝きふしん〟は……寄附ではないよな~。あ、鬼○神かな? でも〝ふ〟がさっぱりだな。もう一人は……剣闘士かな?
「お、タクミじゃないか!」
「ん? え、ルドルフさん!?」
子供達と一緒に首を傾げていると、ギルドの奥から『ドラゴンブレス』パーティのリーダー、ルドルフさんが、手を振りながら近づいて来た。
「俺もいるぞ~」
「え、ナターリさんまで!?」
料理人だが、自ら迷宮に赴いて食材を集めるという拘りを持つナターリさんも一緒にいた。
「タクミ、久しぶりだな~」
「……」
……何故かナターリさんが、僕の頭を撫で始めた。
「アレンも!」
「エレナも!」
「おう! 二人も元気そうだな~」
「「うん、元気だよ~」」
ナターリさんは僕に続いてアレンとエレナの頭を撫で始める。すると――
「……えぇ~」
「ははは~」
空いた僕の頭を今度はルドルフさんが何故か撫で始めた。
……この人達、何しているんだろう?
「……僕は子供じゃないですよ」
「ははっ、いいじゃないか」
遠回しに撫でるのを止めるように言ってみたが、ルドルフさんは撫で続ける。
「お、おい、『刹那』と『鬼斧神』と『食の拳闘士』は知り合いなのか!?」
「『刹那』が子供扱いされているぞ!?」
この状況を周りの冒険者達に見られるのは恥ずかしいんだけどな~……。
「ん?」
「タクミ、どうした?」
「もしかして……ルドルフさんが、『きふしん』なんですか?」
「あ~……そう呼ばれているな」
「え、じゃあ! もしかして、ナターリさんが『しょくの剣闘士』!?」
ん? ナターリさんは剣を使っていなかったよな? じゃあ~……あっ!『食の拳闘士』か!
そうなると……ルドルフさんは、ハルバードの斧か! 『鬼斧神』だな!
「二人とも二つ名があったんですね。知りませんでした~」
「タクミだってあるだろう。なあ『刹那』くん」
「あ~……」
僕が二つ名で呼ばれ慣れしていないことを見越してか、ルドルフさんがからかい混じりで呼んでくる。
「アレンもあるよ~」
「エレナも~」
「「『蒼の双撃』だって~」」
「二人で一つの二つ名か。格好いいな」
「「そうでしょう!」」
僕と違ってアレンとエレナは、二つ名を自慢する。相当、気に入っているようだ。
「そういえば、ルドルフさんとナターリさんはどうして一緒にいるんですか?」
「簡潔に言えば、俺が『ドラゴンブレス』を抜けて、今はナターリと組んでいる」
「えぇ!? 抜けたんですか!?」
まさか、ルドルフさんがパーティを脱退しているとは思わず、僕は声を上げてしまう。
「ああ、ザックがそろそろAランクを狙えそうなんだよ」
「Aランクですか!」
「ああ。だから、いつまでも俺に付き従うだけじゃいけないと思ってな。『ドラゴンブレス』を任せた」
「……なるほど?」
ザックさんがパーティを率いるようにさせてやりたいってことで、身を引いた感じかな?
僕よりよっぽど『教育』に相応しい人だな~。
「じゃあ、ザックさん達は三人で活動しているんですか?」
「いや、新メンバーを募集して、今は五人で活動しているはずだ。とは言っても、新メンバーについては俺は手を出していないから、どんな奴を入れたかは知らないけどな」
「へぇ~、そうなんですね。で、皆さんは王都にいるんですか?」
「いや、『細波の迷宮』の攻略を目指して、ベイリーの街に行ったよ」
「えっ、ベイリーの街にいたんですかっ!?」
「いたの~?」
「会えなかったね~」
『ドラゴンブレス』パーティはベイリーの街にいたのか~。僕達がベイリーの街の冒険者ギルドや『細波の迷宮』に行った時に会えなかったのは、運が悪かったってことか。
「何だ? タクミ達はベイリーの街にいたのか?」
「そうなんです。数日前にベイリーの街から王都に来たばかりです」
「あ~、それなら同時期にベイリーの街にいたのは確かだな。あいつらはひと月前くらいからあっちに行っているからな」
まあ、迷宮の攻略中だったりしたら街にもいなかっただろうし、僕達もベイリーの街では宿とかも使っていなかったので、出会う確率はもともと低かっただろうな。
「会えなくて残念です」
「「残念だね~」」
「まあ、そのうちどこかでばったり会えるさ」
「そうですね」
縁があればまた会えるよな。
「それでルドルフさんとナターリさんは、どういう経緯で組むことになったんですか?」
「ルドルフがパーティを抜ける手続きをしている時、俺もちょうどギルドにいたんだ。それで、すぐに勧誘したんだ。さすがに最近、俺も体力の衰えを感じてな~。一人で行動するのが辛くなっていたから、相棒を探していたんだよ」
ナターリさんは、即行動したんだな~。そして、今、一緒にいるってことは、勧誘に成功したってことだ。
「今はまだお試しで行動しているところだが、このまま組むことになりそうだ。いや~、ナターリの飯が美味くてな~」
「わ~……」
ルドルフさん、胃袋をしっかりがっちり掴まえられているようだな。
「美味しいのは大事だよね~」
「美味しいの食べると元気になるの~」
「そうなんだよな~。食って大事だよな~。特に街の外で活動している時、保存食とちゃんとした食事を摂るとじゃ、体力もやる気も全然違うな~」
「「そうだね~」」
まあ、食事が大事なのは確かだ。堅焼きのパンとしょっぱい干し肉だけの食事って……僕なら絶対に嫌だな。でも、《無限収納》か遅延効果のあるマジックバッグがなければ、普通は保存食になるんだよな~。……いや、現地調達でもう少しマシな食事はできるか? 狩りやすいウルフやホーンラビットを狩って、塩を振って焼くとかな。まあ、それも料理のセンスがなければできないのか?
『ドラゴンブレス』のアイリスさんとか、料理で危険物を作るって言っていたしな~。
僕に料理の能力があって良かった~……ってことだな!
僕達はしばらくぶりに冒険者として仕事をしようと、冒険者ギルドへやって来た。
「おい、『鬼斧神』と『食の拳闘士』が王都に来ているらしいぞ」
「本当か!?」
「ここで待っていれば会えるのか?」
すると、冒険者ギルドの中にいた人達のほとんどが『きふしん』と『しょくのけんとうし』と呼ばれる人物の噂話をしていた。
「「誰ー?」」
「誰だろうなー?」
「「ん~?」」
誰がどのような二つ名を持っているのか詳しくないので、誰の噂なのかがさっぱりわからない。というか、二つ名自体が、どのような由来かもわからない。〝きふしん〟は……寄附ではないよな~。あ、鬼○神かな? でも〝ふ〟がさっぱりだな。もう一人は……剣闘士かな?
「お、タクミじゃないか!」
「ん? え、ルドルフさん!?」
子供達と一緒に首を傾げていると、ギルドの奥から『ドラゴンブレス』パーティのリーダー、ルドルフさんが、手を振りながら近づいて来た。
「俺もいるぞ~」
「え、ナターリさんまで!?」
料理人だが、自ら迷宮に赴いて食材を集めるという拘りを持つナターリさんも一緒にいた。
「タクミ、久しぶりだな~」
「……」
……何故かナターリさんが、僕の頭を撫で始めた。
「アレンも!」
「エレナも!」
「おう! 二人も元気そうだな~」
「「うん、元気だよ~」」
ナターリさんは僕に続いてアレンとエレナの頭を撫で始める。すると――
「……えぇ~」
「ははは~」
空いた僕の頭を今度はルドルフさんが何故か撫で始めた。
……この人達、何しているんだろう?
「……僕は子供じゃないですよ」
「ははっ、いいじゃないか」
遠回しに撫でるのを止めるように言ってみたが、ルドルフさんは撫で続ける。
「お、おい、『刹那』と『鬼斧神』と『食の拳闘士』は知り合いなのか!?」
「『刹那』が子供扱いされているぞ!?」
この状況を周りの冒険者達に見られるのは恥ずかしいんだけどな~……。
「ん?」
「タクミ、どうした?」
「もしかして……ルドルフさんが、『きふしん』なんですか?」
「あ~……そう呼ばれているな」
「え、じゃあ! もしかして、ナターリさんが『しょくの剣闘士』!?」
ん? ナターリさんは剣を使っていなかったよな? じゃあ~……あっ!『食の拳闘士』か!
そうなると……ルドルフさんは、ハルバードの斧か! 『鬼斧神』だな!
「二人とも二つ名があったんですね。知りませんでした~」
「タクミだってあるだろう。なあ『刹那』くん」
「あ~……」
僕が二つ名で呼ばれ慣れしていないことを見越してか、ルドルフさんがからかい混じりで呼んでくる。
「アレンもあるよ~」
「エレナも~」
「「『蒼の双撃』だって~」」
「二人で一つの二つ名か。格好いいな」
「「そうでしょう!」」
僕と違ってアレンとエレナは、二つ名を自慢する。相当、気に入っているようだ。
「そういえば、ルドルフさんとナターリさんはどうして一緒にいるんですか?」
「簡潔に言えば、俺が『ドラゴンブレス』を抜けて、今はナターリと組んでいる」
「えぇ!? 抜けたんですか!?」
まさか、ルドルフさんがパーティを脱退しているとは思わず、僕は声を上げてしまう。
「ああ、ザックがそろそろAランクを狙えそうなんだよ」
「Aランクですか!」
「ああ。だから、いつまでも俺に付き従うだけじゃいけないと思ってな。『ドラゴンブレス』を任せた」
「……なるほど?」
ザックさんがパーティを率いるようにさせてやりたいってことで、身を引いた感じかな?
僕よりよっぽど『教育』に相応しい人だな~。
「じゃあ、ザックさん達は三人で活動しているんですか?」
「いや、新メンバーを募集して、今は五人で活動しているはずだ。とは言っても、新メンバーについては俺は手を出していないから、どんな奴を入れたかは知らないけどな」
「へぇ~、そうなんですね。で、皆さんは王都にいるんですか?」
「いや、『細波の迷宮』の攻略を目指して、ベイリーの街に行ったよ」
「えっ、ベイリーの街にいたんですかっ!?」
「いたの~?」
「会えなかったね~」
『ドラゴンブレス』パーティはベイリーの街にいたのか~。僕達がベイリーの街の冒険者ギルドや『細波の迷宮』に行った時に会えなかったのは、運が悪かったってことか。
「何だ? タクミ達はベイリーの街にいたのか?」
「そうなんです。数日前にベイリーの街から王都に来たばかりです」
「あ~、それなら同時期にベイリーの街にいたのは確かだな。あいつらはひと月前くらいからあっちに行っているからな」
まあ、迷宮の攻略中だったりしたら街にもいなかっただろうし、僕達もベイリーの街では宿とかも使っていなかったので、出会う確率はもともと低かっただろうな。
「会えなくて残念です」
「「残念だね~」」
「まあ、そのうちどこかでばったり会えるさ」
「そうですね」
縁があればまた会えるよな。
「それでルドルフさんとナターリさんは、どういう経緯で組むことになったんですか?」
「ルドルフがパーティを抜ける手続きをしている時、俺もちょうどギルドにいたんだ。それで、すぐに勧誘したんだ。さすがに最近、俺も体力の衰えを感じてな~。一人で行動するのが辛くなっていたから、相棒を探していたんだよ」
ナターリさんは、即行動したんだな~。そして、今、一緒にいるってことは、勧誘に成功したってことだ。
「今はまだお試しで行動しているところだが、このまま組むことになりそうだ。いや~、ナターリの飯が美味くてな~」
「わ~……」
ルドルフさん、胃袋をしっかりがっちり掴まえられているようだな。
「美味しいのは大事だよね~」
「美味しいの食べると元気になるの~」
「そうなんだよな~。食って大事だよな~。特に街の外で活動している時、保存食とちゃんとした食事を摂るとじゃ、体力もやる気も全然違うな~」
「「そうだね~」」
まあ、食事が大事なのは確かだ。堅焼きのパンとしょっぱい干し肉だけの食事って……僕なら絶対に嫌だな。でも、《無限収納》か遅延効果のあるマジックバッグがなければ、普通は保存食になるんだよな~。……いや、現地調達でもう少しマシな食事はできるか? 狩りやすいウルフやホーンラビットを狩って、塩を振って焼くとかな。まあ、それも料理のセンスがなければできないのか?
『ドラゴンブレス』のアイリスさんとか、料理で危険物を作るって言っていたしな~。
僕に料理の能力があって良かった~……ってことだな!
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